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関東森林管理局

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    森林への誘い(上越)

    管内のオススメ国有林

    信越トレイル(関田トレイル)

    信越トレイルとは


    位置 

    信越トレイルは、新潟県と長野県の県境に位置する標高1000m前後の「関田山脈」の稜線を主体とした、斑尾山から苗場山頂に到る約110Kmの日本屈指のロングトレイルです。

    位置図 斑尾山頂から
      理念、設置  

    自然豊かな里山のトレッキングや地元の人達との交流、また、地域の歴史、文化等の再認識等を通じて、環境・健康に対する意識の高揚、山村地域の連携・活性化等に寄与することを目的として、NPO法人信越トレイルクラブが中心となり、旧道、古道、森林管理用歩道等を利用して、機械力に頼らずボランティアの手による地道な作業により、平成20年に全線開通しました。

    ハイカー 霧のブナ林

     

     

     

     

     

     

     



    自然環境

    古くから、地域の人々の生活の場であった豊かな森林には、ブナの大木や貴重な動植物が多く見られ、季節による景色の移り変わりや、天候の変化によって現れる自然の様態など、自然環境が描き出す様々な姿を楽しむことができます。

    ナベクラザゼンソウ
    「ナベクラザゼンソウ」は鍋倉山(関田山脈最高峰)周辺にだけ生息する固有種です。葉はザゼンソウに似ていますが、花を包む仏炎苞(ぶつえんほう)が4~7cmと小さいことや、ヒメザゼンソウとも葉の形が異なります。

    ナベクラザゼンソウ

     

     

     

     

     

      

    官民連携の取組 

    国民参加の森林づくりに関する協定 

    信越トレイルのうち関田山脈の上部は国有林となっており、林野庁 関東森林管理局 上越森林管理署及び中部森林管理局 北信森林管理署が管理しています。
    この国有林部分について、信越トレイルクラブ及び両署の3者で、その整備や維持管理等の活動が円滑に実施されることを目的に、平成16年から協定を締結し、官民一体となって信越トレイルの利活用、森林資源の保全活動が積極的に展開されるよう取り組んでいるところです。

    草刈
    信越トレイル連絡会 

    持続的なトレイルの維持管理、積極的な利用促進を図り、交流人口の拡大及び地域の活性化を目的として、平成25年に、新潟・長野両県の関係団体、行政機関等で構成する「信越トレイル連絡会」を設け、信越トレイルの普及・啓発、情報発信・宣伝、実地調査、情報共有、意見交換、研修会等の活動を行っているところです。


    研修

     関田山脈  

    日本海から30Km、新潟県と長野県に跨る「関田山脈」は、斑尾山から天水山までの直線で約50kmの山脈で、標高1000m前後の山並みが続くブナ林を主体とした里山です。(斑尾山は独立峰のため関田山脈に含まないという説もあります)
    かつては、この山脈の峠を越えて越後と信州の人々や生活・文化の交流が盛んに行われており、16もの峠がありました。越後からは塩・魚などの海産物、米、酒など生活に必要な品々が運び出され、また、善光寺参りや野沢温泉へ湯治に行く人も多かったようです。

    高田平野から
      関田山脈は豪雪地帯 

    関田山脈は積雪が8mを超える豪雪地帯です。山頂付近では半年以上も雪に覆われる場所もあり、トレッキングに適した時期は5月中旬から10月下旬頃です。
    なぜこんなに雪がたくさん降るのでしょうか。それは、大陸から来る冷たい空気があたたかい日本海で大量の水分を含み、関田山脈を越えるときに雪を降らせるからです。

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    冬の関田









    ブナ

    ブナ・山毛欅・橅 

    「山毛欅」、「橅」、どちらも「ブナ」と読みます。
    「山毛欅」の名は、神社などの人家に近い場所に見られる欅(ケヤキ)に対して、山に生育し葉の形が似ており若葉の頃に産毛が生えていることからこの名がついたようです。
    「橅」は、木で無いと言う意味でつけられました。これは、水分が多い、成長が遅い、腐りやすい等の理由から材木として好まれていなかったことによります。
    木材としては腐りやすく、虫に食われやすいことから屋外利用には向きませんが、硬くて粘りがあり、弾力性があることなどから、建築材としてはフローリング、内装材などに利用されており、曲げやすい性質を利用して家具等にも利用されています。また、キノコ栽培の原木、薪などにも利用されており、日本の広葉樹材の中ではブナ材が一番多く使われていると言われています。
    ブナは優良な木材であることに加え、保水力が優れており、また、実が森で暮らす動物の餌になるなど、森林に良い効果をもたらすことから、森の豊かさをあらわす木でもあります。

    ブナの影









            
    ブナの葉
    日本のブナは2種類

    日本のブナは、シロブナとクロブナ(イヌブナ)の2種類です。その名の通り木肌の色からきた呼び名ですが、関田山脈に生育するブナはシロブナで、クロブナは中部以北の日本海側には生息していないと言われています。通常ブナはシロブナでも、木肌にコケ等が付着し黒く斑になるのですが、関田山脈のほぼ中央に位置する鍋倉山、黒倉山周辺のブナはコケ等が付かずとても美しい美白なブナです。

    受け継がれてきたブナ達

    ブナの寿命は300年前後といわれています。6~7年に一度、春に残雪が花粉で黄色くなるほど沢山の花を咲かせ、秋に大量の実を落とします。そして次の春、地面を埋め尽くすようにいっせいに芽を出します。開花までには最低でも40~50年、結実するようになるまでには最低でも60~80年かかります。寿命や雪の重み、大風で大木が倒れるとそこに光が射し込み、若いブナがその空間を埋めるように育ちます。こうして豊かな森が何千年と続いてきました。

    「根開け」から始まるブナの春 

    春、ブナは数メートルは残っている雪を根元から溶かしていきます。これを「根開け」、「根開き」等と呼びます。5月に入り木の周りがポッカリ開き、まだ厚い残雪の中でブナ達は芽吹き出します。そして森全体がまばゆいばかりの緑に覆われ、一年で一番美しいブナの姿を見ることができます。

    根開けの様子 早春
    自分で根元に水を運ぶ

    ブナを観ると縦に枝から幹を伝って根元まで届いている黒い線に気づきます。これは、「樹幹流」といって水の通り道です。葉や枝で受けた雨や霧を雨どいのように集めて、根元まで流れ伝わせる事が出来るのです。

     リンク 

    お問合せ先

    上越森林管理署

    ダイヤルイン:025-524-2180