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林野庁

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第1部 第1章 事例集


事例1-1 丸太の利益を最大化する採材システム搭載ハーベスタの活用を通じた林業の収益力向上の取組

事例1-2 優良事例を参考に営業を強化し丸太の取扱量を大幅に増大

事例1-3 Uターンからの自伐林業

事例1-4 製材業者による川上側の取組

事例1-5 コンテナ苗の生産と作業の効率化の取組

事例1-6 指導者研修や伐倒練習機の開発で、人材育成に貢献

事例1-7 林業経営体で活躍する女性

事例1-8 北海道中川町(なかがわちょう)における地元産材の活用事例

事例1-9 フォレスターによる地域課題の総合的な展開の例

事例1-10 森と街をつなぐ取組

事例1-11 「地域材パネル事業」参入により、マーケットインの林業へ

事例1-12 広葉樹の森を活かすクリエイティブのプラットフォームづくり

事例1-13 広葉樹造林を通じた多様な取組を実施している森林組合


事例1-1 丸太の利益を最大化する採材システム搭載ハーベスタの活用を通じた林業の収益力向上の取組

岡山県新見(にいみ)市の有限会社杉産業は、約200名の森林所有者の森林の経営管理を受託している。同社専務取締役の杉光太郎氏は、自動車メーカーの研究開発部門に勤務した後、平成23(2011)年に家業である有限会社杉産業を継いだ。杉氏は、「積極的にIT化や機械化を進めて規模を拡大していくことがビジネスとして林業を成功させる鍵となる」との考えから、収穫調査の精度の向上やコスト削減につながるブルートゥース対応のデジタル計測器等の先駆的な林業機械の導入を進めてきている。

平成29(2017)年秋には、1本の木から得る利益を最大化する採材を可能とするシステムを搭載したハーベスタを導入した。このシステムは、様々な規格の丸太の取引価格をあらかじめ入力しておくと、最も高く取引される直径と長さの丸太の採材プランを自動で算出するものである。それまでは、市場の相場価格表を運転席内に貼ったり、オペレーターが記憶を頼りに採材を行ったりしていたが、その負担が軽減され、操作時間の短縮につながるとともに、新人のオペレーターでも的確な採材が可能となり、生産性及び収益力の向上に役立っている。なお、採材した丸太の長さ・直径については月に一度測定し、実木との誤差が±2%以内となるようシステムを調整している。

有限会社杉産業の素材生産量は、平成22(2010)年の時点では2千m3であったが、杉氏が事業を引き継いだ後、平成30(2018)年には7倍の1万4千m3となっている。また、Iターン者も多く受け入れ、オペレーターを始めとし、様々な業務に携われるよう人材育成を図った結果、社員も3名から12名に増加している。

同社では、将来、需要者のオーダーを採材システムに反映させることにより、プロダクトアウト型の素材生産からマーケットイン型の素材生産への転換を図り、収益力を更に向上させ、地域の林業を活性化させたいとしている。

事例1-2 優良事例を参考に営業を強化し丸太の取扱量を大幅に増大

(須藤広明氏のライフヒストリー)

昭和22(1947)年:青森県青森市にて生まれる
昭和46(1971)年:山形大学電子工学科を卒業し電機メーカーに就職
昭和52(1977)年:地元にUターンし青森県森林組合連合会(以下「青森県森連」という。)に就職
平成19(2007)年:青森県森連代表理事専務に就任

(青森県森連への就職の経緯)

青森県青森市出身の須藤広明氏は、大学卒業を機に上京し、東京の電機メーカーに技術者として就職した。設計や営業などの幅広い経験を積んだ後、昭和52(1977)年に29歳でUターンし、青森県森連に就職した。青森県森連では、金融、共済、購買、監査と様々な業務を経験した後、平成19(2007)年に専務理事に就任した。

(共販の不振と先進地の視察)

青森県森連は、木材の共販所を有していたが、地元の需要が乏しいことなどから赤字が続いていた。このため、平成19(2007)年から須藤専務が中心となって共販所の問題解決の取組を開始した。まず、外部有識者の意見等を参考に、職員2名が九州の木材市場の直送等の先進事例を視察し、この結果を基に、旧来からの市売りだけではなく、山元と需要者を直接つなぎ、運材等のコストも抑えることのできる直送を積極的に行うこととした。

(営業の強化に向けた様々な取組)

直送を進めるに当たっては、取り扱う丸太を買い取ることにより集荷量を安定させるとともに、船便の活用により遠隔地の需要に柔軟に対応できる体制を構築した。また、その際には、電機メーカーに勤務していた際に須藤専務が得た営業方法を取り入れ、「きっかけをつかんだ需要先については、遠方であっても出向いて商談を行う。」「需要先への訪問を恐れるな。分からない事があれば再訪すれば良い。それが更なる信頼につながる。」との方針に基づき、積極的な需要先の訪問に取り組んだ。こうした取組により、需要先での丸太の取引価格、必要とされる時期、規格(採材の方法)等のニーズを正確に把握し、さらに、これらの情報を丸太を生産する林業経営体等にも共有することで、需要先、入荷先両方の信頼を重ねていった。

