2015年7月
2015年7月27日(月曜日)、28日(火曜日)
7月27日~28日にかけて環境省・森林管理署・北海道合同の黒岳雲の平地区(黒岳石室からお鉢平展望台の間)の歩道修繕作業にGSSも参加してまいりました。
当日は大雪山の保全に関わる関係者約20名が参加しました。 主な修繕の内容は経年により劣化した土留板や土嚢袋の交換です。
 既存の土留め板を改良したり、新しいものに交換します。
  新しい土嚢袋に土を詰め、背負子で土嚢を運びます。
  【作業前】 【作業後】
一部ですが、これだけの土留め階段を設置することができました!
降雨などの際に流出する土砂を貯め、周囲の植生を守る効果が期待できるそうです。 これからの経過を是非とも見守っていきたいところです。
 人が歩く部分の土嚢にはヤシ殻を巻き、ストックなどで突かれた際に中の土の流出を少しでも防ぐようにしました。(歩行の際はストックにキャップの着用をお願いします。)
2日間で階段及び土留めを59基、植生保護の土留工6基、土嚢階段6基を設置することができました。
また、今回の作業を行うに当たって必要な大量の資材については一般の登山者のご協力もあり土嚢袋210袋、鉄杭300本、板90枚を荷上げし、無事に作業を終了することができました。
車で行くことができない山の上でこのような作業を行うには資材の運搬が非常に大変なのです。2日間大変お疲れ様でした!
2015年7月23日(木曜日)
緑岳
 ナナカマドの紅葉?と思われるものが見受けられます。 もう既に秋は始まっているようです。
  第二花畑ではすっかり雪渓の雪は融け、初夏の花チングルマが満開です。 大雪山の夏は短く、またたくまに過ぎてしまいます。 これからの短い夏を精一杯咲く花々が楽しみです!
  こちらでもエゾノツガザクラ(写真左)やアオノツガザクラ(写真右)が見られるようになりました。
 歩道補修のために角材を運び上げて木杭で固定しました。 他にも要補修の箇所が何カ所かあるため地道に作業を続けていく予定です。
2015年7月18日(土曜日)
赤岳
 銀泉台パトロール事務所向かいの湧き水は飲用として毎年水質検査を受けています。 冷たくておいしい水を飲むと長生きできるような気分になります。
 赤岳へ続く歩道の入り口です。今日はここから巡視スタートです!
 付近にはマルバシモツケの花が。
  高山植物の女王コマクサ(写真左)です。 こちらはコマクサ平なのですが、その名のとおり立派なコマクサが沢山咲いています。 ほかにもイワブクロ(写真右)などが咲いていました。
 奥の平付近のヒメイソツツジです。(日本では大雪山だけで見られるそうです。)
 カワカミハムシ
 赤岳から小泉岳そして白雲荘へと巡視を続けます。 白雲荘が見えてきました。野営場所には宿泊客のカラフルなテントが立っています。 周辺には雪渓も有り、まだまだ雪が残っています。
 白雲岳方面を望む。
 ヒメアカタテハ
2015年7月15日(水曜日)
緑岳
 この日は快晴(写真は12日のものです。)奥の緑岳もくっきり見えます。 緑岳の残雪もこれだけになりました。
 高原温泉入り口では温泉の地熱で暖かいため、エゾシカがいました。
 こちらは第一花畑です。雪渓が融け、歩道が出てきました。周辺は花畑です。 中に入って植生を痛めないよう順次ロープ張りを行っています。
写真で見てもわかるように歩道は雪融け水でグチャグチャです。 ついつい靴が汚れるのを避けるために歩道を逸脱して植生を踏みつけてしまいがちです。 きちんと歩道を歩くために汚れても良いしっかりとした靴でお越しください。
  山の上は今が春です。 チングルマ(写真左)や満開のエゾコザクラ(写真右)です。
 第二花畑です。木道がぐらついていたため固定しました。
 歩道が露出してきたので、それに合わせて雪渓上の道もコース変更です。 表面がカリカリの斜面にステップを切り、歩きやすくしています。
  雪渓の上に歩道の目印として鉄ピンを打ち込みました。 霧が発生した視界不良時の際はピンクテープのついた鉄ピンを目印に前へお進みください。
2015年7月12日(日曜日)
黒岳
 歩道修繕用の資材を担ぎながら7合目パトロール事務所より巡視をスタートします。
 チシマノキンバイソウです。 鮮やかな黄色が奥のまねき岩によく映えます。
 黒岳山頂です。 積まれた石の上に登らないよう注意看板を設置します。
 大雪山固有種のエゾイワツメクサです。
 奥の小山が桂月岳です。 この付近でも様々な花を見ることができます。
   エゾコザクラ ジムカデ イワウメ
【お願い】
