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関東森林管理局

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    地上型3Dレーザ機器を用いた森林調査の手法現地検討会の実施報告

       樹木の高さ、太さ、種類、本数、材積(数量)等を調べることを森林調査といいます。一般的に、林業においては収穫(伐採)の前に行うもので、従来、様々な専用の道具を用い、専門の知識・技術を有する人が協力して行うなど、効率性や担い手確保の面で課題がありました。
       そうした中、令和3年6月に閣議決定された森林・林業基本計画では、「新しい林業」の実現による林業の収益性や安全生の向上が掲げられ、森林調査については3Dレーザ機器を導入することとされました。
       そこで、今回当署では県、市町村、森林組合等の林務担当者、林業事業体の方々を対象として、林野庁に導入した地上型3Dレーザ機器の操作体験や取得データの解析手法の伝達、意見交換をすることを目的とし、現地検討会を開催しました。

    1. 日時・場所
    日時:令和4年12月8日(木曜日)13時15分~16時15分
    場所:福島市大笹生爼板山外1国有林62い林小班

    2. テーマ
    地上型3Dレーザ機器の操作体験
    取得データの解析
    現地検討会を通しての意見交換

    3. 参加者
    福島県職員、市町村職員、森林組合、林業事業体、計12名

    4. 内容
       今回用いた地上型3Dレーザ機器は、株式会社アドイン研究所が開発した「OWL」です。はじめに、当署職員からOWLのスペック、特徴、今回行う調査方法について説明を行い、その後、2班に分かれてOWLの組み立てから解体までを体験いただきました。

            【写真1】説明時の様子                           
           【写真1】説明時の様子                                           【写真2】参加者によるOWLの組み立て体験

       続いて、会場近くの森林に移動し、OWLによる計測の手順と反射材を用いた樹種や品質判別の手法について、説明を行った後に4班に分かれてOWLの操作を体験いただきました。

                               
          【写真3】福島署職員による調査手法の説明                  【写真4】参加者によるOWLの操作体験

       その後、会場に戻り、OWLのデータ処理ソフトウェア「OWL Manager」の操作説明と、取得したデータの解析方法を説明した後、現地で計測してきたデータの解析を実演しました。参加者は出力された立木位置図や3D画像等の可視化されたデータに興味深く見入ってました。
       調査結果の検証では、職員が事前に「従来の人力手法で計測した結果」、「OWLで計測した結果」と今回参加者の皆様で計測した「OWLで調査した結果」との3つの比較を行いましたが、樹木の胸高直径、樹高、算出された合計材積(数量)がすべてほぼ一致し、測定者の熟練度に影響されることなく、一定の調査結果を得られることがわかりました

              
          【写真5】出力した3Dデータ      【写真6】意見交換時の様子

       質疑応答の内容やアンケート結果、使用した配付資料については、下記によりご参照ください。
        ・質疑応答(PDF : 303KB)
        ・アンケート(PDF : 621KB)
        ・当日配布資料(PDF : 6,115KB)

       当署では、「新しい林業」の実現に向けて、林業の低コスト化・省力化に資する新技術の試行、ICT等の活用に取り組んでおり、今後も現地検討会等を通し、地域の林業の発展に向け、情報発信していく所存です。

    お問合せ先

    福島森林管理署
    代表:024-535-0121