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九州森林管理局

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     三ツ岩(みついわ)オビスギ遺伝資源希少個体群保護林

    1.概要

      本保護林は、宮崎県南部の日南市北郷町で県道に接する位置にある。オビスギは400年の歴史を有する飫肥林業唯一の古い年代の造林地である。保護林のオビスギは、明治11年の山床直挿しの造林地と言われ、この地は飫肥藩時代に猟場50haの一部であった。造林に当たっては、身の丈ほどのススキが繁茂しているにもかかわらず、ススキを踏みつけ無地拵で、造林木から採穂し直挿したものと推定されている。 1ha当たり1,500本程度で、直挿し後3~4回補植をおこない造林地となったと思われる。オビスギの成長過程を知るための貴重な林分である。全国からの見学者も多い。 

    三ツ岩林木遺伝資源保存林_全景

    三ツ岩オビスギ遺伝資源希少個体群保護林  全景

    三ツ岩林木遺伝資源保存林_オビスギの巨木 三ツ岩林木遺伝資源保存林_遠景
    オビスギの巨木 遠景

     

    2.目的

    オビスギの個体群の持続性を向上させることを目的とし、併せて森林施業、管理技術の発展、学術研究等に資する。

    3.所在地

    宮崎県日南市北郷町

    4.設定年月日

    平成元年3月31日
    平成30年4月1日再編

    5.面積

    5.07 ha

    6.関係森林管理署等

    宮崎南部森林管理署

    7.現況

    標高:200m

    傾斜:中

    地質:火山灰

    土壌:BC

    林齢:140年生以上(令和元年度)

    8.法指定

    保安林(水源涵養)

    9.保護・管理及び利用に関する事項

      保護・管理及び利用に関する基本的な事項については、保護林設定管理要領(PDF : 328KB)(平成27年9月28日付け27林国経第49号)に定められた希少個体群保護林の取扱い方針に従う。
    これに加え、本保護林については、これまでの保護林モニタリング調査結果を踏まえて取り扱うこととする。
    平成20,24,29年度の調査によれば、概ね現状維持で保護林要件を満たしている。当保護林はシカは生息していないとされ、シカの痕跡や被害木は確認されておらず、シカの嗜好性植物も優占し、林床植生は豊かに繁茂しており、シカ被害レベルは0であった(H29年度調査時点)。原則、自然の推移を見守る方針で良いが、周辺のシカ個体群動向を把握し、被害の未然防止に努める。
    また、他の人工林由来スギ老齢林保護林(小石原スギ遺伝資源希少個体群保護林、吉無田スギ希少個体群保護林等)と同様、高樹齢の人工林スギ林の群落として貴重であり、成長量把握等により保護管理対策を検討する。 モニタリング実施間隔は、10年とする。

    10.保護林設定の経緯

    旧名称「三ッ岩学参」面積5.07ha  昭和16年3月31日
    保護林制度の改正により、平成30年4月1日再編(旧三ッ岩林木遺伝資源保存林昭和63年度設定)

    11.保護林位置図

    三ッ岩オビスギ遺伝資源希少個体群保護林全体図
     三ッ岩オビスギ遺伝資源希少個体群保護林位置図

     




    お問合せ先

    計画保全部計画課
    担当者:生態系保全係
    ダイヤルイン:096-328-3612