(取扱量の大幅増と今後の展望)

青森県森連の丸太の取扱量は、平成18(2006)年度の約10万m3から平成29(2017)年度には約50万m3へと5倍に増加している。須藤専務は、「今後も、ロットをまとめ丸太取扱いのシェアを増やしていくことで、森林所有者に収益を還元するとともに、価格・量ともに安定した丸太を供給し、森林所有者・需要者双方のWIN-WINの関係構築を続けていきたい。」と語っている。

事例1-3 Uターンからの自伐林業

(片岡博一氏ライフヒストリー)

昭和41(1966)年:高知県仁淀川町にて生まれる
          高知市内で大工として工務店に勤務
平成19(2007)年:高知県仁淀川町(によどがわちょう)へUターン、父利一氏と自伐林業に取り組む
平成23(2011)年:(株)明神林業設立、代表取締役となる
平成23(2011)年:仁淀川林産協同組合設立
平成29(2017)年:仁淀川林産協同組合理事長就任

(Uターンにより自伐林業へ)

片岡家は、高知県仁淀川町で、代々森林を所有している林家であり、片岡博一氏の父である利一氏が買い増しした森林を含め、およそ45haの森林で間伐による出材を行っていた。片岡博一氏は、高知市内の工務店で大工の仕事をしていたが、父利一氏の誘いで平成19(2007)年頃から林業に携わるようになり、従業員の雇用、森林の取得、法人化を進めた。平成30(2018)年現在、(株)明神林業は、7人の従業員を擁し、約100haの自社林や委託を受けた森林において年間約6,000m3の間伐材を出材している。

(作業の効率化)

(株)明神林業では、高密度に路網を開設し、高齢級間伐を繰り返す施業を基本としている。所有機械はグラップルとフォワーダのみであるが、高密度の路網を活かし、路網からグラップルで木寄せを行える範囲で従業員が効率的な伐倒作業を行うなどの工夫により効率的な作業を実践している。

(原木の受け入れ先)

仁淀川町では、町内で生産される約3万m3の丸太のほとんどが、輸送コストがかかる愛媛県の市場などに出荷されていたため、森林所有者の収益が確保しにくい状況となっていた。このため、平成23(2011)年、町内の林家・素材生産業者・製材業者の有志7事業者が仁淀川林産協同組合を設立した。同林産協同組合は、森林所有者への収益の還元を目指し、町内で生産される丸太を取りまとめ、平成24(2012)年に設立された高知おおとよ製材(株)等の大口需要先に対し、市況に応じた取引価格での原木供給を行っており、平成29(2017)年には片岡社長が理事長に就任している。

(今後の展望)

片岡社長は、UIターン者等の地方への移住例が増えている中、林業の担い手が育っていると感じており、こうした者の受け皿として小型の機械でも参入可能な自伐林業が盛んになることが地域の活性化につながると考えている。また、伐倒に従事することが難しい比較的高齢のUIターン者等については、再造林と保育等を行う作業チームを作ることも有意義であるとしている。


(相原晋氏ライフヒストリー)

昭和54(1979)年:大阪府豊中(とよなか)市にて生まれる
平成14(2002)年:山口県にある短期大学(初等教育関連)を卒業し、神奈川県にて教育関連の職業に就業
平成25(2013)年:農林水産業への就業を模索
平成26(2014)年:林業セミナーに参加し林業への就業を決意
平成27(2015)年:高知県立林業大学校入学
平成28(2016)年:高知県立林業大学校修了、(株)明神林業就職

(林業への就業に至るまで)

(株)明神林業で現場作業に従事している相原晋氏は、高知県林業大学校の一期生であり、平成30(2018)年で就業3年目となる。大阪府豊中市出身の相原氏は、山口県内の短期大学を卒業後、児童養護施設や学童保育などの職場で10年間ほど勤務した。その後、全く違う職種である一次産業への就業に興味を持つようになり、農林水産業の就業ガイダンスや現場体験をする中で、「林業のように、難しく、危険な仕事こそ、自分がやらなくてはならないのではないか」との使命感を抱き、高知県林業大学校への入学を決めた。

((株)明神林業への就職と今後の展望)

相原氏は、(株)明神林業への就職を決めた理由について、(株)明神林業が林業大学校のインターンの現場であったこと、グラップルとフォワーダのみのシンプルな機械構成で作業の習熟・効率化を突き詰めることができる可能性を感じたこと、「(株)明神林業が一番元気の良い事業体」といった話を関係者から聞いたことなどを挙げている。就業してからの職場の印象や将来の希望については、「賃金や労働環境など厳しいところもあるが、自らのスキルの向上や、危険を伴う作業を同僚とこなしていく信頼関係にやりがいを感じており、将来は森林を所有し、独立して会社を設立したい。」と語っている。

