こんにちは森林官です!(遠別森林事務所)

地域を守る防風保安林
遠別森林事務所は、北海道留萌管内の北部に位置する遠別町にあります。
遠別町は豊かな日本海の恵みを基盤にしており、町の80%が緑豊かな森林地帯となっています。
町中を流れる遠別川が上流から肥沃な土をはこび、日本最北限の稲作の地やメロンの里として知られています。主な特産物にはエンベツグリーン・レッドと呼ばれるメロンや、ホタテ貝などがあります。
当森林事務所は東遠別森林事務所、西遠別森林事務所との合同森林事務所になっており、3森林事務所で合計39,051ヘクタールの国有林野を管理しています。
暮らしを守る国有林
遠別事務所管内は、海岸沿いで山が低く風が強い気象条件のため、防風保安林が多くあります。
畑や牧草地、さらに住居・公道などを強い季節風から守るとともに、地域の生活や暮らしを豊かにする多様な公益的機能を発揮しています。

造林地
今、私たちの森林事務所では、森林の持つ機能発揮のため、混み合った植栽木を空かして残った植栽木を成長させる「保育間伐」3,450m3、樹木を健全に生育させるために「つる切り」や「除伐」17ヘクタール・下刈約92ヘクタールを中心に事業を行っています。
森林事務所メンバー4名で、事業のための事前調査や監督業務、森林の現況調査、林道維持修繕や境界巡検など多岐ににわたる業務を進めています。
森林教室や地域と連携したイベントを通じてのPR活動

防風柵内での植樹 順調に育つ苗木
森林事務所では地元小学校と連携し、森林とふれあう中からその大切さなどを子どもたちに学んでもらうために毎年7回「森林教室」を行っています。
たとえば「浜啓明地区」をフィールドに、海岸地帯という厳しい気象条件を克服するため、強風を緩和するため防風柵の設置、泥炭地質を克服するため客土(他の土地から土を持ってくること)を行った上で、カミネッコン(再生紙ダンボールを使った植栽ポット)を使い植樹しました。次回はどのような話題で楽しく森林とふれあってもらうか、今から頭を巡らせています。
当該地は強い海風にさらされる場所なので、なかなか根付くことは難しいかもしれませんが、補植や暴風対策など、創意工夫をして厳しい条件下での森林づくりを今後も続けたいと思います。
森林にはこれからますます多くの期待や役割を求められてくると思います。
地域の皆さんの窓口として、町民生活に欠かせない、次の世代に残せる森づくりをしっかりと行えるよう努力していきたいと思います。
(2010年10月掲載)
留萌北部森林管理署
遠別森林事務所
天塩郡遠別町字北浜91-2
電話01632-7-2220
|

二階堂 首席森林官
|
|