こんにちは森林官です!(余市森林事務所)
四季の森林から海の恵みへ
石狩森林管理署 余市森林事務所 首席森林官 中原 朝一
シリバ山からの余市町(9月30日)
初夏、小樽市から積丹半島に向かう日本海に面する海岸線は、温泉や海の幸を求める観光の名所ですが、余市森林事務所は、小樽市の南隣余市町に有ります。余市町は漁港と果樹の生産や、宇宙飛行士の毛利氏を輩出した町でも有名です。

余市町道の駅(余市宇宙記念館)
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小樽市遠望(5月14日毛無山)
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当森林事務所の管理面積は、6,178ヘクタールで余市町の森林面積の67%を占めています。町内を流れる余市川上流の国有林は、カンバ類を主とした天然林が4,380ヘクタール、また、人工林はカラマツ、トドマツ等で1,444ヘクタールあります。
現在併任中の小樽森林事務所の管理面積は6,702ヘクタールで、朝里川、勝内川の上流部を水源とする森林は小樽市民13万人の水源としての機能を有し、一市一町の森林面積12,880ヘクタールはそのほとんどが水源かん養保安林に指定されており、大切に守り育てていきたいと思っています。

大型機械による地拵(10月)
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地拵後の植付 (10月)
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森林事務所では、9月下旬より始まった余市市内の地拵、植付作業が終了し、小樽市朝里川上流部の山岳地帯で境界巡検を実施しています。
余市・小樽森林事務所部内の巡検業務は、毎年行う1種境界と数年ごとに行う2種境界とがありますが、今年度は1種境界を9.5km、2種境界を10.5km行う予定です。

境界巡検予定地の朝里川
10月25日の降雪後のようす
(後日の雨により融雪)
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境界見出し標の設置作業
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境界標の確認
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11月初旬、朝里川沿いのダムに向かって伸びている2種境界7kmを、隣接森林事務所の応援を得て実行しました。
境界標は見通しのきかない笹地や沢地、急斜面などにもあり、その多くが写真のようなネマガリダケ地帯にあります。
身の丈程もある笹藪を歩いて境界標を探すのは大変ですが、設置した先人たちの苦労を忍び、管理の上からも一点でも多くの標を発見できるよう努力しています。

エゾシカの足跡(小樽5月)
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地元の人も注意マムシ(余市 8月)
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今年度は、署を上げてエゾシカの調査を実施しましたが、まだシカの姿を見ることはあまりありません。今のところ森林被害は確認されませんが、道央以北の生息状況に近づいていくのか、生物多様性の観点からも森林環境の変化に関心をもち続けたいと思っています。

積丹森林事務所部内での6月の森林浴ハイキング
(余市町民参加)
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冬期間の木材搬出の為の準備作業
降雪前の除雪ポールの設置
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年間を通しての森林づくりや地域対応、森林の保全管理などの業務を実施するに当たっては、隣接する積丹森林事務所との応援態勢は重要で、今後とも協力し合って上下流連携の山づくりを目指したいと思っています。
(2010年12月掲載)
石狩森林管理署
余市森林事務所
余市郡余市町浜中町106
電話0135-23-2191
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左から中原、児玉技官
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