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関東森林管理局

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    赤い谷のブログ2021年10月


      

       

    2021年

    赤谷の森に3Dwalkerがやってきました!
    28日

    赤谷の森自然散策(秋)
    23日

    森林官養成研修受入れ
    19日

    新治小1年どんぐり拾い
    18日

    第2回植生管理WGの開催

    11日

    シカ捕獲試験の開始

    4日

    職員紹介 



    所長
    佐藤健司
    (さとちゃん)



    自然再生指導官
    玉井宏
    (たまちゃん)



    自然再生指導官
    中園昭博
    (ぞの)


    主事
    伊藤彰伸
    (いとうちゃん)

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    赤谷の森語ログ

     

     

    赤谷を含む群馬県北部の国有林を管理する利根沼田森林官署のブログも山の魅力満載!↓

    スケッチ11月表紙

    利根沼田森林のスケッチブック

    2021年10月28日

    赤谷の森に3Dwalkerがやってきました!

      3Dwalkerというものをご存じでしょうか?これは「移動式3Dレーザースキャナシステム」というものの通称で、カメラからの画像データとレーザースキャナからの点群データ、そして慣性計測装置からの姿勢の情報を組み合わせた最新のSLAM技術(3次元データの特徴点をマッチングして位置・姿勢データを得る技術)を用いた3次元マッピングシステムのことです(引用:株式会社woodinfo)。何を言っているのかよく分からないという方、簡単に言えば、周囲の様子を立体的な画像(点で描かれています)として見ることができる装置です。3Dwalkerから得られた3次元データは、Digital Forestと呼ばれる専用のソフトに取り込むことで、そこに写っている立木の胸高直径、樹高、材積などを自動で算出する事ができます。近年、森林・林業分野では航空レーザー計測等のレーザーを活用した森林の測量技術に注目が集まっており、関東森林管理局では、この3Dwalkerも地上レーザー測量の1つとして、活用を検討しているところです。機械自体は本局に1台あるのみですが、この度、赤谷センターと日本自然保護協会でお借りして、赤谷の森でも活用してみることになりました。
     
      計測場所は小出俣で、広葉樹(ブナ、ミズナラ等)の自然林、広葉樹(ブナ、ミズナラ等)の二次林、自然林復元試験地(カラマツ林を伐採後15年目の試験箇所)、スギの人工林の4箇所をメインに計測しました。装置自体は小型ロケットのような形をしており(写真1)、背負子の上に取り付けて、背負って歩くことで、計測者から半径数十メートルの範囲を計測することができます。


         
    写真1:背負子の上に取り付けてあるロケットのような形をしたものが3Dwalkerです。計測はこの状態で林内を歩くだけでOKです。

         
    写真2:小出俣のブナの巨木のあるエリアで実際に計測している様子です。30m×30mほどの区画の周囲を歩きました。
        
    写真3:スギの人工林で計測している様子です。実施にあたっては、局の技術普及課から二人(写真右)来ていただきました。

         
    写真4:森林環境教育でよく使用する炭焼窯跡のある二次林も計測しました。

     

    3Dwalkerによって得られた3次元データの一部を画像として切り取ったものです。写真のようにも見えますが、全て細かい点の集まり(点群)でできています。

      今回、赤谷の森で使用した一番の目的は、自然林の材積を計測することです。自然林に生育する樹木は、枝分かれが多く、胸高直径と樹高を測っただけでは、人工林のように材積を算出することが困難です。そこで考えたのが今回の3Dwalkerですが、実際に材積を求めるにはまだ課題があります。先に述べたとおり、得られた3次元データから材積を算出するには、Digital Forestというソフトを使用するのですが、こちらは人工林(枝分かれの少ない通直な樹木)を想定したもので、今回のような自然林では正確な数値を得ることができないそうです。今後は、自然林の材積等の算出方法を検討しながら、得られた3次元データを有効に活用していきたいと思います。

    報告者:いとうちゃん


    これからもどんどん、赤谷プロジェクトの様々な取組を紹介していきます。
    また、赤谷プロジェクトでは、サポーターを随時募集しています。http://www.nacsj.or.jp/akaya/sup_index.html  
    AKAYA(赤谷)プロジェクトホームページより

     

    2021年10月23日(土曜日)

    赤谷の森自然散策(秋)を開催しました!!