事例1-4 製材業者による川上側の取組

(難波芳英氏ライフヒストリー)

昭和22(1947)年:岡山県美咲町(みさきちょう)(旧旭町)江与味(えよみ)にて生まれる
          素材生産、苗木生産、炭焼きなどに従事
昭和58(1983)年:江与味製材株式会社常務取締役
平成17(2005)年:江与味製材株式会社代表取締役社長

(南洋材から国産材へ)

岡山県美咲町の江与味製材株式会社は、昭和58(1983)年の創業当時、中国向けの鋼材の梱包用材を南洋材から生産していた。しかし、鋼材輸出の大ロット化に伴い梱包用材の需要が減ったこと、南洋材の原木が調達しにくくなってきたことなどから、平成17(2005)年に先代社長より経営を引き継いだ難波社長が、主製品を南洋材からヒノキを中心とした国産材に切り替える決断を行い、大径の南洋材の製材に適した製材機械をヒノキ中目材の製材に適した製材機械に置き換え、ヒノキの梱包材生産を本格化させていった。同社は現在、韓国・中国向けにヒノキ製材品を月平均350m3輸出している。

(素材生産や苗木生産への参入)

国産材への転換直後の平成18(2006)年、台風により、岡山県を中心とするヒノキ人工林に大きな風倒被害が発生した。これを受け、同社は、風倒木の処理と丸太の安定的な調達のため、素材生産を行う山林部門を設立した。山林部門においては、A材・B材を自社工場向けに、また、C材を木質バイオマス用に振り向けているほか、枝条等も現地でチップ化して木質バイオマス用に販売している。

同社では、年間約50万本の苗木生産を行っており、需要の大きい2年生苗をまず外部に販売した上で、自社による主伐後の再造林に3年生の苗を利用している。また、同社は自社林の購入も年間10~20haのペースで進めており、現在の社有林面積は約500haとなっている。

同社では、今後、国内外を問わず、付加価値を付けた製品の出荷と安定した原木供給に向けた再造林等の取組を更に進めていくこととしている。

事例1-5 コンテナ苗の生産と作業の効率化の取組

(長倉良守氏のライフヒストリー)

昭和35(1960)年:宮崎県宮崎市田野町(たのちょう)にて生まれる
昭和57(1982)年:福岡県内の大学(経済学部)を卒業し、家業の苗木生産業に従事するとともに、畑作、畜産等も展開
昭和61(1986)年:家業を離れ、製造業、建設業等の財務経理に従事
平成10(1998)年:再び家業を手伝い始める
平成21(2009)年:コンテナ苗の生産を開始

(株式会社長倉樹苗園の概要)

株式会社長倉樹苗園(宮崎県宮崎市田野町)は、7名の従業員(正社員3名、パート4名)を擁し、コンテナ苗を含むスギ挿し木苗を年間80万本生産している苗木業者であり、長倉良守社長の父久俊氏がスギ苗生産を開始してから、平成30(2018)年で58年の歴史を有している。

(家業を引き継ぐきっかけ)

宮崎市田野町出身の良守氏は、福岡県内の大学に進学して経済学を学んだ。卒業後、家業を継ぐこととし、苗木生産に加え、畜産・畑作等に幅広く取り組んだが、「スギの苗木生産に専念し着実に実施すべき」との両親の意見と対立し、4年間でいったん家業を離れることとなった。その後、製造業や建設業等の財務経理に従事していたが、平成10(1998)年に長倉樹苗園で育成中のスギ苗木の約半数が枯れる被害が発生したことをきっかけとして、再び家業に関与することとなった。良守氏は、生産工程における水分量を工夫するなど苗木の枯損防止に取り組み、2年間で枯損率を5%まで引き下げることに成功した。また、苗木の生産量の増加に合わせて営業範囲を県外にまで拡大し、九州各地で新たな販路を開拓した。

(コンテナ苗生産の取組)

長倉樹苗園では、「春以外にも苗木の植付ができないだろうか」との相談・要請が地元の森林組合や九州森林管理局からあったことをきっかけとし、平成21(2009)年から、植付の適期が長いコンテナ苗(マルチキャビティーコンテナ)の量産に着手した。コンテナ苗の生産には裸苗とは異なる生産技術やノウハウを必要とするが、当時は先行事例も少なかったため、コンテナ苗と類似性のあるポット苗生産の経験等を活用して、試行錯誤を行いながら量産化を進めてきた。また、コンテナ苗生産でポイントとなる根鉢の形成を促進し、根鉢の形くずれの心配もなくポットごと植付ができるという良守氏の考えから、ペーパーポットを利用した苗木生産に取り組んでいる。

(苗木不足を始めとした様々な課題への対応)

