12月3日は赤谷の日です。
天候:晴れ、参加者:15名、ホスト(赤谷の日運営):日本自然保護協会
【赤谷の日とは?】
赤谷プロジェクトでは、毎月第1週目の週末を「赤谷の日」と名づけ、サポーターとプロジェクト関係者による協働作業日にしています。赤谷の日は、プロジェクトの拠点であるいきもの村の環境整備や、森のこと、生き物のこと、そして、赤谷の土地に育まれた伝統技術をみんなで学ぶ場であり、この活動に毎月赤谷センターも参加しています。
(活動内容)
当日は、(ア)いきもの村の炭の窯出し、(イ)いきもの村の環境整備(桐のネットかけ、観察路整備)、(ウ)南ヶ谷林道での粘土採取、(エ)イヌワシ試験地の調査(サルメンエビネの調査、伐採候補地の確認)を実施しました。
【いきもの村の炭の窯出し】
11月19日に行った「赤谷の森での炭焼き体験会」では、地面に土を掘って行う伏せ焼きと炭焼き窯を使う窯焼きのふたつを行いました。伏せ焼きの方は、当日に炭が完成したので参加者の方に持ち帰っていただくことができましたが、窯焼きは時間がかかるため、当日に出来上がりを見ることはできませんでした。そのため、赤谷の日を利用して、炭焼き窯から完成した炭を取り出す作業を行いました。ちゃんと炭が出来上がっているのか、期待と不安でドキドキでしたが、窯を開けるときれいな炭が並んでいて、参加者の皆さんからも歓声が起きていました。アルミのスコップを使い、割れたり、折れたりしないよう丁寧に窯から取り出し、それを皆で麻袋に入れて保管しました。一部はサポーターの皆さんにも持ち帰っていただきました。炭はコナラの固い炭とスギの柔らかい炭の2種類があって、それぞれお肉を焼いたり畑の肥料、消臭剤として使うなど、みなさん各々の使い道を考えられており、とても喜んでいただけました。
【いきもの村の環境整備】
(1)桐のネットかけ
いきもの村の道上にある植栽後4年ほどが経過した桐の植栽地。これから春にかけて、ウサギやシカによる樹皮剥ぎやシカの角研ぎから桐を守るため、一本一本にネットを巻き付ける作業を行いました。(2)散策路などの整備
環境学習などで使っている広場やそこへ向かう散策路の刈り払い作業を行いました。また、広場でのヤマビル対策として、ヤマビルが冬眠するのに必要となる落葉を搔く作業も併せて行いました。これによって
翌年のヤマビルの数を抑制する効果が期待できます。【南ヶ谷林道での粘土採取】
いきもの村の炭焼き窯で炭を焼く際には、最後に入り口の隙間を粘土を使って塞ぐ必要があります。先日の炭焼き体験会にて準備していた粘土を使い切ってしまったため、南ヶ谷林道へ粘土を採取しにいきました。炭焼きで使用する材料などは可能な限り赤谷の森から調達するようにしていますが、この粘土も不純物が少なくとてもよい粘土だそうです。また、採取場所へ向かう途中、吾妻耶山へ向かう登山道を少し進んだ先にある池に向かい、サンショウウオの幼生の観察なども行いました。
【イヌワシ試験地の調査】
イヌワシの狩り場試験地として今後の伐採候補地として上がっている場所へのアクセスや林況を確認することを主目的として、赤谷サポーターをお連れして狩り場試験地へ向かいまいした。その道中の定点観察ポイントに立ち寄ったところ、運が良いことに調査員の上田さんから情報が入り、枯れ木に止まっているイヌワシを皆で見ることができました!現地に到着後は、センターの伊藤と自然保護協会の武田さんのふたりで伐採候補地の確認に向かい、サポーターの皆さんはその間、試験地の周囲にあったサルメンエビネ(ランの仲間)の個体数調査を行いました。また、以前狩り場試験地を創出した際に、保護するために試験地から少し離れた場所に移植をしたサルメンエビネの定着を確認する調査も併せて行いました。
報告者:いとうちゃん
これからもどんどん、赤谷プロジェクトの様々な取組を紹介していきます。
また、赤谷プロジェクトでは、サポーターを随時募集しています。http://www.nacsj.or.jp/akaya/sup_index.html
AKAYA(赤谷)プロジェクトホームページより