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関東森林管理局

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    ぐんまフォレスター連絡会「技術交流会(低コスト林業の進め方)」を開催しました。


    日時・場所

    令和6年10月25日(金曜日)
       第1部  10時00分~11時30分利根沼田森林管理署管内(昭和村糸之瀬赤城山国有林)
       第2部  13時15分~15時30分   昭和村公民館  大会議室

    参加者

        群馬県、市町村、関東森林管理局・署の職員  計40名

    レポート

        森林・林業基本計画(令和3年6月15日閣議決定)では、新技術の活用等により、伐採から再造林・保育に至る収支のプラス転換を可能とする「新しい林業」に向けた取組を推進しています。群馬県においても、伐採後の再造林や育林のコスト低減を図る「低コスト林業」に力を入れており、ぐんまフォレスター連絡会では、このテーマの一環として、本年6月に技術交流会「玉ねぎネットによるシカ被害対策」を実施したところです。

        今回、「再造林の低コスト化」に焦点を当て、森林整備のあり方や今後の方向性を考察するため、令和6年10月25日(金曜日)に技術交流会を開催しました。

        従来の植栽本数(3,000本/ha)と比べて、低密度植栽(1,000~1,500本/ha)では、植栽本数が減ることで苗木の費用や植栽に係る労務費が削減され、再造林の低コスト化を図ることができます。また、植栽間隔が広くなることから、自走式下刈機械で下刈を行うことも可能となります。一方で、下刈時の誤伐や気象害・獣害による枯死により、将来、成林に必要な本数を確保できない状況も懸念されます。

        本技術交流会では、このようなメリット。デメリットを座学によって学ぶのではなく、自ら体感して考察するため、現地調査を含む2部制により企画しました。

        第1部(午前)は、利根沼田森林管理署管内の低密度植栽地(令和5年度植栽、スギ・カラマツ1,500本/ha)に10m×10mの調査プロットを設け、参加者により植栽木の生育状況等を調査し、その特徴等を把握しました。

       
        (第1部:低密度植栽箇所における植栽木の現況調査)

        第2部(午後)では、会場を昭和村公民館へ移し、第1部の調査結果等をもとに、低密度で植栽する場合の作業工程(地拵え、植栽、下刈、除伐、獣害対策、間伐等)ごとのポイントや今後の課題等について、グループごとに議論し、とりまとめた結果を発表しました。また、「低コスト林業の進め方」をテーマに、吾妻森林管理署の山本道裕署長(前関東森林管理局森林整備課長)が講演を行い、「再造林の低コスト化」に向けた今後の森林整備のあり方や「低コスト林業」を進めていくための方向性等を共有しました。

       
        (第2部:調査結果を元にグループ討議、吾妻森林管理署山本署長による講演)

    晴天の暑い中での現地調査となりましたが、参加者からは「実際に自分で計ってみたことで本数や植栽間隔を実感することができた」といった声が聞かれました。ぐんまフォレスター連絡会では、今後においても群馬県の民国連携枠組みとして、森林・林業・木材産業における需要に応じた事柄をテーマに採り上げ、技術交流会を開催して参ります。引き続き、当会の先進的で活動的な取組にご注目をお願いいたします。

    お問合せ先

    関東森林管理局

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