ペーパーポットを利用した苗木は、規格外の苗(小さい、根の形成が不十分)をペーパーポットに植え直して生産されるため、苗木不足への対応の一助にもなっている。また、穂木不足に対応するため、平成27(2015)年に地元の森林組合と協定を結び、森林組合の作業班が穂木の採取を行う取組も開始している。苗木の植付については、平成23(2011)年より、動力付き穴掘り機の開発を宮崎大学と連携して開始し、平成30(2018)年12月には市販に至っている。この動力付き穴掘り機は、コンテナ苗の植付に留まらず、シカネットのポール立てや裸苗の植付にも活用できることから多くの引き合いが来ている。

良守氏は「苗木生産において一番労力が必要となる穂木の挿し付けの作業が当社では秋期に限定されている。これを一年中実施できるよう、水耕栽培を活用してカルス(注)を形成し、発根が容易にできるような栽培方法の開発に向けて試験栽培を行っている。」と述べており、今後も更なる生産の効率化に取り組んでいくこととしている。


注:分化していない植物細胞の塊であり、これらの細胞から根が形成される。

事例1-6 指導者研修や伐倒練習機の開発で、人材育成に貢献

(水野雅夫氏のライフヒストリー)

昭和37(1962)年:愛知県名古屋市にて生まれる
昭和56(1981)年:名古屋市内でマスコミ関係に従事
平成 9 (1997)年:岐阜県の民間林業事業体に転職
平成13(2001)年:Woodsman Workshop設立
          新規就業者向けの技術研修会等を企画運営するとともに、間伐等の業務を請負
平成29(2017)年:Forestry Safety Research LLPに参画
          伐倒練習機「Felling Trainer MTW-01」を開発
平成30(2018)年:和歌山県、岩手県が伐倒練習機を導入し林業大学校等で活用
平成31(2019)年:Forestry Safety Research LLP代表に就任

(伐倒練習機「Felling Trainer MTW-01」を用いた初心者育成)

林業現場における指導者養成研修の講師を十数県で務めてきた水野雅夫氏は、平成29(2017)年にForestry Safety Research LLP(有限責任事業組合)を設立し、傾斜面で基礎的な伐倒技術の反復練習ができる伐倒練習機「Felling Trainer MTW-01」(注1)(以下「伐倒練習機」という。)を開発した。この伐倒練習機は、0度から25度まで6段階に斜度を変えられるデッキと、マイコン制御により任意の傾きをつくることができる丸太固定装置(特許出願中)で構成され、受け口やツルを作る基礎的な切削技術だけでなく、追いヅル切りなども反復練習することができる。また、実際の使用に当たっては、土嚢をデッキに並べることで、凸凹のある足場を再現することができる。

平坦地に丸太を立てて伐倒練習をすることはよく行われているが、実際の山の現場は斜面なので、錯覚による水平感覚のずれや不安定な姿勢により、狙いどおりの伐倒ができないことがある。水野氏は、「スポーツと同様、林業でも安定したフォームやポジショニングがとても重要であるが、これを身につけることなく初心者が現場で伐倒に従事してしまうため、その結果が不正確な作業につながっているのではないか」と述べている。この伐倒練習機を活用することにより、林内では実施不可能な、任意に設定した同条件での反復練習を重ねることで、伐倒技術を高めることが可能となる。平成30(2018)年には和歌山県、岩手県がこの伐倒練習機を導入しており、林業大学校等において主に初心者の伐倒練習に活用されている。また、水野氏はこの伐倒練習機を使ったトレーニングメニュー「10 Step Method for Felling Training」(注2)も考案し、初心者の効率的な伐倒技術習得だけでなく、伐倒技術者の技術矯正にも取り組んでいる。


注1:伐倒練習機「Felling Trainer MTW-01」の詳細は以下を参照。

伐倒練習機「Felling Trainer MTW-01」の詳細

2:「10 Step Method for Felling Training」の詳細は『森林技術』(日本森林技術協会)での水野氏の連載を参照。

「10 Step Method for Felling Training」の詳細

事例1-7 林業経営体で活躍する女性

(濱崎康子氏のライフヒストリー)

愛知県名古屋市にて生まれる。同地にて就職・結婚
平成17(2005)年:家族で高知県四万十町(しまんとちょう)に移住(夫である濱崎和人氏の地元)
          高知県の異業種参入セミナーで林業と出会う
平成20(2008)年:(株)はまさきを設立 林業部門担当取締役

(林業経営体の経営に携わる経緯)

高知県四万十町の(株)はまさきは、一般土木建設業と林業を行っており、取締役である濱崎康子氏が林業部門を担当している。愛知県名古屋市出身の康子氏は、平成17(2005)年に夫である濱崎和人氏の出身地の四万十町に移住した。康子氏は、和人氏の父が土木建設業を営んでいた中、他事業への展開を考え、高知県の異業種参入セミナー等に積極的に参加する中で林業という仕事を知ることとなり、周囲に森林資源も豊富にあることから林業への参入を決意した。

(提案型施業への取組)