    予定どおり9時に開会式が始まりましたが、なんと小雨がぱらついてきました。見上げるとどんよりとした雲。念のため雨雲レーダーを見てみると、12時まで強い雨が降る予報となっていました。おまけに寒い。気温9℃。風もやや強い。もうだめだ。残念ながら三国街道の散策を諦めて今年6月にオープンした谷川岳インフォメーションセンターと日本一のモグラ駅で知られる土合駅に行程を変更することになりました。

    車中小一時間、谷川岳インフォメーションセンターは谷川岳登山口のすぐ手前にあります。敷地が広くて300台の駐車スペースがあるそうです。駐車場は登山者の利用が多いようですが、登山の帰りにはインフォメーションセンターに立ち寄り、ガイド付きの案内を楽しむ方たちが多いようです。ちなみに登山者は施設近くの駐車場には置かずに、奥のスペースを利用するようアナウンスされています。
    施設の中には、ラフティングや空を飛ぶ鳥の目線が体験できるバーチャルリアリティー装置、プロジェクションマッピングと模擬登山ができるビデオ、県境の両側で地形がどのように形成されたかを分かりやすくまとめたポスターなど見応えがあります。更にガイドさんの流暢な説明で、難しい地質や地形の成り立ちもすんなり理解することができました。

    日本一のモグラ駅で知られる土合駅は階段が460段以上あって、散策ができなかった参加者たちにとっては物足りなかったでしょうが、いくらかの運動になり多少は気が晴れたかなと思われました。
    最後に民話と紙芝居を宮﨑さんと民話語りをする小学生のクラブ「こでまり」のメンバーに演じてもらい、おやつのおまんじゅうを食べて閉会となりました。

    今回私がここへ来て初めて荒天によるプログラムの変更となりましたが、皆さんとても残念であったでしょうに終始笑顔で参加していただけました。ありがとうございました。
    紅葉はまだ始まったばかりですので、機会を見つけてまた赤谷の森にお越しいただければと思います。次は青空の下でお会いしましょう。

     


    今回のチラシです。
    新型コロナウィルス対策として参加者は群馬県内在住
    者限定、参加人数を20名としました。







    パネル展示を専属のガイドさんがていねいに説明してくれます。稜線を挟んでの地形の成り立ちが興味深かったです。


    バーチャルリアリティー体験装置。



    宮﨑さんの紙芝居。FM尾瀬レギュラー出演の語りは安定しています。今回は宮沢賢治の「どんぐりとやまねこ」を演じてくれました。




       6月にオープンした谷川岳インフォメーションセンター。駐車場が広くてたくさんの登山客が訪れます。


    インフォメーションセンターの内観。プロジェクションマッピングと模擬登山のビデオなど。


    モグラ駅として有名な土合駅。階段は462段あります。雨の日のトレーニングにいいかも☂


    民話語りの子供クラブ「こでまり」の話はちゃんと落ちがあって会場を沸かせました。


    赤谷プロジェクトの拠点「いきもの村」に立ち寄り全員で記念撮影。参加者の皆さんには後日お届けしています!今回の旅の思い出としていただけたらうれしいです。
    また赤谷の森でお会いしましょう(^_^)

      紅葉のちょうどよい時期にと今回日程を組んでいましたが、真っ盛りには少し早く、まだまだこれから見頃を迎える赤谷の森です。
    次回の自然散策(冬)も雪の多い時期を見込んで2月11日としていますが、温暖化の影響なのかここ数年積雪が少なくてむりやり
    スノーシューで歩いた状況でした。思ったように積雪があれば、かまくらを作って皆さんに楽しんでもらう予定です。ご期待ください!

    報告者:たまちゃん
       
    これからもどんどん、赤谷プロジェクトの様々な取組を紹介していきます。
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    AKAYA(赤谷)プロジェクトホームページより



    2021年10月19日

    森林官養成科研修の受け入れを行いました。

    【森林官養成科研修とは?】
      関東森林管理局では、森林官の職務に必要な知識・技術を習得させ、併せて教養を高めることを目的として、採用後一定年数以上が経過し、基礎研修を受講済みの職員に対して、森林官養成科研修を行っています。
     令和3年度の研修は、前後期に分かれて行われ、前期5日間のうち、1日を赤谷センターが行っている取り組みについて、学ぶこととなっています。

