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世界遺産に登録された森林

 世界遺産には、「自然遺産」「文化遺産」及び自然と文化の両方の要素を持つ「複合遺産」があり、我が国では、「白神山地」と「屋久島」が平成5年12月に、「知床」が平成17年7月にそれぞれ自然遺産として世界遺産条約に基づいて作成される世界遺産一覧表に記載されました。
 世界遺産条約は、正式名称を「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」といい、顕著で普遍的な価値を有する遺跡や自然地域などを人類全体のための世界の遺産として保護、保存し、国際的な協力及び援助の体制を確立することを目的としています。
 白神山地のブナ林は、純度の高さやすぐれた原生状態の保存、動植物相の多様性により、世界的に特異な森林です。また、この地域のブナ林は、氷河期以降の新しいブナ林の東アジアにおける代表的なものであり、様々な群落型、更新のステージを示しつつ存在している生態学的に進行中のプロセスの顕著な見本となっており、「陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や生物群集の進化発展において重要な進行中の生態学的生物学的過程を代表する顕著な見本」であることから、世界自然遺産として登録されました。
 また、屋久島は、樹齢数千年のヤクスギをはじめ、多くの固有種や絶滅のおそれのある動植物などを含む生物相を有するとともに、海岸部から亜高山帯に及ぶ植生の典型的な垂直分布が見られるなど、特異な生態系と優れた自然景観を有している地域です。この地域は、「陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や生物群集の進化発展において重要な進行中の生態学的生物学的過程を代表する顕著な見本」であるとともに、「類例を見ない自然の美しさ、あるいは美的重要性を持ったすぐれた自然現象または地域を包含する」ことから、世界自然遺産として登録されました。
 そして、知床は、世界で最も低緯度の季節海氷域であり、海氷に特徴づけられる海洋生態系と陸上生態系が連続することによって複合生態系を形成しています。固有種であるシレトコスミレやチシマコハマギクなどの希少種、シマフクロウやオオワシ、オジロワシなどの国際的希少種にとって重要な地域であり、ヒグマなどの大型ほ乳類が高密度に生息し、鯨類などの海棲ほ乳類や海鳥類が生息するなど、多くの動植物種にとって重要な地域です。この地域は「海洋生態系と陸上生態系の相互関係の顕著な見本」であり、「多くの絶滅危惧種及び固有種を含む、多くの動植物種にとって重要な地域である」ことから、世界自然遺産として登録されました。
 これらの自然遺産地域については、林野庁を含む関係機関が策定した管理計画等に基いて保護管理が行われています。さらに、国有林野事業として生態系モニタリング調査、植生回復措置、屋久スギ樹勢回復措置等の保全措置を講じています。

白神山地の写真 縄文杉の写真
白神山地
(東北森林管理局藤里森林センター側から)
縄文杉
(九州森林管理局屋久島森林管理署)

 森林管理局の関連情報:白神山地・東北森林管理局藤里森林センター 屋久島・九州森林管理局

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