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北海道森林管理局

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    1. 森林とわたしたち

    北海道の森林のむかし

    えりも緑化前 シンタロー

    あれ?森林の話なのに、さばくの写真?
    これはどこの国?

    シンタロー

    これは1950年代のえりも岬だよ。
    このころの北海道には、あれた土地もあったんだ。

    リン子
    林 リン子
    シンタロー

    どうして森林がないのかな?


    開拓時代は、よりたくさんの食料を生産するために、新しく田畑や牧場を作ろうと、森林を切り開く必要があった。また、建物や紙を作るために、木材を得なければならなかったんだ。
    それに、今のように電気も石油もなかったから、生活するためには燃料として使う薪(まき)にする木材が必要で、町に近い森林ほどあれてしまったんだよ。


    森林がなくなっちゃって大丈夫だったのかな?


    支笏湖
    1961年 第12回全国植樹祭(支笏湖畔モーラップ地区)
    Photo by Hokkaido Government Opendata

    大丈夫じゃなかったよ。特に第二次世界大戦前後には木材を得るために全国的にあれた森林が多くなって、各地で水害や山くずれが発生していた。

    大変だ!それでどうしたの?

    森林を取り戻して災害を減らしたり、しょう来に向けて木材を得るために、木を植える取組がさかんになったよ。
    これは1961年の支笏湖(しこつこ)で、たくさんの人が木を植えている様子だ。

    シンタロー

    夏に支笏湖に行ったときは、気持ちのいい森林がひろがっていたよ。


    リン子

    そう。この1960年代を中心に植えられた木が、大きくなって、今のわたしたちの生活を支えるようになっているんだ。



    コラム えりも岬の緑化
    木がなくなり「えりもさばく」とよばれていたえりも岬の海岸では、1953年から緑化の取組が始まりました。
    地元の子どもから大人までコツコツと木を植え育てた結果、森林がよみがえりました。
    今もより豊かで強い森林づくりをつづけています。

    えりも岬

    北海道の森林の今

    わぁ木がずいぶん
    大きくなったね!

    木材量の推移 トドマツ林
    リン子とシンタロー

    そうだね。1960年代に人が植林してできた「人工林」の木は毎年どんどん成長していて、今では2億9000万立方メートル。
    札幌ドーム約180個分まで増えているよ。
    「天然林」の木も少しずつ増えているね。

    人工林と天然林?

    人工林と天然林の割合

    森林は大きく「人工林」と「天然林」に分けられるんだ。
    北海道の森林は全国と比べて天然林のわり合が高いのが特ちょうだよ。


    人が植林してできた「人工林」
    トドマツ

    北海道ではトドマツカラマツが多く植えられています。
    人工林はまっすぐ伸びる針葉樹(しんようじゅ)が中心で、人が使う木材を作るのに適しています。
    木を育てる 林業へ

    自然にできた森林「天然林」
    カツラ

    北海道の天然林にはさまざまな種類の木があり、いきものたちの生活の場になっています。
    木の一部は家具などを作るのに利用されるほか、公園やキャンプ場などレクリエーションの場にもなります。



    【コラム 北海道の木のえほん】

    北海道のさまざまな木をマンガやイラストで楽しくしょうかいするシリーズで、木といきものと人のつながりをのぞいてみよう!

    木のえほん

    森林のはたらき

    森林にはわたしたちの生活を支えるたくさんの働きがあるよ。どんな働きがあるか、気になるところを下から選んでみてね。


                  リン子

    森林の公益的機能


    水をたくわえる 海をゆたかにする

    シンタロー

    山登りに行ったとき、雨がふっていないのに水がわき出ていて、不思議だったなぁ。


    森林の土にはすき間がたくさんあって、雨や雪の水をためることができるんだ。その水は土の中を通ってきれいになって、わたしたちの生活で使われているよ。海の水もきれいに保たれるんだ。
    水源涵養機能


    空気をきれいにする

    シンタロー

    森林の中で深こきゅうすると気持ちいいよ。森林には空気をきれいにする働きがあるのかな。


    そうだね。森林には二酸化炭素をきゅうしゅうして、酸素をつくることで地球温だん化を防ぐ働きがあるよ。そのうえ、ちりや有毒なガスを減らしてもくれるんだ。

    二酸化炭素吸収


    生き物のすみかとなる

    生き物の住みか

    この前、森林でリスに会ったよ。森林には動物もたくさんいるのかな。


    陸上でくらす動物や鳥、虫などの生き物の多くが森林で生活しているよ。
    北海道の森林には、国内でも最大級のエゾシカやヒグマといった動物、オジロワシやシマフクロウといったきちょうな鳥が生活しているよ。

    オジロワシとヒグマ
    フォトギャラリー(北海道森林管理局HP)



    がけくずれや山くずれを防ぐ

    シンタロー

    森林があることで山くずれが起きにくいって聞いたことがあるよ。


    木は根を地面の中にはって成長するね。この根が土の中に深く広くのびて、土をしっかりつかまえるから、土がくずれにくくなるんだよ。

    土砂流出防備


    木材を生産する

    シンタロー

    生活の中で使う木は、どこからくるのかな。


    学校のつくえや体育館のゆか、ノートやえん筆など、わたしたちが毎日どこかでふれている木の多くは、人工林(人が育てた森)からとどけられているよ。

    木のリビング3. 生活の中の木へ


    人々のいこいの場となる そう音や風を防ぐ

    キャンプ

    夏休みにみんなで行ったキャンプ、すごく楽しかったな~。森林の中って、静かで気持ちいいよね!


    木が出すかおりには気持ちをリラックスさせてくれる働きがあるよ。さらに、森林はそう音や強い風を防いでくれたりもするんだ。

    防風保安林の働き




    シンタロー

    今の北海道の森林は、昔の人たちが育ててくれたことや、森林がぼく達の生活にとって大切なことがとてもよくわかったよ。


    わたしたちの生活は、森林にたくさんのめぐみをもらっているね。今度森に行ったら、一本一本の木にふれたり、地面を観察したりしてみてね、きっとすてきな発見があるはずだよ。

    リン子


    森の幼稚園

    お問合せ先

    総務企画部 企画課
    ダイヤルイン:011‐622-5228