康子氏は、林業関係の研修で提案型施業のことを知り、「自分のためにする仕事が多い中で、子や孫の代のことまで考えて仕事をすることは大きな意義があるのではないか」との思いを抱いた。平成20(2008)年にそれまで個人事業で行っていた事業を株式会社化して、土木建設部門を和人氏が、林業部門を康子氏が担当することとし、提案型施業を中心に事業を開始し、これまでに提案型施業により約150haの間伐を実施している。

(循環型林業と女性活躍への思い)

康子氏は、提案型施業により間伐を実施した箇所において2回目の間伐を進めていくほか、主伐・再造林の提案なども行い、地域の森林資源が循環しながら持続的に利用されていくように努めていきたいと考えている。また、もう一つの展望として、女性の雇用の拡大についても意欲を持っている。女性の視点や、女性同士のチームワークが現場作業の効率化をもたらす可能性を踏まえ、女性のみの作業班の設置にも取り組みたいと考えている。


(由良郁子氏のライフヒストリー)

東京都にて生まれ修学・就職
グアテマラ、コスタリカに語学留学
平成28(2016)年:(株)はまさき就職

(林業への就業の経緯)

東京都出身の由良郁子氏の森林・林業への関心は、テレビでチェーンソーによる伐倒シーンを見て「これは面白そうだ」と感じたことに端を発している。その後、語学留学でグアテマラ、コスタリカに滞在した際に、森林に関する仕事への関心をさらに強くすることとなった。このため、日本に帰国してから都内で行われた林業への就業セミナーに参加し、高知県のブースで紹介された会社の中から(株)はまさきを選んだ。

(林業に就業して)

由良氏は、平成30(2018)年で(株)はまさきに就職して3年目であり、これまで一通りの現場作業を経験している。

由良氏は、実際に林業に就業してみて、大変なことは予想していたが、やはり力を必要とする仕事が多いと感じている一方、機械操作でチームワークを発揮する作業が実現できたときや、チェーンソーで思ったとおりの伐倒ができたときなどに大きなやりがいを感じている。生活面では、東京での生活と違い、車の運転が必須であることには苦労するが、庭のある生活には非常にゆとりを感じている。また、「将来は様々な経験や知識を得て、最終的な目標としてはグアテマラの森林再生にも寄与できる取組を行いたい。」と述べている。

事例1-8 北海道中川町(なかがわちょう)における地元産材の活用事例

(中川町の概要)

北海道北部に所在する中川町は、管内面積約59,500haの約9割にあたる約51,500haが森林となっている。中川町では、この森林の大半を占める天然林の資源を活かし、雇用と産業を創出していく「森林文化再生」の取組を平成25(2013)年から進めている。

(髙橋直樹氏のライフヒストリー)

昭和54(1979)年:北海道美深町(びふかちょう)にて生まれる
その後、富良野市、下川町(しもかわちょう)でも生活
平成15(2003)年:札幌にある大学(法学系の大学)を卒業し中川町に就職
平成20(2008)年:産業振興室に異動し町有林を担当

(先進地における林業の視察)

中川町では、従来、地元の森林組合の協力を得ながら約2,000haの町有林の管理方針を作成していたが、平成18(2006)年に地元の森林組合が広域合併した際に森林組合の担当者が異動したため、町職員による管理方針の作成が必要となった。髙橋氏は、こうした状況の中で平成20(2008)年に産業振興室の町有林の担当となった。髙橋氏は、近隣の下川町の森づくりの状況を調査したものの、下川町が町有林経営の基本としていた循環型の森林施業(法正林思想)は、規模が小さく天然林が主体の中川町の町有林では適用が容易ではないことが分かった。

(NFM(North Forest Meeting)の設立)

このため、髙橋氏は広葉樹を中心とした天然林を活用した中川町独自の町有林経営を目指し、髙橋氏と北海道大学雨龍研究林の技術職員(当時)坂井励氏、北海道森林管理局上川北部森林管理署森林官(当時)津田元氏を共同代表とするNFM(North Forest Meeting)を平成23(2011)年2月に結成した。NFMでは、国有林(北海道森林管理局)、北海道、北海道大学、中川町、地元森林組合、林業経営体に加え、木工デザイナーや家具作家など様々な関係者の参加の下、天然林の施業や広葉樹材の活用に関する実習・講義・意見交換を実施している。こうした活動の積み重ねの結果、平成25(2013)年、中川町において「森林文化再生構想」が策定されたほか、北海道大学との天然林管理や生物多様性に配慮した森林経営をテーマとした包括連携協定や、北海道森林管理局上川北部森林管理署との森林整備推進協定が締結された。

(中川町の「森林文化再生構想」)

中川町が策定した「森林文化再生構想」は、森を育て、木を伐るところから、木材が加工され作り手を経て、使い手に渡るまで顔の見える関係を構築していくことを目指すものであり、山元での施業の推進から川下での具体的な木材利用、さらには、フォレストツーリズムなどの多様な森林の経済的利用までを幅広く俯瞰した内容となっている。

