知床らうす発!グリーン・サポート・スタッフBLOG

2012年7月
2012年7月28日(土曜日)
標津岳の巡視
森林事務所から標津岳へ向かう途中、中標津の牧場をいくつも横切って行くのですが、この時期はあちこちで牧草ロールが作られています。
北海道らしい夏の光景ですね。
たくさんのツルアジサイが枯れ木に見事に巻きついており、ちょっとしたツルアジサイタワー群落となっていました。 迫力満点です。
今日はとても暑く、蒸し蒸しのお天気です…
こんな日は、6合目にある沢で顔を洗ったりして、涼を少しでも味わいつつの休憩です。
ここの沢はとてもキレイで水も冷たくて、ゴクゴク飲みたくなりますが、エキノコックスを懸念してぐっと我慢です。
GSS奥村氏は、2リットルのペットボトルを持参していました…
暑い日はこまめに水分補給をし、熱中症にならぬよう気をつけていきましょう。
6合目~8合目までは森の雰囲気ががらりと変わり、ダケカンバの純林の斜面を登っていきます。
この標津岳巡視で一番遭遇率が高いのが、このエゾライチョウ。
いつも重たそうにバタバタと飛んで逃げていきます。
休憩中に、センチコガネを発見しました。
動物のフン等によくたかっている虫です。
汗だくで頂上に到着。 看板の横には、斜里岳が見えています。
この他に、お隣のGSSが活動する摩周岳や屈斜路湖も見えました。
今日見れたお花です。
クルマユリ
コバノイチヤクソウ
入林者は2組3名。 猛暑の中、お疲れ様でした。
2012年7月27日(金曜日)
羅臼湖巡視
ここ最近、羅臼の街中はガスの中で、知床峠からは見事な雲海が望めます。
知床峠沿いでは、イチゴが実っています。
一の沼手前のサクラは散ってしまいました、また来年ですね。
咲きかけのオオバスノキ
三の沼のツマトリソウ
三の沼では、ルリイトトンボが見ごろです。
無風の三の沼
涸れ沢の登山道がすべて、雪の中から出ました。 (クリックすると大きくなります)
雪渓歩きは、また来年の楽しみです。
帰り道、ギンザンマシコに遭遇です。
2012年7月21日(土曜日)
観音岩巡視
本日の巡視は、久々の観音岩巡視に行ってきました。
前回、熊の出没により撤退してしまったので、今回は到達したいところ。
また、ここ羅臼では昆布漁も始まり、巡視ルートにある昆布番屋も賑わいを見せてます。
本日の観音岩です。
天気も曇り空。 一言で言うと、寒かったです(笑)
エゾイブキトラノオ
エゾノキリンソウ
また、本日は珍しく?、知床岳の登山者さんをお見かけすることができました。
非常にゆっくりしたペースで先が心配されます。
また、途中の観音岩のふもとで、真新しいティッシュがついた人間のトイレの痕跡を見かけました。
携帯トイレを携行するなどしてほしいところです。
2012年7月19日(木曜日)
英嶺山の巡視
今回は、ブログで初めて紹介する巡視ルート・英嶺山です。
この山は、羅臼の市街地にある標高521.4mからなる山で、登り1時間半、下り1時間程で行ける低山です。
登山道はあるものの、マイナーな山なので、訪れる方はあまりおらず、静寂の雰囲気を感じられる山です。
登山口です。
植生は笹が多く、ダニも多いところなので、虫除けスプレー等で虫対策を万全にして出発します。
登り始めてしばらくすると、四ツ倉沼に到着です。
ひっそりとしていて、なにかが出てきそう…(ちなみに今日はなにも出ませんでした)
山頂部分も見えています。
四ツ倉沼をすぎると熊見台にきます。 休憩ポイントとしておすすめです。
ここからは、羅臼の湯ノ沢地区を見下ろす形となります。
なかなかいい眺めですよ。
山頂に到着です。
今日は天候がいまいちで、山側はもっさりとした雲で知床連山は隠れてしまっていました…残念。
写真は海側の景色の写真です。
標津方面に続く海岸線が確認できます。
山頂で休憩中、足元でもぞもぞと動くなにかがいます!
なんとでっかいミヤマクワガタです。 踏み潰してなくてよかった~
山のアイドルを囲んで撮影会となりました。
撮影会終了後は笹藪に中に戻しておきました。
長生きしてね。
今日はキノコが盛りだくさんでした。
また、撮影には失敗しましたが、まもなく開花しそうなエゾスズランがたくさんありました。
2012年7月15日(日曜日)
羅臼湖入り口~熊越えの滝
(クリックすると大きくなります)
羅臼湖では二週間程前から、熊に威嚇、突進されるなど、遭遇事例が相次いでいます。
同じ固体と思われる熊が、三の沼付近に居座っているものと思われます。
2012年7月14日(土曜日)
羅臼湖巡視
本日の巡視は羅臼湖の巡視です。
7月13日に羅臼湖入り口、入林箱付近にて携帯用トイレ回収BOXが設置されておりました。
うまく活用して頂けるとイイですね!
