令和5年度忌避剤散布勉強会の実施報告
ニホンジカの生息数の増加や分布域の拡大により、全国各地で森林被害が深刻化しています。福島森林管理署管内の国有林においても、ニホンジカによる植栽木の食害が確認されており、迅速に獣害対策を図る必要があります。
今回は、獣害対策のひとつである忌避剤の散布手順や注意点などについて学ぶため、外部講師をお招きして忌避剤散布勉強会を開催しました。
1. 日時・場所
日時:令和5年6月16日(金曜日)13時30分~15時30分
場所:福島県安達郡大玉村玉井字前ヶ嶽外1国有林1や2林小班
2. テーマ
忌避剤の希釈方法
忌避剤の散布方法
参加者による希釈液作成から散布までの実技
質疑応答
3. 参加者
福島県職員、市町村職員、森林組合、林業関係事業体 計19名
4. 内容
今回、忌避剤のひとつであるコニファー水和剤を用いて散布方法等を学びました。
はじめに、コニファー水和剤を販売している大同商事株式会社の内山豊彦氏、製造している保土谷アグロテック株式会社の山口克也氏、松村秀信氏により、希釈方法と散布方法をご指導いただきました。
図1 希釈方法説明 図2 散布方法説明
次に、各班に分かれて参加者に希釈から散布まで体験していただきました。
図3 希釈体験 図4 散布体験
体験後の質疑応答では、参加者から散布方法に関する質問や忌避剤の入っていた袋の処分方法などについて質疑が行われました。またアンケートでは、「散布実技もあり分かりやすかった」「忌避剤の実物を見る機会が無く、取扱の知識も無かったので大変勉強になった」などの感想がありました。
5.今後の課題
今後、ニホンジカによる食害を拡大させないためには、被害の発生が少ない、個体数密度が低い段階での獣害対策が重要と考えています。当署では令和3年度から忌避剤散布のほか、センサーカメラによる生息状況調査や、くくり罠による有害鳥獣捕獲事業を実施しており、今後も継続して実施することで食害の防止を図っていきたいと考えています。
6.配布資料
・当日配付資料(講師資料を除く)(PDF : 2,513KB)
・質疑応答(PDF : 63KB)
・アンケート結果(PDF : 130KB)
お問合せ先
福島森林管理署
ダイヤルイン:024-535-0121