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京都大阪森林管理事務所

第9号

2008年7月2日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第9号

平安
第9号
平成20年 7月 1日

林野庁近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1. 管内国有林の紹介(第8回):大悲山国有林

2. 6月のニュース

(1)テレビ朝日が当所と「大文字保存会」との協力関係を報道

(2)京都市立西京極中学校の生徒による職業体験を受け入れ

(3)平成20年度「京都古事の森育成協議会」を開催

(4)祇園の有志がカシノナガキクイムシ被害木の処理作業を見学

(5)タイ王室林野局の研究者が高台寺山国有林を視察

(6)箕面自然休養林部会を開催

(7)日本勤労者山岳連盟による「箕面クリーンハイク」に参加

3. 7月の予定

4. 編集室より

1. 管内国有林の紹介(第8回):大悲山国有林

大悲山(だいひざん)国有林(1-3林班:172ha)は、京都市北部の北山地域に位置しており、北山地域では数少ない国有林の一つです。大悲山国有林は、江戸時代までは峰定寺(ぶじょうじ)の寺領でしたが、明治初めの「社寺上知令」により官有地に編入されました。

峰定寺は、平安時代末期の久寿元年(1154年)に、山岳修験者である観空上人によって創建された寺院で、本堂は、麓の仁王門から15分ほど山道を登った急な岩場に、清水寺と同様の「舞台懸崖造り」によって建てられています。大悲山一帯は、奈良県の大峰山に対して「北大峰」とも呼ばれており、古来から修験道の修行場とされてきました。

大悲山国有林内には、峰定寺の神木とされる「三本杉」があります。この「三本杉」は、樹高60m程度もある大木で、1つの株から3つの幹が分かれて通直に伸びているところから「三本杉」と呼ばれています。この「三本杉」は、平成12年に、全国の国有林にある巨樹・巨木を選んだ「森の巨人100選」に選出されました。現在では、地元関係者から成る「大悲山三本杉保全協議会」により管理が行われています。

また、大悲山国有林内には、当所で唯一の保護林である「大悲山モミ植物群落保護林」(4.38ha)が指定されています。この保護林は、京都市北部地方の自然植生を代表するモミを主体とした高齢級天然林を保護するために設定されています。

2. 6月のニュース

(1)テレビ朝日が当所と「大文字保存会」との協力関係を報道

6月18日(木曜日)に、テレビ朝日の「スーパーモーニング」の中で、当所とNPO法人大文字保存会との協力関係が報道されました。

NPO法人大文字保存会では、毎年8月16日に「五山の送り火」として、大文字山での「送り火」行事を行っています。「送り火」では、燃焼時間の関係から、脂ののった80年生程度のアカマツのみが薪として使われていますが、近年、松枯れの影響により、アカマツの薪が入手しにくくなっています。このため、当所では、今年より、地域文化への貢献の観点から、大文字山に隣接する銀閣寺山国有林で伐倒処理したアカマツ枯損木をNPO法人大文字保存会に提供することとしました。今年の「送り火」では、銀閣寺山国有林産の薪が1割程度使用される予定です。

「スーパーモーニング」では、NPO法人大文字保存会がアカマツの確保に苦労していることを説明した上で、当所が、地域貢献のためにアカマツ被害木をNPO法人大文字保存会に提供していることが紹介されました。

(2)京都市立西京極中学校の生徒による職場体験を受け入れ

6月11日(水曜日)から13日(金曜日)にかけて、京都市教育委員会の主催による「生き方探究・チャレンジ体験」推進事業の一環として、京都市立西京極中学校の2年生2名を受け入れ、職場体験をしていただきました。

初日に、籔内上席調整官より当所の概要について説明した上で、元山流域管理調整官より3日間の日程について、早瀬指導普及主幹より森林の持つ公益的機能について説明を行いました。その後、銀閣寺山国有林に移動して、現場での作業を体験していただきました。

今回、2人には、3日間かけて、地掻き試験地におけるアカマツ稚樹の発生調査の手伝いをして頂きました。まず、試験地の周囲をコンパスで測量した上で、試験地内に10箇所のプロット(2m×2mの調査箇所)を設定して、プロット内でのアカマツ稚樹の発生状況を調査しました。

3日間の体験を終えた生徒からは、「暑くて、ハエが多くとてもやりずらい環境だったが、普段では滅多に遭遇出来ない昆虫とふれあえてとても楽しかった」、「山での仕事は結構きつくて、暑かったが、自然の中で仕事をするのもいいと思った」などの感想がありました。

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(3)平成20年度「京都古事の森育成協議会」を開催

6月6日(金曜日)に、所内にて、平成20年度の「京都古事の森育成協議会」を開催しました。

当日は、京都古事の森育成協議会役員として、高井和大貴船観光会会長、高田研一森林再生支援センター常務理事、高橋武博京都市林業振興課長、同森和博係員に出席していただきました。

