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京都大阪森林管理事務所

第6号

2008年4月1日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第6号

平安
第6号
平成20年4月 1日

林野庁近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1.管内国有林の紹介(第5回):御籔国有林・御立籔国有林

2.3月のニュース

(1)井出林野庁長官が高台寺山国有林を視察

(2)京都伝統文化の森推進協議会による「伝統文化の森事始」を開催

(3)高島屋ボランティアによるマツ復活イベントを開催

(4)カンボジアの森林管理局長が管内視察に来訪

(5)清水小学校で今年度最後の森林教室を開催

(6)金閣小学校での森林教室に協力

(7)「京都府林業経営協議会」を開催

3.人事異動のお知らせ

4.4月の予定

5.編集室より

1. 管内国有林の紹介(第5回):御籔国有林・御立籔国有林

国有林に「竹林」があるのをご存じでしょうか?
当所管内の国有林のうち、京都府木津川市に所在する御籔(おやぶ)国有林(522林班)、御立藪(おたてやぶ)国有林(523林班)は、全域がマダケの竹林となっています。御籔国有林は、JR加茂駅北西の木津川左岸の河川敷内にあり、面積は約4haです。御立籔国有林は、JR木津駅北方の木津川左岸の河川敷内にあり、面積は約5haです。京都府南部の山城地方では、タケノコの生産が盛んであるため、竹林が多く見られますが、大部分はモウソウチクの林で、マダケ林は珍しいものであると言えます。

これらの竹林がどのような経緯により国有林に編入されたのかは不明ですが、大正11年に農商務省山林局が発行した「国有林野特別経営事業記念写真帳」には、当時の写真とともに、「京都府相楽郡木津町大字木津木津川左岸に臨める御立籔苦竹(※)林にして周囲七寸毎町約一千五百束(※)の蓄積を有する良林なり、輪伐期五年の択伐法にて作業す」として紹介されています。(※「苦竹」:マダケのこと、「束(そく)」:竹の単位で、1メートルの縄で束ねることのできる量(長さは4メートル))

御籔国有林からは、昭和45年頃から平成16年まで、毎年3月に東大寺二月堂で開催される「お水取り」行事用の松明竹として、東大寺に対して、竹材を供給していました。

現時点では、御籔国有林・御立籔国有林とも、必ずしも管理が十分とは言えない状態にありますがが、当所としては、今後、関係者からの協力を得つつ、段階的に竹林の整備を進めていく方針です。

2. 3月のニュース

(1)井出林野庁長官が高台寺山国有林を視察

3月1日(土曜日)に井出道雄林野庁長官が高台寺山国有林の視察に来訪しました。

当日は、高台寺山国有林内の東山山頂公園にて、福田所長より、高台寺山国有林の概要について説明した後、(有)徳永林業によるカシノナガキクイムシ被害木の伐倒・玉切り・集積作業を見学して頂きました。その後、徒歩にて、シイが優占しつつある高台寺山国有林の林内を視察して頂きました。昼食時には、田中和博京都府立大学教授並びに高橋武博京都市林業振興課長より、昨年末に設立した「京都伝統文化の森推進協議会」の概要などについて説明を行い、今後の取組について意見交換を行いました。

(2)京都伝統文化の森推進協議会による「伝統文化の森事始め」を開催

3月30日(日曜日)に、高台寺山国有林において、「京都伝統文化の森推進協議会」による森林整備イベント「伝統文化の森事始(ことはじめ)」が開催されました。今回の「事始」は、協議会発足後、最初のイベントで、8年程前に「列状間伐」を行った箇所を対象として、参加者の方々に林床整備・除伐の作業を行って頂きました。

イベントには、「京都伝統文化の森推進協議会」から、森本副会長をはじめとする委員・専門委員、地元から、清水寺、清水門前会、弥栄自治連合会、東山消防団、弥栄自主防災会、祇園商店街振興組合、知恩院、NPO法人大文字保存会の関係者、京都市から、林業振興課、風致保全課、東山区役所の関係者、国有林側からは、佐古田局計画部長のほか、当所より、福田所長、元山流域管理調整官、山田業務調整官が出席して、合計約50名が集まりました。