本構想に基づき、中川町は、5年間で林業専用道4,400m、森林作業道16,000mを開設するとともに、森林・林業に関する各種の情報をGISで一元管理するクラウドシステムの整備等を進めている。また、森林資源の活用に関しては、広葉樹を単木管理する仕組みを整えるとともに、家具産地である旭川の家具メーカーへの原料供給、全国の木工作家への木工クラフト原料の供給も進めたほか、天然林での施業の際に生産されるものの、需要の少ない針葉樹大径材について、工務店との直接契約による販路を開拓している。

(今後の課題と展望)

中川町では、「森林文化再生構想」の成果が上がりつつある一方、これまでに開設した路網をどのように維持管理していくのか、遊休公共牧野に植栽したものの、十分には生育していない人工林をどのように取り扱っていくのかといった課題への対応が必要になってきているほか、木材以外の樹皮・蔓・笹竹の利用や養蜂業の振興等の収益につながる様々な取組も求められるようになってきている。

このような中、中川町は、平成30(2018)年10月に岐阜県飛騨(ひだ)市との姉妹森協定を締結している。飛騨市も中川町と同様に、広葉樹資源が豊富でその活用を目指しており、双方の長所を活かした木材製品の共同開発、共同販売会の開催、移住受入れを含めた担い手対策等を進めていくこととしている。

事例1-9 フォレスターによる地域課題の総合的な展開の例

(長濱孝行氏のライフヒストリー)

昭和46(1971)年:福岡県北九州市にて生まれる
平成 6 (1994)年:鹿児島大学(農学部・林学)を卒業し鹿児島県に就職
          鹿児島県において普及、研究、木材、流域管理等様々な業務に従事
平成25(2013)年:森林総合監理士(フォレスター)試験に初年度で合格・登録
平成28(2016)年:姶良(あいら)・伊佐(いさ)地域振興局にて普及指導員

(森林総合監理士(フォレスター)となるまで)

福岡県北九州市出身の長濱氏は、地元の高校を卒業後、鹿児島県内の大学に進学し、農学部で林学を専攻した。平成6(1994)年、鹿児島県に就職してからは、長伐期施業に対応したスギ・ヒノキ人工林の林分密度管理図・収穫予想表の作成や、鹿児島県での新生産システム推進対策事業の実施等に取り組んだ経験を有している。平成25(2013)年には、制度の運用が始まった森林総合監理士(フォレスター)の試験に合格し、登録されている。

(姶良・伊佐地区での取組)

長濱氏は、平成29(2017)年、姶良・伊佐地域振興局の普及指導員に着任した。鹿児島県では、平成26(2014)年から令和2(2020)年までの間に木材生産量100万m3の実現を目指す「木材生産推進プラン」を策定しており、長濱氏は、姶良・伊佐地区において本プランの達成に向けた取組を行うこととなった。長濱氏は、「木材生産推進プラン」のほか、森林整備に関する計画等も俯瞰した上で、これらに共通する4つの課題(合意形成・森林整備・人材育成・技能向上)の解決に向け、地域の関係者と総合的な取組を進めていくこととした。

例えば「合意形成」に関し、森林経営管理制度の運用に関する地域の合意形成を図るための会議を市町村の担当向けと課長級向けにそれぞれ開催したり、主伐後の再造林の推進をPRするのぼりを公道沿線の現場に設置するなど、地域の様々な関係者を巻き込むような取組を進めている。また、「森林整備」に関しては、関係者による森林整備事業検討会を開催し、事業量の目標設定とその進捗管理を行ったり、伐採届が提出された箇所の巡視と再造林の督励、作業システムに応じた森林管理道の線形についての地元説明会等に取り組んでいる。

「人材育成」に関しては、森林施業プランナーの育成・確保、林業にこれまで関わってこなかった市町村の担当者等に対する森林・林業講座の開設、新たな人材を林業に招き入れるための工業系の学生に対する現地見学等に取り組んでいる。「技術向上」では、森林作業道の施工管理技術に関する研修の開催、集材のスペシャリストを養成する実践研修の開催、直送の取組の推進、林業経営体に対する生産性の向上や生産コスト削減の指導等に取り組んでいる。

(取組の成果と今後の展開)

姶良・伊佐地域振興局の管内では、平成26(2014)年から平成29(2017)年までの3年間で、素材生産量が約3割増えるとともに、再造林面積も3倍弱に伸ばしており、今後、長濱氏の取組の成果がより現れてくることが期待されている。長濱氏は、現在、本年4月から始まる森林経営管理制度に関し、経営管理権の取扱いについて現場レベルでの意思統一や、実際に施業を行う林業経営体の選定に関する業務などに携わっている。また、姶良・伊佐地域振興局での林業普及指導に関する業務を通じ、次代の普及指導員の育成と継承にも取り組みたいとしている。

事例1-10 森と街をつなぐ取組

(NPO法人サウンドウッズの取組)

