平成30年度住民懇談会の概要について
平成32年4月を始期とする三八上北森林計画区、大槌・気仙川森林計画区、雄物川森林計画区及び最上村山森林計画区の森林計画を策定する前の段階において、地域の皆様からのご意見を聴いて森林計画に反映させることを目的に住民懇談会を開催したので、その概要をお知らせします。
なお、詳細は各計画区の森林管理署ホームページでご覧いただけます。
1 三八上北森林計画区の住民懇談会(三八上北森林管理署)
(1)開催日時
平成30年11月21日(水曜日)13時30分~16時00分
(2) 開催場所
青森県十和田市 富士屋グランドホール
(3) 参加者
一般参加者15名、森林計画検討委員2名、国有林モニター2名、青森県及び市町村の担当者等11名等 計60名
(4) 主な意見等の概要
- オジロワシなど希少野生動植物に対する保護対策を引き続きお願いしたい。
- 森林施業において林道は重要な施設であり、メリハリのある整備をしてほしい。
- この地域における在来樹種のカツラ、ヤチダモなどの植栽も生態系の保全のため有効ではないか。
- ニホンジカが増えてきている。個体数調整など早めの対策が必要ではないか。
- 渓畔や谷、沢沿いの森林については、災害時の流木発生の可能性も踏まえた森林整備が必要ではないか。
- 森林環境教育では、病虫獣害を含めた教育も必要ではないか。
三八上北森林計画区住民懇談会資料(PDF : 4,988KB)
2 大槌・気仙川森林計画区の住民懇談会(三陸中部森林管理署)
(1)開催日時
平成30年12月5日(水曜日)13時30分~16時00分
(2) 開催場所
岩手県大船渡市 大船渡市民文化会館(リアスホール)
(3) 参加者
一般参加者21名、森林計画検討委員3名、岩手県及び市町村の担当者8名等 計53名
(4) 主な意見等の概要
- 五葉山のような自然の「土台」や「源流」は国有林である。国有林が有する自然環境のありがたさををいつも痛感する。これからも貴重な自然環境の保全に努めてほしい。
- 狩り場の創出によりイヌワシの生息環境の再生と資源の循環利用の両立を図る取組を進め、イヌワシの繁殖率改善にまでつなげてほしい。
- 大槌・気仙川計画区でも、イヌワシの保全と森林管理の両立は重要なテーマであり、南三陸地域同様の民国連携を期待したい。
- 病虫害等については、民国の境界は関係ないので、民国連携が重要。岩手町の松くい虫被害防除帯以外にも新たな取組事例を生み出してほしい。
- 分収造林地で松枯れがみられる箇所もある。迅速な対応をお願いしたい。
- 釜石市の大規模な山火事の復旧に取り組んでいる。山を再生したい地域の思いは強く、県、市、森林組合による協議会の名前も「再生」協議会としたところ。国有林の仕事を通常行っている事業体にも、山火事跡地の再生に協力してほしい。
- 森林経営管理制度で地域林政アドバイザー制度があるが、アドバイザーに適した人材がいたら紹介してほしい。
3 雄物川森林計画区の住民懇談会(秋田森林管理署、秋田森林管理署湯沢支署)
(1)開催日時
平成30年11月27日(火曜日)13時30分~16時00分
(2) 開催場所
秋田県大仙市 仙北ふれあい文化センター
(3) 参加者
一般参加者12名、森林計画検討委員1名、国有林モニター4名、秋田県及び市町村の担当者8名等 計47名
(4) 主な意見等の概要
- 秋田県は、木製ダムの数が全国トップである。国有林でも木製ダムを採用してほしい。
- 高齢級の秋田スギについて、すべて超長伐期を目指すのではなく、一部通常伐期を超えているものは立木販売を検討してほしい。
- 生産事業における一貫作業だと事業期間が限られてしまうため、立木販売で皆伐から再造林までの契約を検討してほしい。
- 共同施業団地について、路網整備だけでなく、木材の販売についても民国共同で行ってほしい。
- 森林計画については、PDCAにより次期計画に反映させることが大切である。
- 水害、地震等の自然災害の被害状況についての情報は多いが、その後の復旧状況等についてもPRすべき。
- 事前防災に力を入れてほしい。特に流木対策として大きな河川だけでなく、小さな沢等についても流木による被害がないよう対策をしてほしい。
- 小学校における総合的な学習の時間を利用して、森林環境教育を継続してほしい。
4 最上村山森林計画区の住民懇談会(山形森林管理署、山形森林管理署最上支署)
(1)開催日時
平成30年11月13日(火曜日)13時30分~16時00分
(2) 開催場所
山形県天童市 天童市市民文化会館
(3) 参加者
一般参加者20名、森林計画検討委員3名、国有林モニター3名、山形県及び市町村の担当者8名等 計62名
(4) 主な意見等の概要
- 大木化した薪炭林の取扱いなどについて具体的なアドバイスがほしい。
- 蔵王のアオモリトドマツ(オオシラビソ)の枯死、松くい虫被害、ナラ枯れ問題など、森林では病虫害による被害が深刻。被害の早期発見や伐倒駆除などの適切な防除対策が必要ではないか。
- 多くの分収造林地が伐採時期を迎えている中、希少種である「ハナカジカ」の生息が確認されたことにより、伐採ができない分収林があるので、早く対策を講じてほしい。
- 木質バイオマスのエネルギー利用や大型集成材工場等による新たな木材需要により、地元中小規模の製材工場への原木供給に影響があるものと懸念。原木の安定供給、地域性を考慮した採材等に配慮をお願いする。
- 多くの分収造林地が伐採時期を迎えているが、林道や搬出路等の路網整備の不備により、販売価格が低下することが見込まれるので、計画的な路網整備をお願いする。
- 林業に携わる人材の育成・確保については、伐採作業のみでなく、育林作業についても重要。林業就労者の確保のため、森林管理署等も人材育成について協力してほしい。
- 南三陸地域でのイヌワシの生息環境再生に向けた民有林と国有林の連携を参考にして、ほかの地域においても様々な観点から民国連携に取り組んでほしい。
お問合せ先
計画保全部 計画課
担当者:計画課長
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