当日は、清水寺内の子安観音に集合して、まず、森林整備・景観対策専門委員長である田中和博京都府立大学教授より開会の挨拶がありました。続いて、近畿中国森林管理局の佐古田睦美計画部長より、祝辞を述べました。更に、高橋武博京都市林業振興課長より、協議会の概要とスケジュールについて説明があった後、徒歩にて作業箇所に向かいました。

作業箇所では、高田研一専門委員(森林再生支援センター常務理事)より、林床整備・除伐の作業について、高台寺山国有林では、シイが優占しつつあることから、広葉樹の成長を助けるため、シイを選択的に伐採して頂きたい、今後は、作業箇所を試験地として設定することにより、植生の推移を継続的に調査する予定である旨説明がありました。

その後、参加者全員が手鋸を持って、シイの伐採に取り組みました。参加者は、はじめは慎重に作業をしていましたが、慣れるに従って、大木の伐採にも積極的に取り組むようになりました。30分程の作業により、これまでシイで暗かった森林が明るい森林に姿を変えました。

作業終了後、希望者のみで、福田所長の案内により、高台寺山国有林の見学会を行いまいした。

「京都伝統文化の森推進協議会」では、本年6月頃を目途に、文化的価値発信に関するイベントを開催する予定となっています。当所としては、今後とも、「京都伝統文化の森推進協議会」による取組を積極的に支援していく方針です。

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(3)高島屋ボランティアによるマツ復活イベントを開催

3月12日(水曜日)に、銀閣寺山国有林において、「高島屋」ボランティアによるマツ復活に向けたイベントを開催しました。高島屋では「一粒のぶどう基金」を設置して、職員による環境保全を含む社会貢献活動への支援を行っており、今回のイベントは、同基金からの支援を受けて実施されました。

当日は、高島屋京都店・洛西店から職員28名の参加があり、当所からは、福田所長をはじめとして、5名の職員が指導に当たりました。

開会式では、福田所長より、かつて、京都の山林の多くはマツ林であったと言われているが、「松枯れ」の広がりにより、今では松林はほとんど見られなくなっている、銀閣寺山国有林には比較的多くアカマツが残っていることから、今後、ここを拠点として、京都の景観におけるマツの復活に取り組んでいきたい旨開会の挨拶を述べました。

開会式終了後、大文字山に続く登山道を15分程登った場所で、参加者全員に、「マツノザイセンチュウ抵抗性マツ」の苗木計140本を植栽して頂きました。植栽作業終了後、3年ほど前に除伐・間伐を行った箇所で、アカマツの天然更新を促すため、地表にある落葉と表土を熊手ではぎ取る「地掻き」の作業を行ってって頂きました。

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(4)カンボジアの森林管理局長が管内視察に来訪

3月6日(木曜日)から7日(金曜日)にかけて、JICAの主催する「森林/林地管理研修」として、カンボジアから、コンポンチュナム森林管理局のシン・コサール局長を研修生として受け入れました。

6日は、近畿中国森林管理局で局長他の幹部に表敬訪問を行った後、箕面国有林の視察を行いました。現地では、勝尾寺園地で、箕面国有林の概要を説明した後、国有林内に設置されたニホンザルの管理施設や箕面大滝周辺の施設などを見学して頂きました。

7日は、所内で、福田所長より管内概要を説明した後、高台寺山国有林で、カシノナガキクイムシ対策の実施箇所、国有林内に設置された防火施設、シイ林の現況などを視察して頂きました。昼食後は、嵐山国有林と京都北山丸太生産協同組合を見学して頂きました。

