野幌森林事務所

野幌森林公園は広大な石狩平野のほぼ中央の野幌丘陵にあり、江別市・北広島市にまたがる、大都市に隣接した平地林として世界的にも大変貴重な森林で、その面積の約8割、1603ヘクタールが「国有林」であり、野幌森林事務所が管理しています。

現在、当事務所では人工林において、立木と下層植生の成長を促すことを目的に間伐の調査を実行中で、春の暖かな日差しの中、清々しい気分で作業を進めています。

林内には多くの散策路があり、様々な花・野鳥の観察、森林浴、歩くスキーと、年間を通し多くの方々に利用されています。
また、都市近郊でありながら、エゾフクロウやクマゲラなどの野
鳥や、「昭和の森のクリ」などの巨樹・巨木を見ることができます。
各コースには案内板などを整備し、ビジターセンターである「森林の家」では、クラフト教室などのイベントを通じ「国有林」として
の情報発信にも努めています。

この地域にある江別市立野幌小学校とは、「遊々の森」の協定を結び、この森で集めた種から苗木を育
て、森林づくりを進める活動をしています。この他にも1年を通して様々な体験・学習会が行われています。

この森は平成16年の台風で大きな風倒被害を受けましたが、市民の皆さんと協働し、この森林を再生する「野幌森林再生プロジェクト」が進められています。
この他にも外来種の侵入、野生化したアライグマによる生態系破壊など、多くの課題を抱えていますが、北海道開拓の時代から
守られてきた野幌国有林の歴史を振り返りながら、地域のみなさんと共に野幌の森づくりをしていきたいと思っています。