2012年9月
2012年9月23日(日曜日)
武尊・谷川GSS報告
谷川GSSです。
今日は冷たい雨となった日曜日。 山々は重い雲に覆われて訪問
客も全くいません。
旧国道ならば傘でも歩くことができるか と一ノ倉沢出合まで出か
けてみました。
一ノ倉の岩壁には、どうどうと流れ落ちる滝が現れていて、逆に晴
れた日には見られぬ迫力の景色が、薄いガスを通して見えました。
(左から二の沢、滝沢、本谷です。)
そろそろ紅葉も盛りの時期に入ります。来週からは土日は青空と
なってもらいたいものです。 (谷川GSS)
武尊GSSです。こちらも今日は朝からの雨です。
巡視の我々も、ザックのパッキングに気持ちが入りません。強い雨音を聞いていると気持ちもだんだんと重くなりが
ちです。
よし! 気持を入れ替えて、新しいカメラで雨の滴でも撮りに出かけるぞ。

山々はガスにけぶっていましたが、玉原にはまだそこここに色合いが残っていました。 左からサラシナショウマ、
ヤマトリカブト、アクシバの実も雨に洗われて赤が鮮やかです。

アキノキリンソウ、ツルシキミ、クローバー… こうしてみると、微妙に輝く滴にピントを合わせるのは難しいですね。
それでも まるで花々が葛の膜に覆われた和菓子のようにも見えてきます。
今日はお客さんもほとんどいない静かな玉原高原。草花一つ一つとじっくり相対するこんな日があるのも良いかもし
れません。 次の機会には、滴の中に写る景色を撮ってみたいものです。 (武尊GSS)
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2012年9月20(水曜日)
何が見える?
とある森林教室でのこと。
参加された子供さんたちが
この木の回りで何かワイワイ
やっている。
「 先生 ほら… 」
と言われたんですが…?
「え? なんのこと?」
「もっと よく見て」と言われ…

近づいてみる…
別に木の真ん中に穴が開いて、向こう
が見えるわけでもなし…
(ここで見えた人はなかなか…です)
「わかんないな なに?」
「もっとよく見て」

「あ! 見えた!」
ちょっと感心しました。
見つけた子供たちにも、当の本人?にも。
本人は ちゃんと
わかってやっているんでしょうかね?
たぶん 知っているのですよね。

正解は これでした。
それにしても 見事な同化。
さて… でも彼?(彼女?)
こんなところへ 何しにきたんでしょ?
どうするのか眺めていたかったのですが
私も 本業(森林教室)に戻らねば…
うーん 気になるな
(廣橋 赤谷センター所長)
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2012年9月16日(日曜日)
武尊GSS報告 その8
今週は尼が禿山と玉原湿原を回りました。
ブナの森でコクワガタを見つけました。最もありふれたクワ
ガタのはずですが、出会ったのは今年初めて。見かける機
会がめっきり減ったように思います。
クワガタは羽化(成虫になる)した時期により、越冬するも
のもいるようですので、このコクワガタはこれから越冬場所
を探すのかもしれません。 また来年会いましょう。

夏のイメージのあるクワガタの後には、熟して紫色になった
ヤマブドウがありました。今年は今が、夏と秋の境目なの
かもしれません。 ここから一気に秋が進むのでしょうね。

今日の尼が禿山は、晴れたりガスがかかったりの天気。
まだ紅葉は気配も見えず夏景色でした。
この山は「禿」が付くだけあって、南側だけが伐り開けたよ
うに樹木がありません。山の名にもなっているぐらいですか
ら、昔からこの状況なのでしょうね。
少し調べてみたのですが、これだけ曰くありげな山名なの
に、名の由来も歴史も書かれたものがありません。もし御存
じの方がいらっしゃったら、教えていただきたいものです。
 
湿原近くまで下ってくると、山道の土中
から古めかしい鎹(かすがい)が顔をの
ぞかせていました。
かつてはこの辺りでも木材の伐り出し
がさかんに行われていて、トロッコ軌道
が敷かれていたと聞いたことがありま
す。その痕跡でしょうか。 いまや歴史
的遺物…とよべるかもしれませんね。