NPO法人サウンドウッズ(兵庫県丹波(たんば)市・大阪府大阪市)は、森林所有者と木材の消費者を結びつける取組として、(ア)森林所有者への資源活用の提案、(イ)森と街をつなぐ人材の育成、(ウ)木を活かした住宅や公共施設のプロデュース、(エ)森と街をつなぐイベントの開催などを行っている。

人材の育成に関しては、平成22(2010)年から木材コーディネート基礎講座を実施しており、平成30(2018)年末時点で104名が修了している。この講座は、植栽や育林、生産された木材の計測方法、製材工程や建築部材として使用されるまでの流れ、関係者との連携など川上から川下までの一連の内容について実習や演習を通じて習得できるものとなっている。

また、同講座の修了者で構成する「木材コーディネート研究会」では、木を活かした暮らしの提案等を通じた新たな木材の流通により山村の活性化にも寄与している事例など、様々な現場で活躍する会員の取組を学ぶ機会をつくっている。


戸田昌志氏
戸田昌志氏
(戸田昌志氏(合資会社戸田材木店)の受講のきっかけ)

大阪府茨木(いばらき)市の(資)戸田材木店(戸田隆博代表)は、無垢フローリングや羽目板を始め、国内外の様々な木材を取り扱う「まちの材木屋」である。戸田材木店の三代目として幼い頃から無垢材に囲まれて暮らした戸田昌志氏は、山にある木を活用し、山から街への木の流れを作る方法を学びたいと考え、平成26(2014)年に上記の木材コーディネート基礎講座を受講した。講座の受講により、戸田氏は、森林や木材、木造建築への様々な想いを持つ人たちと知り合い、それぞれの専門分野を通じた物事の見方・考え方の違いに気づいた。

(戸田昌志氏の取組)

戸田氏は、来店した消費者の方々に、木に触れ、香りを感じてもらいながら、木の持つ個性や物語を伝えることで、愛着を持って使ってもらえる木材販売を行っている。また、木材コーディネート基礎講座の受講をきっかけに、材木店・工務店や消費者の要望が木材を伐採・生産する現場の方々に届いていないことが木材の利用と流通の妨げになっているとの問題意識から、実際に無垢の木材の取引を通じてその間をつなぐ木材コーディネーターの役割を実践している。

さらに、工務店や施主とその子どもたちを対象としたセミナーを開催し、自社のショールームで木に触れる機会を設けたり、設計事務所で働く人や木に関心のある一般の人を対象にした森林ツアーを行い、山に生育している木がどのようにして木材として利用されるのかを知る機会をつくったりしている。

戸田氏は、ブログでの情報発信も行っており、「材木屋と名乗るからには木に関することはなんでも答えてあげたい。そして、そのために知る努力は惜しまない」としている。

事例1-11 「地域材パネル事業」参入により、マーケットインの林業へ

佐伯(さいき)広域森林組合(大分県佐伯市)は、同組合が生産する地域材の製材を使用した「木造大型パネル」を地域工務店に供給する「地域材パネル事業」を通じて、地域材の付加価値を高め、山元への利益還元を促進する取組を進めている。事業に着手した平成29(2017)年度は県内で2棟が上棟、平成30(2018)年度は県内で5棟が上棟されている。

大型木造パネル住宅の施工の様子
大型木造パネル住宅の施工の様子

「木造大型パネル」は、在来工法の構造材や羽柄材に耐力面材、断熱材、窓のサッシ、防水シート等を一体的にパネル成型したもので、住宅施工の現場作業の一部を工業化することにより施工の合理化を図り、大工の負担軽減や工期の短縮を狙っている。近年の人手不足や高齢化による大工不足を背景に、ウッドステーション株式会社(千葉県千葉市)が普及を推し進め、全国各地における供給体制の整備を進めている。

佐伯広域森林組合は、大分県南部エリアを対象に苗木生産、造林、素材生産、木材製品生産・販売事業を行い、年間約12万m3の素材生産、約5万m3の製品出荷を行っている。平成29(2017)年には人工乾燥機械等級区分製材のJAS認証も取得しており、質の高いスギ平角、柱などの乾燥材を供給できる体制が整っている。

素材生産や木材製品生産については、これまで経験や勘に頼った見込み生産であったため、需要と供給のギャップにより在庫が発生したり、見込み違いにより販売チャンスを逃したり、市場価格競争に巻き込まれたりするといった課題が生じていた。また、製材品の販売先が県外、九州以外が大半となっており、その分輸送コストもかかっていた。

「地域材パネル事業」では、同組合が地域工務店から直接受注し、設計段階から建築に必要な部材の明細を把握することができる仕組みとなっている。明細に基づいた木取りを行えるため、同組合は、計画的な伐採や丸太のストック、余分な生産や在庫を抱えるリスクを抑えることにつなげていきたいとしている。また、県内の工務店に必要な時に必要な分だけ供給するため、地域材の優位性を活かすことにつながっている。