    【研修生】18名 
    【局同行者】4名

    (概要)
      研修では、始めにパワーポイントを使った赤谷センターの概要や取り組みについて説明を行いました。そこでは、赤谷で撮られたイヌワシやツキノワグマの実際の映像も流され、普段なかなか見ることが出来ない貴重な映像が見られて良かったのではないかと思います。概要説明の後は、車でたくみの里まで移動し、地域協議会の本多さんが運営に関わっている「森のおもちゃの家」を見学しました。「森のおもちゃの家」では、地域の木材を加工した様々な製品を販売していますが、商品を気に入り、実際に購入してくれた研修生もいました。お昼は、たくみの里で見学を兼ねて自由行動としました。折角なので好きな食堂で食べて頂きたっかのですが、人数の関係で弁当持参になってしまいました。研修生の皆さんには何かの機会で再びたくみの里に行くことがありましたらが是非食べて欲しいと思います。昼食後は、車で小出俣林道まで移動し、スギの漸伐試験地とカラマツの漸伐試験地を案内し、その後恒例のカツラの木の下で記念撮影を行う予定でしたが林道の途中で倒木と落石があり、行くことが出来ませんでした。前日までは何も無かったのですが残念です。その後は、予定を変更しイヌワシの狩り場創出試験地を案内し、現在の試験地の植生状況や、繁殖の状況について説明を行いました。また、シカGPSの電波受信の様子を見て貰いましたが研修生は大変興味があるようでした。最後は、いきもの村に移動し、シカの箱罠、桐の植栽箇所、炭窯を案内し、最後に質疑応答を行って終了となりました。本来は、茂倉沢における渓流環境復元試験地の見学等を併せて実施したかったのですが、時間的に余裕がなかったのが残念でした。全ての日程が終了し、皆さんを見送った後に記念撮影を撮るのを忘れていたことに気づきました。非常にショックを受けています。
     



    最初に、パワーポイントを使って、赤谷センターの概要について、説明を行いました。


    「森のおもちゃの家」では、本多さん取組を説明して頂きました。本多さん、ご協力ありがとうございました。森のおもちゃの家の商品は、どれも温かみがあって、魅力的な物ばかりです。たくみの里に行った際には、是非一度お立ち寄りください!


    イヌワシの狩り場創出試験地で現地説明を行いました。



    シカのGPS追跡調査では、質問も多く皆さん興味芯々でした。



    桐の植栽試験地では研修生が感心を持っていました。





    いきもの村に新しく設置したシカの箱罠です。
    捕獲センサーも購入しましたので試しに稼働させてみたら好評でした。

      研修生の皆さんにとっては、赤谷センターの生物多様性に根ざした取り組みということで、研修の中では少し特異な内容であったと思います。こういったことも行っているんだという1つの事例として、森林官になった際に少しでもお役に立っていただければと思います。また、今後、赤谷センターでの勤務も是非希望していただけたらと思います!

     
    報告者:さとちゃん
       
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    2021年10月18日

    新治小学校1年生の森林環境学習(どんぐり拾い)を行いました。

     新治小学校1年生(20名)は、毎年恒例となりましたどんぐり拾いを行いました。目的はどんぐりを拾い、それを自宅で育てて苗にして、赤谷の森に植樹することと、拾ったどんぐりを使い工作をすることです。この取組はここ数年続いており、子供達は自然に触れることが出来て大変喜んでおります。日本自然保護協会武田さんに計画して頂き、地域協議会、地元の有志の方もスタッフとして参加しており、私も昨年に続いてお手伝いさせて頂きましたが、すっかり地域のイベントとなった気がします。子供達からは、「秋の森に触れたから今度は春の森に触れてみたい。」、「イヌワシはねずみを食べるよね、ネズミは何を食べると聞けば答えがチーズ」など子供ならではの感性と回答に感心する場面や笑う場面に出くわし、楽しい時間を過ごすことが出来ました。時間も短くあっという間でしたが、この日は晴天に恵まれて、子供達にもいい思い出になったと思います。拾ったミズナラやクリのどんぐり、色々な木の葉っぱを使ってどんなものを作るのか、機会があれば見に行きたいと思います。


    自然保護協会武田さんから説明を受けてスタートです!


    どんぐり拾ったよ。小学1年生は元気です。


    何か生えてるよ。
    子供達は興味芯々です。


    これ何か分かる人。


    急坂もなんのその。



    最後にみんなで記念撮影。
    どんぐりとともに大きくなります。

    今回どんぐり拾いした箇所は、いきもの村です。
    時期が悪かったのかどのどんぐりも小さめでしたが、どんぐりだけでなく様々なものに触れることが子供達の良い体験になると感じました。これからもこのような自然に触れる機会を多く提供し、感性の豊かな子供に育つよう協力していきたいと思います。

    報告者:さとちゃん
       
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    2021年10月11日

     第2回植生管理WG会議を開催しました。

      10月11日(月曜日)、令和3年度第2回植生管理WGを開催しました。

    【植生管理WGとは】  赤谷プロジェクトでは、生物多様性保全のため、赤谷エリア1万haの中に約3,000haある人工林のうち約2,000haを自然林に復元するとともに、残り1,000haの人工林は維持することとしています。このため、人工林を自然林に誘導するための森林管理と、木材生産維持と生物多様性保全を両立させる森林管理を確立するための検討を本WGで行っています。


    出席者(敬称略、順不同)
    【委員】
    酒井武(森林研究・開発機構)、田中浩(国際緑化推進センター)、亀山章(日本自然保護協会)
    日本自然保護協会
    出島誠一、朱宮丈晴、武田裕希子、遠藤慧

