萱瀬(かやせ)ヒバ希少個体群保護林
1.概要
当保護林は、大村市の北東で、佐賀県境の経ケ岳(標高1,076m)、多良岳(標高983m)の南側で、高来町の五家原岳(標高1,057m)西側に位置し、国道444号線(大村市~鹿島市)より林道が延びている。また、途中の国道沿いには萱瀬ダムもあり、大村湾に注ぐ郡川の上流に位置している。
林内は緩傾斜地である。林相は、ヒバ林となっている本数は少なく、スギ、ヒノキ、イヌマキが混生している。ヒバについての明らかな記録は残っていないが、九州唯一の老齢人工林で大村藩時代に東北地方から種子を取り寄せ、播種して植えたと伝えられている。ヒバは心腐れのものが多く、成長量も極めて僅かである。
萱瀬ヒバ希少個体群保護林 全景
ヒバの巨木
林相
2.目的
「萱瀬ヒバ」老齢林の保存を図り、学術研究等に資する。
3.所在地
長崎県 大村市
4.設定年月日
平成5年3月31日
5.面積
0.30 ha
6.関係森林管理署等
長崎森林管理署
7.現況
標高:400m
傾斜:急
地質:安山岩類
土壌型:BD(d)
林齢:150年生以上(径級は20~60cm、平均40cm)
8.法指定等
水源かん養保安林、鳥獣保護区(普)、多良岳県立自然公園(普)
9.取り扱い方針
禁伐
極盛相にあるものは原則として自然の推移にゆだね、遷移の途中にあるものは現状の維持に必要な森林施業を行う。また、モニタリング、学術研究その他公益上必要な行為、非常災害のため応急措置として行う行為、軽微な施設の設置、その他法令等の規定に基づき行う。
10.備考
旧萱瀬ヒバ学参 昭和25年3月31日
お問合せ先
計画保全部計画課
担当者:生態系保全係
ダイヤルイン:096-328-3612