駐車場のトイレまで下ってきたら、トイレの窓枠に何か
いるぞ? よく見ると先週もお目にかかったウサギコウ
モリでした。 まだ子供らしく、天井にぶら下がっている
のよりずいぶんと小さめ。
「まさか死んでるんじゃないの?」とつついてみると暖
かい。安心しましたが、全く起きる気配がありません。
完全熟睡中というところでしょうか…。それにしてもここ
では少々不用心すぎるな~。(後で見に行くと天井に避
難してました。)

晴れたり曇ったりしていた空がみるみる暗くなって、
強い雨が降り出しました。 ここまで急変するとは思い
ませんでした。湿原を散策していた方々も小走りに逃げ
帰ってきます。
女心と秋の空…天候はもう秋になっているんですね。
(武尊GSS)
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2012年9月15日(土曜日)
谷川GSS報告 その3
今週は湯桧曽川沿いを巡視しています。
それにしても今年の群馬の夏は雨が少なかった。もっ
と奥の矢木沢ダムが貯水量10%を切ったなどと報道さ
れていましたが、暴れ川で有名な湯桧曽川でも水はチ
ョロチョロの状態です。 伏流水の多いこの河原、まとま
った雨が来てくれないと川が途切れてしまいそう…。

そんな河原沿いの道で、ブラス(木の根元に粉状の木くずがたくさん見えま
す。)の吹き出たミズナラを発見。 ナラ枯れを引き起こすカシノナガキクイムシ
の仕業でしょうか? 今年は被害が少ないようで、少しホッとしていたのです
が、ヒッソリとヤツらの活動は続いているようです。
ミズナラ君 負けずに危機を乗り切って!

山道を歩いていると時々出会うのがこの落とし物。
それもけっこう頻繁に見つけます。
最近のトレッキングシューズはポリウレタンの底を接
着剤で貼り合わせたものが多く、ある日突然、剥がれだ
すものも多いとか。 それにしたって、そのまま置きっぱ
なしはいけませんや。 ゴミになっちゃいますよ。
 
遊歩道沿いにはいろいろなお客様が来てい
ました。 岩登りの訓練?をする方も、お友達
同士で散策に訪れる方も、皆さん思い思いに
最後の夏を楽しんでいらっしゃいました。
今週の花はもう秋いっぱいの花々です。
左からカリガネソウ、ツリガネニンジン、ジャコ
ウソウでした。 (谷川GSS)

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2012年9月11日(火曜日)
ブナ太郎
「ブナ太郎」はみなかみ町藤原、湯ノ小屋温泉近くの県道沿いにあるブ
ナの巨木です。樹齢は推定300年、樹高27m、幹回り4.7mの大きさは、近隣
に数あるブナの中でもひときわ高く枝を天に突き出して、周囲の森を見下
ろしています。
でも…今年はちょっと元気がありません。これまでは樹冠にビッシリと葉
を付けて、一層大きく見えていたのが、グッと葉の量が減ったのが目につく
のです。「もうずいぶんな年だからな。」と思っていたのですが、この夏の大
風でついに太枝を落としてしまいました。

奥利根の巨木ブナ太郎 ポッキリと折れた太枝
やはり長年風雨に体をさらして、上部のどこかに「くさ
れ」が入っていたのですね。樹勢自体に衰えが見えだし
たところをみると、実は深刻なのかもしれません。 とは
いえ枝が落ちたのも15m近く上なので、おいそれと登
ってみることもできず、とりあえず、訪問するお客様に向
けて「危険がありますよ」とお知らせをしておきました。
奥利根一番の称号をもつブナ太郎ですから、まだまだ
元気でいてもらわねばならないのですが…、引き続き
注意して見守っていきたいと思います。
(水上森林事務所) 枝張りに当たる部分にトラロープを張りました
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2012年9月8日(土曜日)
武尊GSS報告 その7
今日の巡視は、上州武尊山の東にひっそりと佇む田代湿原・花咲湿原が目的地です。
1 おや?
武尊山はもう冬枯れの季節… ってそんなわけない
ですよ。まだ紅葉も始まっていないのに…。これは武
尊牧場からの登山道沿いですが、丸裸のブナの木が
尾根筋続いています。
以前、谷川GSSさんの報告にもありましたが、どうや
らブナシャチホコ(毛虫)の仕業でしょう。それにしても
一葉残らず食い尽くすとは…よほどの大発生の年だっ
たに違いありません。 ブナシャチホコ被害ではブナは
枯れないと聞いていますが、本当に大丈夫かな?と
少し心配になりました。

