北海道国有林の保護林
「保護林」は、原生的な天然林等を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資することを目的とする国有林野のことです。
国有林野事業では、自然公園法の前身である国立公園法(昭和6年)や文化財保護法の前進である史跡名勝天然記念物法(大正8年)の制定に先駆け、国有林野独自の制度として大正4年に保護林制度を発足させて以来、時代に合わせて制度の見直しを行いながら保護林の適切な保護・管理に努めています。
北海道森林管理局が管理している国有林野(307万ヘクタール)は、豊かな北海道の森林の約6割に及んでおり、この広大な国有林の中には、北国を代表する原生的な天然林や貴重な動植物が生息・生育している森林が数多くあり、特に保護・管理が必要な森林として現在187箇所(40万ヘクタール)を保護林として設定しています。
また、保護林のうち森林生態系保護地域は、世界自然遺産の「知床」等の登録に当たって、世界遺産としての価値を将来にわたって維持していくための保護措置とされています。
保護林の設定状況
保護林位置図(PDF : 1,912KB)
(令和6年3月31日現在)
北海道森林管理局の保護林の設定状況は下表のとおりです。
保護林の設定状況
保護林の種類 | 目的 | 箇所数 | 面積 (ヘクタール) |
森林生態系保護地域 | 我が国の気候帯又は森林帯を代表する原生的な天然林を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資する。 | 5 | 349,899 |
生物群集保護林 | 地域固有の生物群集を有する森林を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資する。 | 19 | 32,020 |
希少個体群保護林 | 希少な野生生物の生育・生息に必要な森林を保護・管理することにより、当該野生生物個体群の持続性を向上させ、野生生物の保護、遺伝資源の保護、学術の研究等に資する。 | 163 | 13,257 |
合計 | 187 | 395,176 |
1.面積は令和6年4月1日現在有効の国有林野施業実施計画書(森林調査簿)による。
2.合計は端数処理の関係から必ずしも一致しない。
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