今回のテーマは、「イヌワシの舞う赤谷の森を未来へ」
話題提供:山﨑亨(アジア猛禽類ネットワーク会長)

【主な内容】
- 猛禽類とは?
- イヌワシとはどういう生き物?
- 日本のイヌワシの特徴とは?
- どうして絶滅の危機に瀕しているのか?
- 「赤谷の森」未来へのチャレンジ
北方の草原に生息するイヌワシと熱帯雨林に生息するクマタカ、両方が一緒に生息するこの赤谷の森は、世界に誇る生物多様性、自然の豊かさのある貴重な自然である。
人工林は定期的な伐採をし、林業も栄える必要がある。それが水資源の豊かさに繋がっていき、地域の人たちが元気になっていく。
赤谷川源流部の壮齢な夏緑広葉樹林、そして岩棚にイヌワシが住み、人里にはクマタカが連続して繁殖する。イヌワシがほとんど繁殖できないこの日本において、赤谷の森はすばらしいと思う。
これをさらに美しくしていく。それはイヌワシのためだけではなく、人々も元気になれる、水も確保できる、美しい景観が確保できる、そのためのきっかけであるというふうに位置づけていきたいし、皆さんのご協力をいただきたい。
カフェ&意見交換タイム!
Otowaya Cafeさんからコーヒーとケーキの提供があり、みなさん、おいしくいただき一息つきました。一息の間に、また、講演終了後もたくさんの質問があり、山崎先生から笑いを交えながら丁寧に説明をいただきました。

意見交換の様子。
【主な質問】
・日本のイヌワシはほとんどが2個の卵を産んで1羽しか育たない(育てない)中で、2羽とも巣立った事例が4つあった。なぜ2羽巣立つことができたのか。
・1羽目と2羽目で遺伝的優劣はあるのか。1羽目は雄雌どちらかの傾向があるのか。
・ペアは毎年同じか。2羽で捕った餌は仲良く分けるのか。海外でもペアで狩りをするか。
・イヌワシはクマタカも餌にするのか。イヌワシの天敵はなにか。
・赤谷には林業が盛んになる前はイヌワシはいなかった可能性はあるのか。日本のイヌワシは大陸から渡ってきた可能性はあるのか。
・エリア1以外の人里に近いところも施業を進めることでイヌワシのハンティングの場所になると思うが、クマタカと競合することはないか、イヌワシメインで考えるべきか。
・間伐は適時進めてきているが、イヌワシのことを考えクマタカ営巣地近くにも主伐が増えた場合、クマタカの生息環境に影響があるかが心配。
・最近シカが増えてきているが、そのこととイヌワシとの関連はどうか。
・赤谷のイヌワシは何歳か。長期目標100年としてもそんなに長生きするのか。
・繁殖はどのくらいされているのか。その子供はどこに行くのか。
・特に活動などもしていないが、一般の人にできることはあるか。
山﨑先生!楽しく、充実した知識の時間をありがとうございました。
今後もよろしくお願い致します。
報告者! 猛禽担当! byフジッキー!
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