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京都大阪森林管理事務所

第8号

2008年6月4日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第8号

平安
第8号
平成20年6月 2日

林野庁近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1.管内国有林の紹介(第7回):鞍馬山・貴船山国有林

2.5月のニュース

(1)「SOTOKOTO環境移動教室」を開催(高台寺山国有林)

(2)マツ林再生に向けた現地検討会を開催(銀閣寺山国有林)

(3)中国の森林病害虫対策専門家が高台寺山国有林を視察

(4)造林及び素材生産請負事業に係る一般競争入札の説明会を開催

3.6月の予定

4.編集室より

1. 管内国有林の紹介(第7回):鞍馬山・貴船山国有林

「川床料理」で有名な貴船川の両岸が国有林であることをご存じでしょうか?

鞍馬山国有林(4-5林班:97ha)、貴船山国有林(6-7林班:123ha)は京都市北部を流れる貴船川の両岸に位置しており、鞍馬寺や貴船神社の背景として、重要な景観の一部を構成しています。貴船側沿いには料理旅館が建ち並び、夏には川の流れの上に「川床」が設けられます。鞍馬山国有林と貴船山国有林は、江戸時代までは鞍馬寺及び貴船神社の領地でしたが、明治初めの「社寺上知令」により官有地に編入されました。

鞍馬山・貴船山国有林の中央に位置する貴船神社は、「水の神」として知られており、特に、農業や酒造業を営む人々の信仰が厚い神社です。毎年7月7日には、雨乞い神事に由来する「水祭り」が行われます。このように、鞍馬山・貴船山国有林は「水」との深い関係を有することから、平成7年には「水源の森百選」の一つとして選定されました。

また、近年、神社仏閣等の木造建築物の修復に必要な大径材の供給が困難になりつつあることから、平成14年及び15年に、鞍馬山国有林の約2haに、文化財修復用材の供給を目指して数百年の超長伐期施業を行う「古事の森」を設定しました。「古事の森」では、地元関係者から成る「古事の森育成協議会」と連携しつつ、森林の育成を図っています。

2. 5月のニュース

(1)「SOTOKOTO環境移動教室」を開催(高台寺山国有林)

5月3日(土曜日)に、雑誌「月刊ソトコト」の主催による「SOTOKOTO環境移動教室」が高台寺山国有林で開催され、当所職員が講師を務めました。「月刊ソトコト」は、日本における「スローフード」の先駆けとなった雑誌で、健康で持続可能なライフスタイル「ロハス」(LOHAS:lifestyles of health and sustainability)を推進しています。

今回の移動教室には、有限責任中間法人more treesの水谷伸吉事務局長の引率の下、京都インターナショナルスクールの生徒6名と先生1名、そのほか「月刊ソトコト」関係者数名が参加しました。当所からは、福田所長と元山流域管理調整官が講師として参加しました。

当日は、清水寺裏の高台寺山国有林入口で、福田所長より、国有林の概要について紹介を行った後、林内で、元山流域管理調整官より、樹木の名前や森林の機能について説明を行いました。途中、10年生程度のヒノキ植栽箇所では、元山流域管理調整官による間伐のデモンストレーションを行いました。伐採したヒノキは、短く切り、子供達に丸太切りを体験してもらいました。

最後に、東山山頂公園で、植物の種の模型など記念品を子供達全員に手渡した上で、子供達は次の目的地に向かいました。

当日の様子は、6月5日(木曜日)に発売される「月刊ソトコト」7月号で紹介される予定です。

/kyoto/evrepo/200503sotokoto/200503sotokoto.html

(2)マツ林再生に向けた現地検討会を開催(銀閣寺山国有林)

5月21日(水曜日)に、銀閣寺山国有林において、「京都伝統文化の森推進協議会」との共催により、「マツ林再生に向けた現地検討会」を開催しました。

当所では、平成18年度より「古都のマツの緑復活プロジェクト」として、京都の景観にマツの風景を再生するために様々な取組を進めてきました。今回の現地検討会では、昨年度の銀閣寺山国有林における取組成果を学識経験者や地元関係者に視察していただき、今後の取扱についてアドバイスを受けることとしました。現地検討会には、「京都伝統文化の森推進協議会」の専門員をはじめとして、19名が参加しました。

当日は、大文字山の登山口に集合した上で、福田所長より、開会の挨拶及び銀閣寺山国有林におけるマツ林再生のための施業について説明を行いました。その後、林内へと入り、元山流域管理調整官より、現地での施業実施状況について説明しつつ、意見交換を行いました。

当所では、今回の現地検討会で得られたアドバイスも踏まえて、今年度も、「京都伝統文化の森推進協議会」とも連携しつつ、銀閣寺山国有林においてマツ林再生に向けた施業を進めていく方針です。

/kyoto/katudo_hokoku/200521matu_saisei/200521matu_saisei.html

(3)中国の森林病害虫対策専門家が高台寺山国有林を視察

5月23日(金曜日)に、中国国家林業局の森林病害虫対策に関する専門家7名が高台寺山国有林を視察しました。一行は、我が国における森林病害虫防除の現状について知見を得ることを目的として来日し、9日間にわたって現場を視察する行程の中、京都にも立ち寄って頂きました。

当日は、高台寺山国有林の東山山頂公園において、京都府林務課の湯浅副課長より歓迎の挨拶があった後、担当者より、カシノナガキクイムシによる被害と対策について説明が行われました。続いて、京都市より、ヘリコプターを使った被害状況の把握などについて説明が行われました。その後、枯死木の伐倒処理を行った現場へ移動して、当所の籔内上席調整官より、具体的な枯死木の処理方法について説明を行いました。

中国では、カシノナガキクイムシによる被害は発生していないものの、松枯れの被害は拡大していることから、関係者との間で森林病害虫防除のあり方につき活発な意見交換が行われました。

次回会合は、6月19日(木曜日)に開催する予定です。

(4)造林及び素材生産請負事業に係る一般競争入札の説明会を開催

5月14日(水曜日)に、所内にて、造林及び素材生産請負事業に係る一般競争入札の説明会を開催しました。

国有林野事業では、昨年10月より、造林及び素材生産の請負事業について一般競争入札制度を導入しましたが、契約の基本となる約款や仕様書が随意契約を前提とした内容であったことから、必ずしも一般競争入札に適した内容とはなっておりませんでした。また、事業実施の過程において、適切に事業が実行されているかどうかについて、発注者側として体系的なチェックを行う体制が必ずしも整備されておりませんでした。このため、今年度より、新たに、一般競争入札に適合した約款と仕様書を定めるとともに、事業の着手前、事業中、完了時に点検・評定を行う「事業成績評定制度」を導入することとしました。今回の説明会では、これらの新たな制度について説明を行うこととしました。当日は、請負事業体11社から11人の参加がありました。

説明会では、冒頭、福田所長より説明会の趣旨について説明した後、山田業務調整官より新たな制度について詳細な説明を行い、請負事業体に対して理解を求めました。

3.6月の予定

4.編集室より

すがすがしい新緑の山道を歩けば、ウグイスの不慣れな鳴き方でそばまでやってきます。うっすらとかく汗も、吹き渡る春の風で癒される思いです。

今年度も、引き続きご愛読いただきますようよろしくお願いします。

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