会議では、まず、早瀬指導普及担当主幹より、平成19年度の「京都古事の森育成協議会」による活動状況について報告を行いました。

次に、福田所長より、平成20年度の活動計画について説明を行いました。説明の中では、福田所長より、「古事の森」周辺に、森林と文化財の関係を学べるような散策路(「京都古事の道」)を整備することを提案したい旨述べました。これに対して、各委員からは、賛同する旨の発言があがり、地元側も協力する意向があることが確認されました。

当所では、今後、今回の議論を踏まえて、「京都古事の森育成協議会」との連携を図りつつ、「京都古事の道」の整備に取り組む方針です。

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(4)祇園の有志がカシノナガキクイムシ被害木の処理作業を見学

6月11日(水曜日)に、高台寺山国有林において、「京都伝統文化の森推進協議会」の主催により、京都市東山区弥榮学区(祇園周辺)の有志による、カシノナガキクイムシ被害木の処理作業に関する見学会が開催されました。高台寺山国有林では、平成17年以降、「カシノナガキクイムシ」によるナラ、シイ、カシ類への被害が広がりつつあり、当所では、枯損木の伐倒・くん蒸処理による徹底した駆除作業を行っております。当日は、弥榮学区有志と「京都伝統文化の森推進協議会」事務局(京都市)の17名が参加しました。当所からは仁平東山森林官が参加しました。

見学会では、普段、森林での作業に接する機会の少ない参加者に、胸高直径44cmの枯損木を伐倒する作業を見学して頂いたあと、仁平森林官より、カシノナガキクイムシによる被害状況や駆除方法などについて説明を行いました。

今回の見学会は、京都東山の国有林における当所の取組状況を地元関係者に理解していただくための絶好の機会となりました。当所では、今後とも、「京都伝統文化の森推進協議会」の活動を積極的に支援していく方針です。

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(5)タイ王室林野局の研究者が高台寺山国有林を視察

6月18日(水曜日)に、(独)国際農林水産業研究センターの招聘により、タイ王室林野局森林経営林産研究部森林経済科のワラバン・ヒーンマパーン研究員とアルニー・プーススウェン研究員が当所に来訪しました(同行:野田(独)森林総合研究所関西支所資源管理研究グループ長)。

当日は、所内にて、福田所長より英語で管内概要を説明した後、高台寺山国有林に移動して、東山山頂公園から清水寺境内まで30分ほど徒歩にて林内を視察して頂きました。林内では、福田所長から、森林の現況、カシノナガキクイムシ被害木の処理状況、防火線、防火貯水槽、防火管理道などの防火施設について説明を行いました。

ヒーンマパーン研究員とプーススウェン研究員からは、地元住民による森林の利用形態について熱心な質問があるとともに、福田所長との間で、タイにおける森林管理の現状と比較しつつ、森林管理の課題について意見交換を行いました。

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(6)箕面自然休養林部会を開催

6月19日(木曜日)に、箕面市役所において、第19回箕面自然休養林部会を開催しました。

会議では、まず、福田所長より開会の挨拶を述べた上で、箕面自然休養林部会の「『レクリエーションの森』管理運営協議会」への移行について説明を行いました。現在、箕面自然休養林部会は、「明治の森箕面国定公園保護管理運営協議会」の下部組織として位置づけられていますが、今後、国有林の「レクリエーションの森」制度に基づいて、外部資金を導入していくためには、国有林独自の協議会を設置することが必要となるため、今回、「『レクリエーションの森』管理運営協議会」への移行を提案したものです。委員の方々からは大方の理解を得ることができ、今後、今年度中の移行を目途に準備を進めることとなりました。

次に、前回の会合に引き続き、「清水谷ビジョン」の策定に向けて、各委員より、清水谷の将来目標像と具体的活動に関する提案について発表を行って頂きました。その後、質疑応答を経て、清水谷の将来ビジョンについて活発な議論が交わされました。

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(7)日本勤労者山岳連盟による「箕面クリーンハイク」への参加

6月1日(日曜日)に、箕面国有林において、日本勤労者山岳連盟が主催する全国一斉クリーンハイキングの一環として、「箕面クリーンハイク」が開催されました。クリーンハイクには約70名の参加者が集まり、当所からは山田業務調整官、中野管理処分担当主幹、藤野箕面森林官の3名が参加しました。

当日は、箕面駅から出発し、箕面国有林までの行程(6コース)をゴミ拾いなどの清掃活動に従事しながらハイキングを行いました。清掃作業終了後は、国有林内にある勝尾寺園地のウイングハウスにて報告集会が行われました。

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3. 7月の予定

4. 編集室より

皆様方には、引き続きご愛読いただきますようよろしくお願いします。
京都大阪森林管理事務所では皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。

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