このページの本文へ移動

林野庁

メニュー

合法伐採木材等に関する情報:マレーシア

マレーシア(全般)

(2022年4月1日 全面更新)

注 国別情報については、平成29年度、令和3年度に実施した調査の成果等を、参考情報として掲載しています。

注 合法性の確認に活用できる書類の事例はこちら サバ州 サラワク州 半島部

マレーシアは立憲君主制・連邦制の国家であり、連邦が直轄する3つの連邦特別区と13の州に分かれています。この13州のうち11州が半島部に、サバ州とサラワク州はボルネオ島に位置しています。
マレーシア憲法74条2項に基づき、土地や森林など土地に関する事項は各州が所有権を有し、州法を制定して管理していますが、マレー半島部11州は各州林業局を傘下とする半島マレーシア林業局によって一体的に管理されている一方、サラワク州はサラワク森林局、サバ州はサバ林業局によって独自の森林管理行政が行われています。
これらの状況から、以下の記述においてはサバ州、サラワク州及び半島部との相違点を踏まえながらマレーシアの情報を整理しています。またサバ州、サラワク州及び半島部のより詳しい情報については下のリンク先ページをご覧ください。

サバ州】 【サラワク州】 【半島部

木材等の生産及び流通の状況

森林と木材生産

マレーシアの国土面積は33万km2で、2019年の森林被覆面積は17.7万km2、森林被覆率は53.7%です。マレーシアの国土は大きく分けて、保護地域(Protected Area、Totally Protected Areas、Wildlife Forest Parks)、永久森林区(Forest Reserve、Permanent Forest Estates)、州有地(State Land)及び譲渡地(Alienated Land)の4種類の土地利用カテゴリーに分けられて管理されており、保護地域を除く3種類の土地利用カテゴリー内に存在する森林が木材供給源となっています。
木材生産の詳細については各地域のページをご覧ください。

合法伐採木材に関連する法令等及びその運用

木材合法性保証システム

マレーシアは2007年からEUとの森林法施行・ガバナンス・貿易行動計画における自主的二国間合意(FLEGT-VPA)の交渉を行ってきましたが、現在は停止しています。しかし、その交渉を契機とし、サバ州、サラワク州、半島部では独立の合法性保証システムを確立させています。

サバ州 サバ木材合法性保証システム(Sabah Timber Legality Assurance System: Sabah TLAS)
サラワク州 サラワク木材合法性保証システム(Sarawak Timber Legality Verification System: STLVS)
半島部 マレーシア木材合法性保証システム(Malaysian Timber Legality Assurance System: MyTLAS)

3つの合法性保証システムとも、木材の伐採権取得から輸出入までの関連する規則が6つの原則に整理されており、各地域における合法性の要件が明確にされています。
原則1 伐採権(Right of Harvest)
原則2 林内作業(Forest Operation)
原則3 徴税(Statutory Charge)
原則4 他者の権利(Other User’s Right)
原則5 工場の操業(Mill Operations)
原則6 貿易と関税(Trade and Customs)

特にサバ州では全ての持続可能森林管理ライセンス協定(SFMLA)事業者、木材加工事業者、輸出事業者がその遵守状況について第三者監査を受けることが義務付けられています。またサラワク州でも任意で第三者監査が行われています。

合法性確認に使用できる書類や情報

各地域からの木材・木材製品の輸出の際は税関申告書と一体化した、または独立した輸出許可証(Export Licence)が発行されます。またサバ州からの丸太輸出の際は丸太出荷許可証(Log Shipment Clearance)も必要です。
サバ木材合法性保証システム(Sabah TLAS)、サラワク木材合法性保証システム(STLVS)は事業者に対し、第三者監査の証書を発行し、当該事業者が全ての規制を遵守していることを証明しますが、個別の商品に対するものではありません。一方、マレーシア木材合法性保証システム(MyTLAS)は、これまでEU向け輸出品に対し合法性証明書を発行していましたが、2022年からEU以外の輸出品に関しても請求があれば発行するようになり、日本の事業者も請求可能です。

その他木材等の適正な流通の確保に関する情報

(1)民間の森林認証スキーム

マレーシアではFSC(Forest Stewardship Council)認証とともに、1998年に設立されたマレーシア木材認証評議会(MTCC)によるマレーシア木材認証制度(MTCS)が存在します。MTCSは2009年にPEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)の相互承認を受けています。MTCS/PEFCの認証林は全国で21か所、総面積521万haである一方、FSCの認証林は全国で4か所、総面積6万haとなっています。

関連する事業の成果

(1)平成29(2017)年度

「クリーンウッド」利用推進事業のうち生産国情報収集事業 報告書(PDF : 16.6MB)

(2)令和3年度

「クリーンウッド」普及促進事業のうち違法伐採関連情報の提供 報告書(PDF : 3.32MB)(令和4年3月)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader