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平成25年8月の日記

准フォレスターⅠ-②

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 森林・林業の再生を地域でけん引する人材の育成

    森林・林業再生プランのポイントは、戦後造成し、現在充実しつつある森林資源を有効に活用するとともに、無秩序な伐採の抑制や適切な更新を確保し、持続可能な森林経営を実現していくため、新たな森林計画を実効あるものとすることです。

    そのためには、市町村森林整備計画の策定や森林経営計画(仮称)の認定・実行監理など森林計画制度の運用を現場で担う市町村を技術面から支援する新たな人材として、高度な知識・技術と豊富な実務経験を有するフォレスターの育成と活用が不可欠なものとなっています。

    また、対象区域内の森林所有者をまとめ森林経営計画(仮称)を作成するキーパーソンになる森林施業プランナーや森林作業道を地形、地質等の現地の条件に応じて開設したり高性能林業機械を操作したりするオペレーターなどの現場の技術者・技能者の育成が不可欠となっています。

     このような中、平成23年度以降、北海道森林管理局は、森林・林業再生プランを踏まえ、国有林野の多様な立地を活かして、北海道における森林経営のニーズに最も適した研修フィールドや技術を提供することなど集合研修(准フォレスター研修、林業専用道技術者研修)等を実施し、人材を計画的に育成していく予定です。

 

 准フォレスター研修

    准フォレスターとは、フォレスターが認定され本格的に始動するまでの間、都道府県職員や国職員等のうち森林計画制度に関する研修(准フォレスター研修)を受けた者を認定するものであり、市町村森林整備計画の策定等の支援業務を行います。

    研修では、市町村森林整備計画の概要、市町村森林整備計画演習、路網と作業システム、路網線形計画、森林施業の集約化、森林経営計画の概要、森林経営計画作成演習、森林整備企画演習(路網整備等効率的な施業構想の策定)、森林施業における労働安全、木材流通・販売等の多岐にわたるカリキュラムを受講し、准フォレスターとして必要な知識と技術を習得します。

 

林業専用道技術者研修

    林業専用道とは、森林づくりを進めていく上で欠かす事のできない路網づくりにおいて、幹線となる林道を補完し、森林作業道と組み合わせて、森林施業の用に供する道路をいい、従来の林道と比較して、地形に沿った屈曲線形及び波形勾配を採用して土工量の軽減を図り、簡素な構造を目指す新たな林道です。

    研修では、林業専用道を作設していくために必要な知識、技術を講義、演習及び現地での検討等を通じて習得します。 

 

関連情報リンク

 

 

 

 

 

このブログでは、森林・林業の再生を地域でけん引する人材を育成していくために実施している、「准フォレスター研修」及び「林業専用道技術者研修」の様子や関連情報を日記形式でお伝えしています。

平成25年度 准フォレスター研修(第1週・第2グループ)~2日目

平成25年8月5日~9日   

研修生のみなさん

現地実習に向けての講義と演習~2日目(平成25年8月6日)

宿泊施設での研修生同士の交流もあり、2日目の朝は初日と打って変わって、すっかり打ち解けた雰囲気でスタートしました。

 

間伐実行監理演習(路網・作業システム)

 

この講義は森林を整備していくための路網及び作業システムに関する基礎的な知識を得るとともに、それらの改善に向けたフォレスターの役割について理解を深めることが目的です。

 

講義風景1

フォレスターには循環的な木材生産の戦略を描ける能力が求められます。

高い労働生産性を実現し、生産コストを低減して循環的な木材生産の基礎を築くためには、森林作業のための路網、木材の伐採・搬出に使用する林業機械、そして人員配置を一体として捉え、より良い組み合わせを選択していく必要があります。

このため、ここでは林内路網の体系や作業システムの構築の基礎的な考え方を学ぶとともに、それらの改善に向けたフォレスターの役割について理解を深めるための講義を行いました。

 

講義風景9

講義は随時、質疑応答を交えながら進め、講師は一つ一つの質問にていねいに答え、研修生のみなさんも疑問点を解消し、理解を深めていました。 

 

間伐実行監理演習(森林作業道)

 

路網と作業システムの講義を経て、いよいよ実際の路網整備を進めるための演習が始まりました。

ここでは、森林作業道の基本的な考え方を学び、その考え方を踏まえて、間伐予定箇所における森林作業道の配置計画の検討を行います。

 

講義風景4 


林内路網は、作業システムと密接・不可分であり、間伐の収益性を高め、長期にわたって森林経営に活用される重要なインフラとなるものです。

 

講義風景2

森林作業道は、森林施業プランナーが施業提案をする際に細部路網として計画するもので、森林経営計画の構成要素となり、フォレスターはこうした重要な路網計画がより良いものとなるよう指導、助言を行います。

このため、講義では森林作業道の規格・構造の特徴や路線選定の要点を理解するとともに、演習を通じて森林作業道を配置する際のポイントを検討し、3日目に行う現地踏査の準備を行いました。

 

講義風景14

研修生には「森林施業プランナーが作成した」と想定した森林作業道の配置図が配られ、各班毎にルート選定の問題点、改善点などについて議論しながら洗い出しを行いました。 
 

講義風景10

最初は慣れない作業に戸惑っていましたが、講師からのアドバイスを受けながら図面を確認すると、現地のいろいろな状況が分かってきました。

 

講義風景13

「ここは傾斜がきつそうだけど、路網を作設できるだろうか?」

 

講義風景11

「ここはやめて、こちらを回すことにすれば、路網密度もUPするかな?」

 

講義風景12

「この路線は、こっちを回した方が効率的に作業ができるのではないだろうか?」

そんな検討作業が時間いっぱい続きました。

明日は、検討成果を持って、その適否等について小樽市の塩谷国有林で現地演習を行います。 
 

森づくりの構想(講義と意見交換)

 

この講義では、森林の公益的機能と木材生産機能の調和のとれた持続的な森林経営を進める上での最も基礎的な知識である、森づくりの基本的な考え方と森林施業を選択する上での視点・留意点を理解するのが目的です。

 

講義風景5

北海道大学大学院の澁谷准教授に次のような講義を行っていただきました。

①森づくりの構想に関する基礎的知識として

  • 森づくりの基本的な考え方と目標林型
  • 施業方法の選択の考え方


②森づくりの構想を考える上での科学的・技術的知見と留意事項

  • 間伐に関する科学的知見
  • 風害に対する備え
  • 育林コストと今後の考え方  

 

講義風景8

研修生との活発な質疑応答も行われ、澁谷准教授には研究者の視点で詳細にお答えいただき、大変有意義な時間となりました。

 

課外授業~クリノメータとオリエンテーリングコンパスの使い方

 

1日の講義終了後、希望者を対象として、クリノメータとオリエンテーリングコンパスの使い方についての課外授業を行いました。

 

補講1

明日の現地実習では、今日、図面上で検討した「その場所」に、道なき道を歩いて到達しなければならないため、このオリエンテーリングコンパスを使いこなす必要があります。

また、クリノメータを使い林地の傾斜を測り、森林作業道の作設の可否を確認する作業も必要です。

 

補講2

研修生のみなさんは、講師から使い方の説明を受け、真剣に練習を繰り返していました。

 

明日はバスで小樽市の塩谷国有林へ現地実習に向かいます。

天気は、晴れ、最高気温28度の予報です。

暑い1日になりそうですが、元気に頑張りましょう! 


Posted by 技術普及課| 2013.8.6|准フォレスター研修 

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お問い合わせ先

森林整備部技術普及課
ダイヤルイン:050-3160-6285
FAX:011-622-5235

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