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関東森林管理局

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    ナラ枯れ被害から森林を守る

    ナラ枯れ被害対策について

    ナラ枯れ被害(令和2年9月撮影)
    カシノナガキクイムシ
    • ナラ枯れ被害は、カシノナガキクイムシ(以下、「カシナガ」という。)と呼ばれる体長5mm程の昆虫が、コナラやミズナラをはじめ樹木に一斉に穿入し、カシナガと共生するナラ菌の影響により樹木を枯らせてしまう伝染病で、被害木は真夏にも関わらず紅葉したかのように真っ赤に色づくのが特徴です。
    • 関東局管内では2000年代中頃から2010年代の初頭にかけて日本海側で猛威を振るってからしばらくは減少傾向にありましたが、近年、福島県の沿岸部や神奈川県内をはじめとした太平洋側で再び活発になっており、今後も被害の動向を注意深く監視する必要があります。
    • 局管内の各署等においては、様々な防除事業を実施し地域の大切な森林を守る取り組みを続けています。

    1 関東局における主なナラ枯れ防除事業

    伐倒くん蒸

    • 伐倒くん蒸は、被害木を伐採し、被害木の幹部を集積し、薬剤によるくん蒸処理をもって内部のカシナガを駆除する手法です。

    被害木の伐採

    伐採後に集積してくん蒸処理

    立木くん蒸

    • 立木くん蒸は、被害木の幹部に薬剤の注入孔を空け、薬剤を注入することで内部のカシナガを駆除する手法です。
    • この作業は、伐倒くん蒸ほどの駆除効果は望めませんが、急傾斜地や奥地など幅広な作業条件に対応することが可能です。

    注入孔の開孔

    薬剤の注入

    おとり丸太

    • おとり丸太は、カシナガが好むコナラやミズナラの丸太を集積し、そこにカシナガを誘引する疑似フェロモン剤を設置し、コナラやミズナラから出る匂いと疑似フェロモンの効果によりカシナガを丸太におびき寄せ、丸太の内部に侵入したカシナガごと薬剤や破砕処理により駆除する方法です。
    おとり丸太


    おびき寄せられたカシナガ
    により発生した木くず

    樹幹注入

    • 樹幹注入は、健全なコナラやミズナラの幹部に殺菌剤を注入することでナラ枯れ被害を予防する手法です。
    注入孔の開孔
    殺菌剤の注入

    粘着シート被覆

    • 粘着シート被覆は、春先に前年にカシナガの被害を受けた樹木の幹に粘着力の高いシートを貼付け、樹木内部で羽化したカシナガの脱出を阻止することで周囲への拡大を防ぐ手法です。
    • 比較的施工が容易なことから、関東局では職員自らが防除作業を行う場合に主に用いられています。
    粘着シート被覆
    施工中の様子

    2 関東局におけるナラ枯れ被害量の推移


    関連リンク

    お問合せ先

    計画保全部 保全課

    担当者:保護係
    ダイヤルイン:027-210-1158