同組合は、このような取組を推し進め、林業を最終の需要情報に基づく生産・流通を行うマーケットイン型の産業にしていくことで、生産・流通過程で発生する様々な無駄やコストを削減し、山元への利益還元につなげ、苗木生産から主伐、再造林、製材、木材利用までを行う循環型の林業を確立したいとしている。

佐伯型循環林業の概要

事例1-12 広葉樹の森を活かすクリエイティブのプラットフォームづくり

岐阜県飛騨(ひだ)市は、管内の約9割を占める森林の7割がブナ・ミズナラ林などの天然林となっており、こうした広葉樹資源を活用した「広葉樹のまちづくり」を目指している。

平成26(2014)年、飛騨市は、地域資源の利活用に関する調査を(株)トビムシ(東京都港区)に依頼し、その報告において、外部人材による地域資源を活用した商品開発やこれを継続的に行うプラットフォームの設立が提案された。これを受け、飛騨市、(株)トビムシとクリエイターのコミュニティをつくる取組を行っている(株)ロフトワークの3者の出資により、平成27(2015)年5月、「(株)飛騨の森でクマは踊る(通称「ヒダクマ」)」が設立された。

「ヒダクマ」は、森林の活用と地域経済の創出に向け、(ア)様々なクリエイターによる地域の森林を活用した木製品の商品開発や加工販売、(イ)企業や学校向けの合宿・滞在、(ウ)ものづくりカフェ「FabCafe Hida」での地域の交流の3つの事業を実施している。

例えば、建築家やクリエイター向けの商品開発のイベントでは、初日、飛騨市内の森林(伐採現場)や製材所・木工房を訪問した後、交流拠点である「FabCafe Hida」で商品を企画・試作した上で、量産等について地域の製材所・木工房に発注・委託するという流れとなっている。商談の成立後は、商品の生産や品質管理等を「ヒダクマ」が請け負っている。

「ヒダクマ」では、今後、飛騨市内の森林資源の状況、製材所で保管している様々な規格・乾燥状態の木材の在庫情報をデータベース化して需要者とつなぎ、これまでパルプ・チップ用材としてしか使われていなかった様々な広葉樹材が高付加価値化されるような取組を進めていくこととしている。

事例1-13 広葉樹造林を通じた多様な取組を実施している森林組合

(宮川森林組合の概要)

三重県大台町(おおだいちょう)の宮川森林組合(中野敏夫代表理事組合長)は、平成4(1992)年に多気(たき)郡(多気町(たきちょう)、明和町(めいわちょう)、大台町の3町)の民有林を管理する広域組合として発足した。多気郡の面積は50,697ha、その79%に当たる40,102haの面積を森林が占め、天然林52%、人工林48%という構成となっている。

(立地環境調査の実施)

宮川森林組合の管内では、スギノアカネトラカミキリによる被害の発生が課題となっていたことから、平成22(2010)年、京都府立大学と連携し、スギノアカネトラカミキリの被害が発生する条件を予測することを目的とした調査(以下「立地環境調査」という。)を開始した。

この立地環境調査により、傾斜や地質など、スギノアカネトラカミキリの被害が発生しやすい条件が明らかになったことから、森林所有者の森林がスギ・ヒノキの人工林の適地なのか、広葉樹林への転換が望ましいのか等を判断し、将来目指すべき森林の姿に応じた施業や経営方針を森林所有者に提案できるようになった。

(広葉樹造林に向けた取組)

宮川森林組合では、立地環境調査の結果等も踏まえ、広葉樹林への転換が望ましい人工林について広葉樹造林の提案を森林所有者に行っている。この際に必要となる広葉樹の苗木は、宮川森林組合と地元の大台町の主導により平成20(2008)年に設立された大台町苗木生産協議会(天野忠一会長)が生産している。この協議会は、生産者が初期投資を抑えて苗の生産を開始できるよう資材等の貸与を行っており、13名の生産者は、地元で採取した種子を用いて多数の樹種の苗木を生産している。また、平成26(2014)年には、大台町社会福祉協議会が運営する障害者就労支援施設が苗木生産協議会に加入し、平成28(2016)年にヤマハンノキの苗木を初めて出荷するなど林福連携の取組も始まっている。

(広葉樹資源を活用した商品開発)

宮川森林組合では、広葉樹造林を進めていくためには森林所有者が収入をいち早く得ることが重要との認識から、広葉樹の枝葉の抽出成分等を使用したアロマグッズ等の商品開発を行っている。このアロマグッズは、森林組合が生み出した新たなビジネスモデルとして2018ウッドデザイン賞ハートフルデザイン部門の優秀賞(林野庁長官賞)を受賞している。

このように宮川森林組合は、スギノアカネトラカミキリによる被害対策をきっかけに広葉樹造林に取り組み、そのための苗木生産、植栽後の収入の確保などの成果にもつなげている。


お問合せ先

林政部企画課

担当者:年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-3502-8036

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