3日目はこんなにいい天気＼（＾〇＾）／

今日は、この輝く森で現地実習です。

研修生のみなさんは張り切って山へ向かいました。

 

 

午前中は、個々の森林について公益的機能と木材生産機能の発揮の可能性について評価するとともに、森林の最終的な目標林型、途中の目標林型を考え、そこに向けた森林施業が選択できる能力を高めていくことを目的に、「森づくりの構想実習」を行いました。

 

現地実習の舞台は、昭和33年（1958年）にカラマツが植え付けられ50年あまりが経過した人工林です。

この森を、森林簿、施業履歴、地形図等の森林情報及び現地踏査から、将来の森林の姿（目標林型）、生産目標、これらの実現のために現状の森林に必要となる誘導方法（施業方法）等について討論、グループ毎に発表し、意見交換を行います。

研修生のみなさんは、林内をくまなく歩きながら、この森の現状を把握し、気づいた事はどんどんメモしながら今後どのような施業方法をとっていけばよいかを真剣に検討し、考えをまとめていきました。

 

盛夏の森に蝉の大合唱が響き渡っていました。

 

 

森の中では真剣な議論が続きました。

 

一通り森の中の調査が終わると、取りまとめ作業に入り、グループで集めたデータを色々な角度から検証しながら、フリーハンドで発表用のフリップを作っていきました。

 

検討結果がまとまるとグループ毎に発表です。

各グループからは「複層林化」、「長伐期施業」、「皆伐し再造林」といった施業の提案や、これらの提案を山主にどうやって説明し、理解を得るかなどについて、いろいろな角度から検討した発表がありました。 

 

各班の発表が終わるとすぐに、林業技術者としての視点から、質問や意見がどんどん飛び出しました。

発表者も科学的な考え方をもって、熱心に回答にあたりました。

そして、さらに検討を深め、研修生全員で成果を共有しました。 

 

発表後には、講師から検討結果へのアドバイスとして、「施業提案を行う際には、なぜこの施業が必要なのか、データ等をもって山主に説明できるよう準備が必要」、「人工林の伐採時期は、明確な生産目標を持って決定することが必要」、「地域の自然や社会的条件なども把握した上で、施業方法を検討する必要がある」、「生物多様性に配慮した施業の重要性」などについて解説をいただきました。 

 

北海道大学 柿澤教授

 

北海道大学 澁谷准教授 

 

 

現地実習はお腹が減ります＾＾

 山で食べるお弁当はサイコーです！ 

 

午後からは、間伐実行監理演習として森林作業道整備の検討を行いました。 

フォレスターには、生産目標に向けて、効率的な路網計画・作業システムの選択・運用についての指導力が求められます。

この演習では、机上で検討した森林作業道の路線について、ポイントとなる箇所を踏査して机上演習の検討結果と照らし合わせることを通じて、地形・地質に応じた配置や実際に森林作業道を作設する際の隘路（あいろ）への対処法などを学びます。

 

 
研修生のみなさんは、昨日の演習で検討した森林作業道の配置図を持って、実際に現地を踏査し、森林作業道作設の是非等を判断します。

まずは図面とオリエンテーリングコンパスで現在地と目的地をしっかり確認し、いざ森の中へ出発。

 

森林作業道”予定地”ですから、当然に、まだ道はありません！

笹藪をかき分けて、図上で検討したルートの「現地」に向かって突き進みます。

 

深い笹藪の中ではありますが、図面に描かれた等高線などをたよりに、現在地を確認しながら進みました。

同行した講師からは、図面からは読み取ることのできない微少な地形の変化や植生の変化など、現地に来たからこそ得られた情報をルート選定に役立てることなどについてアドバイスがありました。

 

真剣に実習に取り組んでいる傍らでは、蝉が一生懸命「羽化」していました。

 

汗をかきかき笹藪の中での踏査で得られたデータを研修会場へ持ち帰り、早速、踏査結果のとりまとめに入りました。

 

現地踏査で得られた情報を、図面上で再検証し、ルート案の修正などを行いました。

 

各グループ毎のとりまとめが終わると、検討結果の発表を行いました。

2台のプロジェクターを使って、図上演習で検討した図面と現地実習を経て修正した図面を対比する形で進め、図面を見ただけではわからなかったこと、現地へ行ってみて初めてわかったこと等について熱のこもった発表が行われました。

 

発表が終わる毎に、他のグループからは鋭い意見や質問が出されました。

発表者も徹底抗戦の構えで、踏査で得た情報などをフル活用し、検討したルート案の優位性などを相手が納得するまで説明を行いました。

 

全グループの発表が終わると、講師から各検討結果への講評と、今回の教材となった森林施業プランナーが作成（想定）した森林作業道配置図のチェックすべき点の数々について詳細な解説を行いました。

 

講師の詳細な解説とアドバイスから、研修生のみなさんは色々な気付きがあったようでした。

それらを自分たちの検討結果と合わせて、さらに理解を深め、一日の実習を終了しました。 
 

気温も実習もとっても熱かった！1日、大変お疲れ様でした。

明日は、林業労働安全、木材の流通・販売についての講義、間伐実行監理演習（集約化施業と事業体の育成、流通改革の取組の講義、発表準備） を行います。

明日も頑張りましょう！