    【関東森林管理局】
    本田誠(企画官(自然再生))
    利根沼田森林管理署】
    須藤洋一(森林技術指導官)、長谷部和重(総括森林整備官)
    【赤谷森林ふれあい推進センター

    佐藤健司(所長)、玉井宏・中園昭博(自然再生指導官)、伊藤彰伸(主事)

                                                                                                         
    【議題】
    1. 自然林復元モニタリング調査(10 年目)241 た1、る1 林小班の現地視察及び意見交換




    241た1林小班20m幅伐採区の様子です。


    241た1林小班保残区の様子です。


    241る1林小班20m幅伐採区
    最上部にやっと到着です。





    241る1林小班20m幅伐採区の様子です。


    近くの広葉樹も視察しました。


    快晴でした。仏岩わかりますか?



    今回のワーキンググループでは、9月に行ったモニタリング調査箇所の現地視察を行いました。調査範囲が広く、調査地点の一番遠い所に着いた時には、丁度お昼になりました。見晴らしも良く、仏岩もよく見えました。昼食後、見て来た箇所の意見交換を行い、別のルートで下山しました。センターに来て2年経ちましたが、普段なかなか行けない箇所で、初めて直接見る事が出来て貴重な体験となりました。調査結果の詳細は現在取りまとめ中ですが、今後の小出俣自然林復元試験地の方向性についても議題になり、今後検討されることになりました。次なるステップへどの様に進むことになるのか、楽しみなところです。

    報告者:さとちゃん

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    2021年10月4日

    ニホンジカの捕獲試験を開始しました。

      赤谷プロジェクトでは今年6月に「ニホンジカの低密度下における捕獲試験」を実施しました。赤谷の森のニホンジカ(以下シカ)の生息数はまだ少数ですが、増える前に効果的に捕獲する手法を確立する目的で、平成30年度から罠による捕獲に取り組んでいます。6月は箱罠でメスジカ1頭を捕獲しましたが、特に力を入れているくくり罠での捕獲には残念ながら至りませんでした。その際の詳細については7月1日の記事をご覧ください(こちら)。
      前述したとおり捕獲試験の目的は、捕獲手法の確立です。これまでの取り組みから、くくり罠と鉱塩(家畜用の塩のかたまり)を用いた方法が有効だと分かってきました。10月はその有効性をさらに検証すべく、6月の反省点も踏まえて、再度捕獲試験を実施することになりました。試験では、
    事前に5箇所を選定し、8月末から鉱塩を置いて、約1ヶ月間シカの誘引状況をセンサーカメラでモニタリングしました。その結果、比較的多くのシカが誘引されており、カモシカやクマが誘引されていない3箇所を選び、各箇所に3基ずつのくくり罠を設置しました。
      また、6月の試験では箱罠を1基稼働させましたが、今回はそれに加えて新たにもう1基を別な箇所にも設置し、計2基を稼働させることとしました。また、箱罠の扉を閉じる仕掛けには、前回の糸を使った原始的な方法から、動物を自動的に感知して反応する自動センサー式のものに変更しました。新たに設置した箇所については、これまでの結果から、シカが箱罠の中に入るには1年ほどを有すると考えられますが、来年度以降の捕獲のためにも、シカを罠にならす目的もあり設置しています。加えて、箱罠はシカをそれほど傷つけずに捕獲することが可能なため、GPS追跡装置を装着させての行動把握調査を行うことも可能です。実際に、6月に箱罠で捕獲した個体では行動把握調査を実施していますが、10月にうまく捕獲された場合には、別の個体に対しても同様の調査を行いたいと考えています。

         
    くくり罠は(株)三生のスーパーマグナムという製品です。特定の動物を選択的に捕獲しやすく、錯誤捕獲を軽減できます。

         
    くくり罠設置直後の写真です。鉱塩を1つ置き、その周囲に3基を埋設します。罠はロープを介して付近の立木とつないでいます。

          
    くくり罠をつなげた立木には、林業試験場の坂庭さん自作の通報装置も取り付けています。罠が作動するとメールが送信されます。
        
    いきもの村に新設した箱罠です。中に鉱塩を置いて誘引します。
    楽おりという製品で、簡単に組立てと設置ができます。


         
    仕掛けにはアニマルセンサーという、動物を感知すると自動でマグネットが外れて扉が閉まるものを採用しています。

         
    アニマルセンサーは、小型の動物や親ジカより先に子ジカを捕獲してしまわないように、反応させる位置を調節することができます。

     
      無事に捕獲できるのか、6月の反省点を踏まえ、シカがかかるのを待ちたいと思います。

    報告者:いとうちゃん


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    お問合せ先

    赤谷森林ふれあい推進センター

    ダイヤルイン:0278-60-1272