2022年5月21日
赤谷の森自然散策(春)を開催しました
こんにちは。たまです。21日土曜日に令和4年度第1回「赤谷の森自然散策(春)」を開催しました。
前日の天気予報ではくもり時々雨の予報で、開催すべきかの判断が難しかったのですが、降っても小雨の予報でしたので実施することにしました。
しかし、当日は朝からしとしとと降り続け、雨はやむ気配がありません。足場の悪い旧三国街道の散策を諦めて、急遽、一ノ倉沢へ散策場所を変更することになりました。
一ノ倉沢へは片道3kmの舗装された自動車道を歩くルートを取りました。入口にはゲートがあり一般車の通交はできません。唯一通るのはみなかみ町が運営する電気バスです。片道500円で一ノ倉沢まで乗せてもらうことが出来ます。バスにはガイドが同乗していて、谷川岳の解説を聞きながら行くことが出来ます。お手軽に谷川岳の自然を満喫するにはいいですね。
今回の参加者は一般の方が20名、スタッフがやはり20名で合計40名。スタッフが多いので安心して散策が出来たとのご意見もいただきましたが、本当は参加者をもっと増やしたいです。コロナ対策のため、今回も群馬県内在住の方のみの参加で行いました。県外の方にも参加していただき、参加人数も以前のように30名としたいのですが致し方ありません。コロナの終息を願うばかりです。
このルートは気持ちのよい自然林の中を歩いて行きます。新緑のこの時期は緑が一層鮮やかに目に映ります。道端にはキクザキイチゲ、イワウチワ、ミツバツツジ、ウワミズザクラなどが咲いていました。路上には、コウガイビルの仲間、ナメクジ、ブナムシなどがいて、子どもたちは興味津々で観察していました。
谷川岳は昭和6(1931)年から2020年6月現在までで、死者818名、行方不明者6名という数字が、その恐ろしさを物語っており、最も危険な「魔の山」と呼ばれています。その中でも一ノ倉沢は以前はクライミングのメッカと呼ばれていた場所なので亡くなった方も多いようです。それだけ魅力的な山ということも言えると思います。散策路の終点から見上げる岩壁は圧巻です。近づく者を寄せ付けない厳容なたたずまいです。今では岩がもろいことや他の山でのクライミングルートが多数開拓されたことで、訪れるクライマーは格段に少なくなっているとのことです。
参加者たちは一ノ倉沢の岩壁と雪渓を眺めながら昼食を摂り、来た道をまた3km歩いて帰りました。最年少は小学1年生でしたので、途中で歩き疲れてしまわないかと心配していましたが、もらった「赤谷カード」(赤谷の森に棲んでいる動物のカード)を友達同士で見せ合ったり、元気にはしゃいで走ったりするのをスタッフがいさめられながらも楽しく散策が出来たようでした。
散策後には昨年完成した谷川岳インフォメーションセンターを見学した後、民話と紙芝居を宮﨑りえ子さんと小学生のこでまりの3人に実演してもらい閉会式となりました。
今回も昨年に続き予定していたコースを案内できなくて心残りでしたが、それでも皆さん楽しそうに過ごされているようで安心しました。しかし次回こそは晴れた青空の下で開催できたらと思います。
また、赤谷の森でお会いしましょう。