十勝西部森林管理署 大樹森林事務所 首席森林官 立花 伸樹

私が勤務する大樹森林事務所は、十勝地方の南部に位置する大樹町にあります。

東は太平洋、西は日高山脈に接した農業を中心に漁業、林業を基幹産業として発展してきた人口約6,700人の町です。

大樹町の森林面積約59,000ヘクタールの70%に当たる約41,000ヘクタールの国有林を3つの森林事務所で管理しています。

日高山脈の急峻で複雑な源をもつ歴舟川は、かつて日本一の清流と認められ国交省から水の郷百選にも選ばれました。

また、昔から砂金採取が盛んに行われ、今でもわずかですが砂金が眠っており、行楽シーズンには当時と同じ道具を使っての砂金掘り体験が観光客に好評です。

当森林事務所では地域に根ざした取り組みとして、地元小学生を対象に森林教室を実施しています。

この教室は、十勝西部森林管理署と大樹町との「遊々の森」の活用についての協定に基づいて年一回秋に行われるもので、紅葉美しく起伏の大きい山道を歩き、樹木の種類、木のはたらき、森林の役割などを学ぶことで、少しでも国有林、地元の森林、林産業への理解と関心を深めてもらえるように取り組んでいます。

現在、大樹地区は、尾田第一森林事務所と、大樹森林事務所、尾田第二森林事務所との合同森林事務所となっており、森林官3名と基幹作業職員1名で冬山の現況調査を実行しています。

時節柄、厳しい作業環境の日々ですが、将来の森林を想い少数精鋭で日々精進する毎日です。