 現在、上川地区で大雪山に関わる行政機関・民間団体で組織する上川地区登山道等維持管理推進協議会では黒岳7合目から黒岳石室まで、歩道補修資材の荷上げへの協力を呼びかけています。
写真のヤシガラ製の土嚢袋(約1キログラム)をザックに結ぶためのビニール紐とともに7合目パトロール事務所に用意しておりますので、黒岳石室まで運び、石室の管理人にお渡しください。
この資材は7月下旬、8月下旬に実施される雲の平や北海沢の歩道補修作業で使用されます。
我々GSSも大雪山系の保全に係わるものの一員として日々、巡視の際に資材の荷上げを行っておりますが、人一人が運ぶその量は決して多くはありません。
体力に余裕があり、この取り組みに賛同いただける方はご協力をお願いいたします。 また、既にこの取り組みにご協力いただいた皆様にも感謝申し上げます。
2015年7月11日(土曜日)
黒岳
本日は赤石川方面まで巡視を行いました。
 黒岳山頂です。 沢山の人で賑わっていました。
 黒岳山頂から石室方面です。 山々の雪融けがだいぶ進んだことがわかります。
 黒岳石室付近で親子のシマリスに遭遇しました。 この春に生まれた子供もだいぶ大きくなりました。
 赤石川に到着しました。 赤石川上の雪はほぼ融けて、今は網で組まれた蛇籠の上を歩きます。
 日々雪融けが進み、7月6日巡視の際に階段状に雪切りした部分は消失してしまいました。
  歩きやすいように再び雪を切って階段状にします。
 完成しました。
※お知らせ※ 高原温泉沼めぐりコースの高原沼から延びる三笠新道がヒグマの活動の活発化により7月15日より閉鎖されます。
2015年7月8日(水曜日)
黒岳
本日は7合目パトロール事務所から雲の平方面まで巡視を行いました。
 現在の黒岳の歩道の状況ですが、7合目から山頂までほとんど雪が無い状態です。 例年であれば歩道上にはまだまだ雪が残っていたのでとても驚いています。
 この日は快晴。 まねき岩もくっきりと見えます。
 山頂に到着しました。 さっきまで快晴と思っていたのに急にガスが…。 お昼頃になるとこのように天候が変化するのが黒岳山頂の特徴です。
  雲の平から北海岳方面を望む。 キバナシャクナゲの群生が綺麗に花を咲かせています。
 エゾノツガザクラ
  7月6日の赤石川の様子です。 雪渓の雪融けが進み亀裂が深くなったので、段差を低くするために階段をつけました。
現在の黒岳は7合目パトロール事務所~山頂までは雪はほとんど無く、雪上を歩く箇所はありません。 しかしながら、山頂より先の北鎮岳や北海岳に向かう道にはまだまだ雪が残っています。 しっかりした靴やスパッツ装着など十分な装備の上お越しいただくようお願いいたします。
2015年7月5日(日曜日)
緑岳
本日の緑岳チームは緑岳山頂さらに白雲岳石室方面まで巡視を行いました。
 白雲岳分岐から緑岳山頂方面です。
 こちらは白雲岳石室周辺です。 エゾコザクラの群生が迎えてくれました。
 ホソバウルップソウです。
黒岳
本日は黒岳より北鎮岳方面への巡視です。 現在、7合目から山頂までに見える花々の一部をご紹介します。
  ハクサンチドリ(左)やカラマツソウ(右)
 ウコンウツギは咲き始め。
 お鉢平展望台です。 有毒温泉(立ち入り禁止)を一望することが出来ます。
 小さくてかわいらしいピンクの花はミネズオウです。
 北鎮岳方面の雪渓にはまだまだ雪が残っています。 昨日の北海岳方面に引き続き、こちらにもベンガラをまいてきました。
 北鎮岳山頂に到着です。あいにくの天候のため気持ちの良い眺めは次回へとおあずけです。
雪渓上など特に道に迷いやすい箇所にはベンガラはまいていますが、本日の様にガスがかかり 非常に視界が不良な日もありますので、十分に注意していただくようお願いします。
また、雪渓上での下りは大変滑りやすく危険ですので、焦らず足下に十分お気をつけて下ってください。
2015年7月4日(土曜日)
黒岳
 7合目パトロール事務所付近を愛らしいシマリスがうろついていました。 今年の黒岳ではシマリスの姿を良く見かけます。
 7合目パトロール事務所から出発です。 歩道修繕のための資材を背負って山頂に向かいます。
 黒岳山頂を越えて黒岳石室に向かいます。
  北海岳方面のベンガラまき及びロープ張りを行いました。 一面真っ白な雪渓の上では方向を見失いやすく、道に迷いやすいため赤いベンガラをまいて道しるべに しています。
 ベンガラを目印に歩いてください。
  現在の赤石川の様子です。 かなり雪が融けて川の流れる様子がわかります。 雪渓の始まりに亀裂が走っているためご注意ください。
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