胆振東部森林管理署 穂別森林事務所 首席森林官 古澤秀一

樽前・恵庭岳霞んで眺望
事業最盛期の森
穂別森林事務所は、むかわ町穂別にあり、鵡川(一級河川)が縦断する水源が豊富な町の上流域に位置します。
ここで、2万ヘクタール余りの国有林を管理し、現在、森林の持つ機能発揮のための森林環境保全整備事業として、混み合った植栽木を空かして残った植栽木を成長させる「保育間伐」と次の世代の若い木に光を当てて育てるための「受光伐」を行っています。
また、この地域の森林は樹木を支えに茎を伸ばして成長するつるが非常に多く、実りの秋、クマさんには申し訳ないのですが、樹木を健全に生育させるために「つる切り」や「除伐」も実行中で、毎日所員と2名でそのための調査や監督に奔走しています。

プロセッサで間伐木を積み上げる集積作業
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ブルドーザで間伐木を集める集材作業
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間伐木を「山土場」に集積しています
待ちに待った収穫の時期
むかわ町は、農業(水稲、メロン、イチゴ、長いもなど)、漁業、林業の第一次産業が主であり、特に、「穂別メロン」と「シシャモ」は全国に知られている名産品です。
今年のメロンは、もう収穫時期が終わりましたが、名産のシシャモは10月から11月までの短い間(まさに今が旬!!)が漁の時期であり、地元でしか食べられないシシャモの生寿司も味わうことができます。
長方形の森と人々の生活
町中には、吹き付ける強い風から家屋や田畑を守る防風林があり、一部を「まちの森」としてむかわ町へ貸し付けています。その林内にはたくさんの樹木やツツジなどの花木が植えられていて毎年春にはきれいな花を咲かせ、町民の目を楽しませてくれます。
このように身近に自然を感じることができる森として健康増進や憩いの場として親しまれています。

むかわ防風林(まちの森)花木ツツジの花が満開
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むかわ防風林(まちの森)周囲は住宅街となっている
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こころ癒される眺望
穂別地区の坊主山(790m)は道内各地から多くの登山者が訪れます。
むかわ町では毎年9月下旬に町民の健康維持増進と親睦を図る坊主山町民登山を行っており、今年は私も参加し、町民のみなさんと一緒に登山を楽しみました。
坊主山は、当森林事務所の部内にあり、360度(夕張岳、恵庭岳、樽前山、日高山脈の稜線など)見渡すことができる唯一の場所としての賑わいがあります。
みなさんもこの時期是非、むかわ町へおいでください。

坊主山山頂より夕張岳を眺望

山頂看板奥に夕張山系を眺望

町民登山で坊主山に登りました