今日から「准フォレスター研修」第一週の2コース目がスタートしました。
当研修は第一週（5日間）、第二週（5日間）、延べ10日間の2部構成になっています。

今回は第2コースの受講者として北海道の林業普及指導員等13名と国有林の森林管理署の流域管理調整官5名、計18名が参加しています。

 

初日となった今日は、開講式が行われ、北海道森林管理局の菊池次長から研修生へ「北海道の森林・林業再生を推し進めていく地域のリーダーとして、准フォレスターの役割、地域の森づくりのマスタープランとなる市町村森林整備計画の作成方法などをしっかり習得するとともに、研修修了後の活動をイメージできるようがんばってください」との激励の挨拶がありました。

開講式に続き、研修初日の緊張感を解くための自己紹介に入りました。
まずは、研修生同士が声を掛け合い「出身地からの距離が札幌に近い順番」に輪になって、20秒間スピーチで出身地の自慢、研修への抱負などを話し、全員が終わる頃にはみなさんがいつもの笑顔になりました。

 

（講師：林野庁計画課）

 

1講目は、「森林・林業再生プランの概要と准フォレスターの役割」についての講義です。
フォレスターとは、広域的、長期的な視点をもって地域の森林経営のビジョンを描き、中立的な立場で地域の関係者を指導する、地域の森林・林業の牽引者です。
講義では、このような中、フォレスターには何を期待され、何をしなければならないのか、何をすべきなのかなどについて解説が行われました。

一通り説明が終わったところで、研修生のみなさんには、これから准フォレスターとして活動していくにあたり、不安なこと、疑問なことなどをグループで議論をしてもらいました。

議論のあとは、どのような話をしたのか発表し合い、疑問点等について講師が解説を行いました。

研修生のみなさんは、これから始まる新しい制度、携わっていくことになる新しい仕事に戸惑いを隠せないようで、沢山の質問が出され、講師がそれらに応えることによって少しずつ理解が深まっていったようでした。

疑問や不安な点はまだまだ沢山あるようでしたが、それらは今後の講義の中で一つずつ解決されていくことと思います。

 

（講師：林野庁計画課）

 

2講目は、「新たな市町村森林整備計画の概要」についての講義です。
市町村森林整備計画は、市町村が作成し、もっとも地域に密着した公的な森林計画です。
フォレスターは、この計画を作成することになる市町村に対して技術的援助を行っていくことが重要な仕事になります。

講義では、この計画が地域の意見を反映した「森林のマスタープラン」となるよう、その作成手順として、森林の各種データの収集、森づくり構想の検討、森林施業方法の決定、森林のゾーニング（各地域の森林に発揮が期待される機能について区域を区分したもの）、森づくりを進めるにあたって必要となる路網整備等の効率的施業構想の検討方法などについて解説が行われました。

（講師：（株）森林環境リアライズ専務取締役 石山氏）

 

3講目は、「提案型集約化施業」についての講義です。
この提案型集約化施業とは、小規模に分散する林地の団地化を行い、路網等の森林整備を行うとともに、林業機械による低コスト・高効率施業を進めていくために必要なものです。

 

複数の森林所有者の隣接林地をとりまとめた一体的、効率的施業である「集約化施業」、そして集約化のため、森林所有者に分かりやすい施業方法と施業見積を「提案」していくための方法などについて解説が行われました。

 

（進行：プロセスマネージャー山口氏）

1日の最後は「振り返り」の時間です。
各研修生は、配られた用紙に、今日一日の講義で理解した点、疑問に思った点などを記入していきました。

 

書き終わると、その内容についてグループ毎に討論を行い、気づきなどの情報を共有し初日の日程を終了しました。

 

明日は、「ゾーニングと森林施業の考え方」、「路網と作業システム」についての講義と「森林施業の実行管理」演習が行われます。