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(5)清水小学校で今年最後の森林教室を開催

清水小学校の児童達(3、4年生35名)との森林体験学習も第7回目となり、今回が今年度最後の授業となりました。

今回は、児童達に、これまで6回にわたる森林教室で学んできた事を思い出してもらいながら、私たち職員5名と担任の先生2名に対して、清水山の案内を行ってもらいました。児童達は、我は我はと説明していくので、職員も追いつくのが精一杯になるほどでした。また、沢山の樹木の名前を案内してもらい、児童達がすっかり清水山の自然に親しみ、溶けこむことが出来ているなと実感することができました。1年間を通し、皆さん、立派な「清水山博士」になってくれたようです。

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(6)金閣小学校での森林教室に協力

3月5日(水曜日)に、衣笠山国有林において、京都森林インストラクター会の主催により、金閣小学校の3年生144名の児童を対象とする森林教室が開催されました。「きぬかけの森」での森林教室は本年度3回目で、今回も京都大阪森林管理事務所から3名の職員が指導に当たりました。

今回の森林教室では、衣笠山に巣箱をかける取組を行いました。当日は、まず、京都森林インストラクター会の鳥越氏より、野鳥の特徴や役割についてお話がありました。続いて、同会の磯野氏より、巣箱の形態や鳥が巣作りを行いやすい巣箱の設置方法について教えてもらいました。

その後、巣箱に表札を付けて、いよいよ巣箱をかけに衣笠山を目指しました。雪の舞う中、鳥たちが巣を作ってくれることを願い、皆で協力して木に巣箱をかけていきました。巣箱には、この春に、鳥たちが巣作りをしにやってくるはずです。

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(7)「京都府林業経営協議会」を開催

3月26日(水曜日)に、京都府庁内において、京都府林務課との共催により、「京都府林業経営協議会」を開催しました。この協議会は、民有林行政と国有林行政の連携を目的として、昭和33年から毎年開催してきたものです。当日は、当所、京都府、関係団体から、22名が出席しました。

冒頭、福田所長及び池谷京都府林務課長より開会の挨拶があった後、福田所長から「京都伝統文化の森推進協議会」について、阪口京都府森林保全課課長補佐から「京都府の野生鳥獣被害の現状と対策」について発表が行われました。また、各関係団体からも情報提供が行われました。

最後に、福田所長より、昨今の状況変化を踏まえて、協議会の名称を「京都府森林・林業連絡協議会」に改称することを提案して、採択されました。

3. 人事異動のお知らせ

この度、4月1日付けの人事異動により、当所から5名の職員が転出するとともに、6名の職員が転入することとなりました。また、内部でも、4名の職員が異動となりました。4月以降、新たな体制で業務を進めて参りますので、引き続き、当所の事業実施にご協力頂けるよう、よろしくお願い申し上げます。

(転出)

田中宏明(総務調整官(箕面森林環境保全ふれあいセンター自然再生指導官へ))
石丸育代(経理主幹(局経理課経理係へ))
今井道宏(収穫・生産販売主幹(局指導普及課保護林係長へ))
山下智弘(治山主幹(兵庫署治山課治山第一係長へ))
木原尚典(箕面森林官(林野庁職員・厚生課給与企画係へ))

(転入)

荘司庄一(総務調整官(三重署流域管理調整官より))
出口進(総務主幹(局経理課主計係長より))
木原一憲(造林主幹(林野庁経営企画課より))
赤木直樹(治山主幹(福井署治山課治山第二係長より))
白木投和(収穫・生産販売係員(三重署阿山森林事務所より))
藤野和代(箕面森林官(局計画課より))

(所内異動)

林和男(経理主幹(造林主幹より))
松本恵介(収穫・生産販売主幹(総務主幹より))
二宮紗矢佳(造林係員(収穫・生産販売係員より))
山田浩之(綾部森林官併任)

4. 4月の予定

5. 編集室より

サクラの季節です。京都市内では4月初旬がサクラの見頃かと思います。近郊の山の中でも小鳥のさえずりがたくさん聞けます。京都一周トレイルなどへ散策に出かけてみてはどうでしょうか。新たな発見があるかもしれません。

京都大阪森林管理事務所では皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。

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