
未来の野球少年少女のために「バットの森づくり植樹祭」
【胆振東部森林管理署】
7月8日(土曜日)NPO法人アオダモ資源育成の会が主催する「バットの森づくり植樹祭」が苫小牧市内の胆振東部森林管理署国有林で行われました。
同会は、当署と国有林をフィールドに森林整備活動を行う「社会貢献の森における森林整備活動に関する協定」を締結し、2000年から苫小牧の糸井国有林でアオダモの植樹活動を行なっています。
堅く丈夫でありながら、しなりと弾力性に富むアオダモは、かつて国内で良質なバット材として広く使われ日本プロ野球のトッププレーヤーたちに愛用されてきました。しかし近年では資源が枯渇し、外国産材に置き換わっています。同会は、アオダモを未来の野球に携わる子どもたちや野球界に残していくため、さらには保水力の高い広葉樹の特性を活かし自然環境の保全を目指して「バットの森」を守り育てています。
植樹祭には上北海道森林管理局長が来賓として招かれ、当署からも植樹指導のため参加させていただきました。
当日は元日本ハムファイターズの斎藤佑樹さん、地元の少年野球チーム苫小牧新生台イーグルスの小学生や伊達開来高校野球部の生徒さん等111名が参加し、アオダモの苗木200本を植樹しました。
斎藤佑樹さんは「アオダモの木はバットになるまで70年以上かかるそうです。皆さんの孫の世代の子どもたちと、植えたアオダモで作ったバットで野球ができたら素敵だと思います。一本一本思いを込めて植えましょう」と呼びかけました。
アオダモのポット苗を大切に運びます
青空の下、元気よくクワを振るい協力しながら植樹している様子が印象的でした。中には「6本も植えたよ!」と張り切って植樹してくれた小学生もいました。
重たいクワを一生懸命使って植えてくれました
斎藤佑樹さん、古久保アオダモ資源育成の会理事長、上北海道森林管理局長ら7名で現地に記念の標柱を設置し植樹完了です!標柱には、斎藤佑樹さんのサインをいただきました。
最後にボランティアで参加した新生台イーグルスと伊達開来高等学校野球部へホオノキでできたノックバットが贈呈されました。
アオダモはエゾシカなどの食害によりまっすぐ大きく育つのが難しい木ですが、植樹した苗木には1本ずつ保護するネットを取り付け、食害から守る工夫をしています。植樹したアオダモがいつかバットに生まれ変わるといいですね。
あわせてこちらもぜひご覧ください。(鹿の食害を受けたアオダモの写真を掲載しています)
リンク:森の撮っておき!「アオダモについて2023年6月9日撮影」
(糸井森林事務所 腰越)