金峰山(きんぽうさん)スギ等希少個体群保護林
1.概要
当保護林は、熊本市の西方で金峰山(標高665m)の東方で標高約200mに位置している。林相は、スギ人工林、ヒノキ天然林となっており、一部にサワラや薬用植物で野生化したテンダイウヤク等も見られる。これらの立木は旧藩時代に天然性稚樹を畑地に床替え養成し、植林したのが始まりと伝えられている。材は、択抜され藩用材として利用された。明治初頭には、藩政時の立木が地域一帯に団状 、点状に分布していたが、明治時代の西南の役の復興材として伐採されたと伝えられている。
森林施業にあたって東大教授寺崎渡博士によって、ヒノキの択伐及び天然更新試験地として取り扱い、研究地とされてきた。
金峰山スギ等希少個体群保護林 全景
ヒノキ
林相
2.目的
スギ、ヒノキ、サワラ老齢林の保存を図り、学術研究等に資する。
3.所在地
熊本県 熊本市
4.設定年月日
平成5年3月31日
5.面積
2.38 ha
6.関係森林管理署等
熊本森林管理署
7.現況
標高:200m
傾斜:緩
地質:安山岩
土壌型:BD
林齢:165年生以上
8.法指定等
土砂流出防備保安林、鳥獣保護区(普)、金峰山県立自然公園(3特)
9.取り扱い方針
禁伐
極盛相にあるものは原則として自然の推移にゆだね、遷移の途中にあるものは現状の維持に必要な森林施業を行う。また、モニタリング、学術研究その他公益上必要な行為、非常災害のため応急措置として行う行為、軽微な施設の設置、その他法令等の規定に基づき行う。
10.備考
旧金峰山学参 昭和45年4月1日 平成3年台風19号により0.77ha減。
お問合せ先
計画保全部計画課
担当者:生態系保全係
ダイヤルイン:096-328-3612