2 これは?
林間に咲く黄色い花はアキノキリンソウです。今がシ
ーズンですね。昔は里の道端でいくらも見られたキリ
ンソウですが、今や帰化植物のセイタカアワダチソウ
に席巻されて、こんなところまで来ないと見られなくな
ってきたようです。 セイタカ…をキリンソウだと思って
眺めている人もいるとか…。 悲しい現実です。

3 頼みの綱?
武尊山の中腹には武尊避難小屋があります。 もう古い小屋ですが、
中はキチンと整備されて、緊急用の薪ストーブと薪が用意されていまし
た。 これからの寒い季節、登山者の万一の時の頼みの綱として立派
に役を果たしてくれることでしょう。
登山に訪れる皆さん、ストーブや薪はあくまで緊急避難用の道具です。
楽しみや遊びに使うのは控えてくださるように、我々からもお願いをした
いと思います。 本当は役に立つ機会などない方が良いのですがね。

4 ひっそり…
ここが田代湿原です。玉原湿原とは違い、ここはい
つ来ても静けさに出会うことができる場所かもしれま
せん。
付近のブナの木にはザックリとクマ君の爪痕があっ
たりして、静けさに出会うために はリスクが…? いえ
いえ慎重に行動すれば、しっかりと棲み分けはできる
はずです。 おじゃまする時には、しっかりと訪問して
ますと回りに伝えてから静けさを味わってくださいね。
さて、我々もしばらくの間、ここをお 借りして昼食です。
近くには水枯れの今夏でも絶えることなく水を湧かしている清水もあります。
最高に美味いコーヒーでもいただきましょうか! (武尊GSS)
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2012年9月5日(水曜日)
一番札~
今日は今年度最初の当署国有林材の公売日です。
1回目ということもあってか、入札される製材工場等の
皆さん方も、いつもより多く会場においでくださいまし
た。 たいへんありがとうございます。
事務方の私たちの仕事は、入札札の仕分け → 入
札額の順に並べ替え → 記載事項のチェック等々 で
すが、入札される皆さん方と同様にこの時は真剣です。
発表者の署長が「落札です!」と宣言してから、「違って
ました~。」という訳にはいかないからです。とはいえ、
お客様たちをいつまでも待たせることも御法度。少しでも時間をかけずに、仕分け・ダブルチェックを進めます。
発表も終わって、お陰さまで本日も全19物件、無事完売しました。 どうもお買い上げありがとうございましたー。
(署 経理係)
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2012年9月3日(月曜日)
除染作業
8月中、谷地森林事務所の裏手ではひっきりなしに
重機が動き回っていました。村が学校等の校庭・学校
林の除染作業を急ピッチで進めていたのです。
生徒さんたちが休みの夏休み中に作業を終えたいと
いうことでしたが、なんとか間に合ったようです。様子
を見に行った時の写真がこれですが、近くの村有地に
土のう袋が次々と並べられていました。暑い中の作
業、本当にお疲れ様でしたって感じです。
村は来年も継続する考えで、国有林に仮置場を…と
の要請が署・事務所にも来ています。日頃お世話にな
っている村の取組に協力できるよう、良い場所の設定
やうちの事業との調整など相談していこうと思います。
(谷地 森林事務所)
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2012年9月1日(土曜日)
赤谷の日
今日は赤谷センターの皆とともに、月に一度の「赤谷の日」に参加です。
参加とはいっても、今日のお題は当署の「間伐事業を見よう」というテーマでして、実は説明員として役を振られた
というのが正しいところ。 それに最近は水源の森林、ブナの森などの自然観察・体験の要請がほとんどで、国有
林の事業を一般の方に説明するなんて久しぶりのことです。 さて…レジメも資料もできあいがないぞ…。

明るくなった間伐直後のスギ林 高性能林業機械の作業状況
現在作業中の事業体の方にも協力をいただいて、今の間伐手法、機械と路網による低コスト化技術、当署の目
指す人工林の姿などの一部を見てもらいましたが、いやぁつたない説明で申し訳ありません。

赤谷の森では現在、人為によるエリア内の森林の
自然再生化に取り組む中で、人工林の取扱い等に
ついて検討を進めているところです。
間伐作業の状況、間伐結果などを実態ベースで見
ておいてもらうことで、イメージの具体化の一助にな
れば…とも思っています。 (中澤 署長)
間伐数年後の人工林を見る
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