第1部 第3章 第1節 木材需給の動向（3）
（3）木材価格の動向
（国産材の製材品価格等）
令和3（2021）年は、国内の住宅需要が回復する中、米国における住宅着工の増加による木材需要の高まりや海上輸送の混乱等により、我が国において輸入木材の不足・価格高騰（＊24）が発生した。また、輸入木材の代替として国産材の需要が高まり、国産材の製材品等の価格は春から大幅に上昇した。
令和4（2022）年は、国産材の製材品等の価格は一部を除き令和3（2021）年のピーク時から低下しているが、令和3（2021）年より前と比べて高い水準で推移している（資料3－7）。国産材の製材品価格は、スギ正角（しょうかく）（乾燥材）は124,800円/m3（前年比19,100円/m3高）、ヒノキ正角（乾燥材）は149,900円/m3（前年比17,400円/m3高）となった（＊25）。
一方、国産針葉樹チップの価格は、大きな変化はなく、令和4（2022）年においても、15,300円/トン（前年比600円/トン高）、国産広葉樹チップの価格は19,800円/トン（前年比500円/トン高）とほぼ横ばいとなった（＊26）。
（＊24）令和3（2021）年における輸入木材の不足・価格高騰については、「令和3年度 森林及び林業の動向」特集1 10-13ページを参照。
（＊25）農林水産省「令和4年木材需給報告書」
（＊26）農林水産省「令和4年木材需給報告書」
（国内の素材価格）
素材（＊27）価格は、令和3（2021）年に国産材の需要の高まり等を受けて上昇したが、令和4（2022）年も高い水準で推移し（資料3－7）、スギは17,600円/m3（前年比1,500円/m3高）、ヒノキは25,100円/m3（前年比800円/m3安）、カラマツは16,100円/m3（前年比2,900円/m3高）となった（＊28）。
（＊27）製材・合板等の原材料に供される丸太等（原木）。
（＊28）農林水産省「令和4年木材需給報告書」
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