2016年6
2016年6月24日(金曜日)
羅臼湖・羅臼岳羅臼温泉登山口の入林箱設置

羅臼湖入り口の雪解けも一段落してきましたので、本日は、羅臼の森林官と二箇所の入林箱の設置をしてきました。

羅臼岳での作業中に、これから登ろうとする入林者の方がいらっしゃったので入林簿の記入をお願いしました。

入林簿は毎年集計して利用状況の把握を行っています。 また、緊急時の情報源としても役立っています。
入林の際はお手数ではございますが、ぜひ、記帳をお願いいたします。

昨年、リニューアルした入林箱を三人で持ち上げ、取り付けます。

更にネジで固定し、設置完了です! そして次は羅臼湖入り口へ向かいます。

羅臼湖の入林箱も滞りなく取り付けていきます。

こちらも無事に設置完了です。 今年は何人の方が羅臼湖を訪れるのでしょうか?

午後は知床半島・ウトロ側の巡視でポンホロ沼へ行きました。 ポンホロ沼へ向かう途中の沢には、本日、水は流れていませんでした。

ギンランが咲いていました。

今日のポンホロ沼です。 無風状態なので水鏡となり、周りの木々が水面に映り込んでいて、沼越しに羅臼岳が見えていました。
また、ここまでの道に異常等はございませんでした。

この時期、ポンホロ沼ではたくさんのオタマジャクシが成長過程にあるのですが、魚のような 尾びれを動かし泳ぐ生き物がいました。

調べてみたところ、イトトンボの仲間の幼虫(ヤゴ)だという事がわかりました。
あともう少し季節が進んだら、このヤゴも羽化してポンホロ沼は賑やかになることでしょう。
2016年6月16日(木曜日)
環境省との合同外来種駆除作業
本日はフレペの滝遊歩道沿いにて環境省ウトロ自然保護官事務所のアクティブレンジャーさんと合同で外来種のアメリカオニアザミ駆除を行いました。

アメリカオニアザミが成長しピンク色の花を咲かせてしまう前に、駆除していきます。

アメリカオニアザミの葉や茎には鋭いトゲが生えているのが特徴です。 駆除の際は軍手とゴム手袋を二重に着用し、万全の体制で挑みます。

つるはしを利用し根ごと引き抜いていきます。

引き抜いた後は土のう袋に詰めます。

今年度より8月11日は新しい祝日である「山の日」です。 今日はそのPRもかねて早速「林野庁・山の日」ハッピを着て作業を行い、 たくさんの観光客の視線も集めました。

本日は土のう袋21袋分のアメリカオニアザミを駆除しました!


とても天気が良く、駆除作業が終わった後の知床連山はよりいっそう綺麗に感じられました.

最後に、袋角が可愛らしいオス鹿が今日の作業を見守っていました。
2016年6月12日(日曜日)
羅臼湖巡視
ウトロ~羅臼湖~羅臼を結ぶ路線バスの運行が6月11日より始まりました。

羅臼湖入り口には駐車スペースはありません。車で羅臼湖にお越しの際は、知床峠に車を停めて徒歩で羅臼湖入口を目指すか、路線バス、自転車などを利用してください。

羅臼湖入り口です。残雪がまだまだ多く見られます。 写真は3日前に設置した羅臼湖入口の標識です。

羅臼湖入口周辺の標高は730メートル位です。 この付近にはたくさんの雪が残っていますが、羅臼湖の入林箱はこの雪が溶け次第設置します。

二の沼です。 雪解け水であふれていました。

ミツバオウレン 春のお花が少しずつ咲き始めました。

三の沼です。展望台の設置は雪が溶け次第設置します。
残雪期の羅臼湖は歩道が雪で埋まっている所が多いので道迷いに十分気をつけてください。 歩道が完全に出ていない時期の羅臼湖ルートは上級者向けです!
初めて行かれる方や、自信のない方はネイチャーガイドのツアーに参加するなどして、羅臼湖を目指すのがおすすめです。
道がわからない時は決して無理をせず、引き返す選択肢をもちましょう。

高層湿原帯に佇む羅臼湖への道のりの中では、ぬかるみの部分が多数あります。
ぬかるみを避けて歩道脇の植生を踏んでしまわぬよう、長靴を利用し歩道の真ん中を歩くようにお願いします。
これは林野庁を含む地域の関係機関が定めた「羅臼湖ルール」のひとつです。

三の沼から四の沼の間の涸れ沢の歩道は完全に雪で埋まっており、大雪渓の上を歩いて行きます。 ここが一番迷いやすい所です。特に霧の発生時はわかりにくく危険です。

五の沼では今シーズン、初めてのヒグマを目撃しました。
遭遇した際は、ヒグマを刺激させないように動かずジッと様子を伺い、ヒグマが立ち去った後に初めてこちら(人側)が動くことが良いとされます。
追い払おうとして音を出すことや走って逃げたりするようなことはヒグマを刺激する可能性があります。
その結果、自分の身を守ろうとしたヒグマが威嚇行動を開始するかもしれません。
知床には「ヒグマの住処におじゃまする」気持ちでいらしてください。 ヒグマの行動が優先です。

本日の羅臼湖です。 入林者は4組10名でした。
2016年6月6日(月曜日)
知床G.S.S始動!
平成28年度の知床G.S.Sが6月より活動開始となりました。
三人体制で斜里町と羅臼町にまたがる知床世界自然遺産地域とその隣接国有林のパトロールに従事します。 どうぞよろしくお願いします。

本日は羅臼岳・羅臼温泉登山口の巡視と整備を行いました。
昨年に比べ雪解けが早いようです。

木かくれの滝

昨年度羅臼山岳会の方と合同で補修した橋です。
昨年の6月6日の「木かくれの滝」と補修前の橋の様子です。
今年は雪が少なめで春先の急激な気温上昇の影響で標高が低いところの残雪は少ない状態でした。
途中、歩道を完全に塞いでしまった枯れた倒木がありました。 ノコギリで細かく刻んで撤去していきます。
  作業前 作業後

「里見台」から羅臼の街がみられます。今日は海の向こうに国後島もよく見えました。

背を向けると羅臼岳山頂が少しだけ顔をのぞかせています。

歩道脇では生々しいヒグマの爪痕がありました。マーキングでしょうか?

「第一の壁」手前付近で、またもや歩道を塞いでいた本日二本目の倒木を撤去しました。

「里見台」から「ハイ松原」までは数カ所残雪がありました。道迷いに注意するようお願いします。

今日は久々の晴れ間となり、歩道沿いではエゾハルゼミが羽化していました。 森の中は大合唱でとても賑やかでした。

夏の観光シーズンにむけ、知床では訪れる人が日々増えていきます。
日々の巡視業務ではたくさんの訪問者の方と出会う機会がありますので、知床ルールと言われる地域のマナーなどを伝えながら魅力を発信していくと同時に、雄大な知床の森の保全に努めて参ります!
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