また、携帯トイレ専用ブースは、4の沼手前にて設けられておりますので、携帯トイレを持参されてる方は是非活用して頂きたいです。
原則として、トイレ等に関しましては、事前に済ませるなどの配慮も宜しくお願いします。
今年は積雪が多いせいか、最近ようやく1の沼周辺の雪もとけ、本来の姿を現しました。
その為、ぬかるみの多い箇所が多数あり、相変わらず長靴の必要な場所です。
それと、この場所における、融雪時のお楽しみがこのミネザクラ。
7月に入っても、つぼみの状態でした。
次回の巡視での開花が楽しみなのです。
さて、シーンは変わり、本日の涸れ沢です。
ガスと天然クーラーのコラボでこんな事になってしまってますが…
チングルマ
ミツガシワ
本日の羅臼湖です。
見てのとおり、どんよりとしたコンディションでした。
2012年7月13日(金曜日)
海岸線の巡視
海辺のお花が続々開花中です。
ハマベンケイソウ
ハマエンドウ
エゾノキリンソウ
こちらはまだつぼみですが、週明けに開花しそうです。
エゾモメンヅル
エゾモメンヅルは北海道の一部の海岸線にしか自生しておらず、レッドデータブックでは絶滅危惧種IA類として登録されています。
ハマエンドウに似ていますが、地表を這って生えるハマエンドウとは違って、エゾモメンヅルはそれよりも立ち上がって生えている印象です。
カモメの卵の欠片が落ちていました。
岩場に巣を作るカモメは、その岩場の色にあわせて、卵もグレーの褐色になるそうです。
保護色って事ですね。
バラバラになっていたので、動物に食べられてしまったのでしょうか?
目的地の観音岩まであと少しのところで、フレッシュな熊の糞です。 しかも大量…
おそらく、フキを食べた模様です。
そして進行方向には、やっぱりヒグマ(小)が観音岩方面に歩いていました…
その上、私たちの近くではエゾシカの警戒する鳴声もはげしかったので、親熊がどこかに潜んでいたかもしれません。
残念ながら本日の巡視はここで折り返し。
相泊方面へ戻ります。
帰り道、草がカサカサ揺れ動いていて、『また熊か!?』とヒヤッとしましたが、キツネがたくさんじゃれあっていました。
このキツネ達は、こちらに気がつくとササッと逃げてしまいました。
使われていない番屋の下に巣があるようです。
写真はキツネが3匹写っていますよ。
2012年7月8日(日曜日)
武佐岳巡視
本日の巡視は、今年度から巡視項目として新たに追加された武佐岳の巡視です。
GSSとしては、今回が3度目の巡視。
残念ながら、本日は、ちょっとガス模様のコンディション。
歩き始めて、すぐにこちらを向いていたエンレイソウの実。
どうです? 道中の雰囲気、気持ち悪いですよね?
自分はこのような雰囲気もスキです。
8合目のコケモモさん。
頂上間近の尾根を歩いていると、大きな岩の上に咲くエゾツツジさんがウェルカムしてくれてました。
ミヤマオグルマ
↑本日の頂上です。ガスで周りが見えません…無念。
ですが、自分としましては、頂上到達という達成感でいっぱいでした。
最後に、本日の登山で感じたことは、基本的に木製階段等がない武佐岳ですが、傾斜の多少強い箇所は非常に滑りやすくなってます。
とくに下山時は滑落等が予想されますので、足元には十分気をつけて歩いて下さい!
2012年7月5日(木曜日)
羅臼湖の巡視
7月に入り天気の良い日も続いたので、歩道の雪もだいぶとけてきました。
羅臼湖へお越しの際は、長靴を履いて来られるのがベストです。
植生保護のためにも、水溜りやぬかるみを避けて、道の脇を歩かずに行きましょう。
三の沼では展望台の雪がなくなったので、ロープを張りなおしました。
雲が出てきましたが、三の沼では羅臼岳が見えました。(クリックすると大きくなります)
イソツツジが満開でした。
チシマウスバスミレも開花しました。
高層湿原に生えるスミレで、とても小さいのが特徴です。
涸れ沢の雪渓です。
一部の登山道も雪の中から露出していますが、まだまだ雪渓の上を歩いていく感じです。
この他、登山道が雪に埋もれて不明瞭な場所は、一の沼手前部分のみです。
今年は雪解けに時間がかかっています。
本日の羅臼湖
入林者は5組10名でした。
帰り道、涸れ沢の雪渓では冷気が発生し、ちょっとした天然クーラー状態でした。
気持ちよかったです。
2012年7月1日(日曜日)
羅臼岳山開き
7月1日、羅臼岳の山開きが行われました。
羅臼岳、羅臼側登山道の屏風岩付近は、まだ雪渓が残っています。
登山をされる方は、アイゼン(前爪のしっかりした物)ピッケル等の装備が必須です。