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九州森林管理局

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     冷水(ひやみず)イチイガシ等遺伝資源希少個体群保護林

    1.概要

    本保護林は、鹿児島県北部の伊佐市の西部で、国道267号線と出水市内の国道447号線とを結ぶ県道の中間点に位置し、これを横断して位置する。標高350m~400mの南東向きの緩斜地で低山地帯となっている。林相は、天然生林分で、タブノキ、アカガシ、ツブラジイ、イスノキ、イチイガシ、シラカシ等の照葉樹林で、林齢90年生以上が生育しており、川内川上流域に分布する暖帯林の代表的林分である。谷筋には、環境省RDB絶滅危惧1B類※のチャンチンモドキの大径木が数本確認される。(※正確には、ローマ数字であるが便宜上1Bとした。)

     

    冷水林木遺伝資源保存林_遠景

    冷水イチイガシ等遺伝資源希少個体群保護林  遠景

    冷水林木遺伝資源保存林_チャンチンモドキの巨木 冷水林木遺伝資源保存林_近景
    チャンチンモドキの巨木 近景

     

    2.目的

    イチイガシ、アカガシ、シラカシ、イスノキ、タブノキ、ツブラジイの等の個体群の持続性を向上させることを目的する。

    3.所在地

    鹿児島県 伊佐市

    4.設定年月日

    平成3年3月31日
    H30.4.1再編:旧保護林名称「冷水林木遺伝資源保存林」

    5.面積

    13.10 ha

    6.関係森林管理署等

    北薩森林管理署

    7.現況

    標高:400m

    傾斜:中

    地質:古第三紀砂岩

    土壌:BC

    林齢:90年生以上

    8.法指定等

    保安林(水源かん養)

    9.取り扱い方針

    保護・管理及び利用に関する基本的な事項については、保護林設定管理要領(PDF : 328KB)(平成27年9月28日付け27林国経第49号)に定められた希少個体群保護林の取扱い方針に従う。
    これに加え、本保護林については、これまでの保護林モニタリング調査結果を踏まえて取り扱うこととする。
    平成20、24、29年度の調査によれば、毎木調査では現状維持、保護林の要件を満たしているものの、シカ被害レベルは3で、過年度調査及び現況から過去の激しいシカ被害や忌避植物の増加が確認されている。しかし、新たなシカの被害木等痕跡は確認されなかったため(H29年度調査時点)、被害は収束してきていると判断される。下層植生回復のため、植生保護柵の設置やシカ個体数の管理に努めるほか、保護対象種等の単木的防護を実施することや、希少種チャンチンモドキも含めて天然更新の促進等、保護林の森林内部構造や多様性を回復する対策を検討する。また、周辺のシカ個体群動向を把握し、被害の未然防止に努める。
      モニタリング調査実施間隔  5年

    10.保護林設定の経緯

    旧名称「冷水風致」  面積13.101ha  設定 S 46.3.31
    平成3年3月31日:旧保護林名称「冷水林木遺伝資源保存林」
    保護林制度改正により、H30.4.1再編

    11.保護林の位置図

     

    冷水イチイガシ等遺伝資源希少個体群保護林全体図

     冷水イチイガシ等遺伝資源希少個体群保護林全体図



    お問合せ先

    計画保全部計画課
    担当者:生態系保全係
    ダイヤルイン:096-328-3612