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近畿中国森林管理局

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    技術普及に向けた現地検討会(2019年)

    里山広葉樹林の活用と再生に関する現地検討会


    近畿中国森林管理局では、国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所と技術開発・普及等に関する連携協力協定を締結しており、その取組の一環として、平成25年度より、民有林関係者の方々を対象とした林業の低コスト化技術等に関する現地検討会を開催しています。
    今年度は、10月10日~11日に、「里山広葉樹林の活用と再生」をテーマとして、岡山県新見市内で開催し、府県や市町村の林務担当、府県の森林・林業研究機関、森林整備センター、林業事業体、木材産業事業体、森林総合研究所関西支所及び林野庁など、2日間で延べ186人に参加いただきました。

    かつて薪炭林等として活⽤されていた広葉樹林は、使われなくなったことで、幹が太く背も⾼い、⾼齢の森林に変化しています。これを資源として活⽤できれば、森が若返ることでナラ枯れ被害を抑制でき、林業の成⻑産業化、輸⼊広葉樹材の代替、地域振興にも貢献できる可能性があります。
    こうしたことを背景として、近畿中国森林管理局では、平成29年度から「里山広葉樹林活用・再生プロジェクト」に取り組んでいます。また、森林総合研究所関西支所では、平成28年度~30年度に「広葉樹も多い中山間地で未利用資源をむだなく循環利用するための方策の提案」のプロジェクトに取り組まれました。
    今回の現地検討会は、近畿中国地⽅における⾥⼭広葉樹林の活⽤と再⽣に向けて、これらのプロジェクトの成果とともに、⾥⼭広葉樹材の需要動向や管内⾃治体における取組を共有し、推進するうえでの課題や⽅策について意⾒交換を行うことを目的として開催しました。

    第1部(10月10日)

    近畿中国森林管理局長の挨拶により現地検討会が始まりました。
    (長田局長の挨拶の様子)

    第1部は、里山広葉樹林が注目されている背景と活用・再生の取組について、各機関から報告を行いました。

    森林総合研究所の青井チーム長(木材利用動向分析担当)から、「なぜ今里山広葉樹に着目するのか-国産広葉樹の需給をめぐる最近の動向から-」と題して、近年国産の広葉樹が注目されつつある背景について講演いただきました。
    (青井チーム長の説明の様子)

    森林総合研究所関西支所の山下森林生態研究グループ長から、同所近畿圏中山間地での広葉樹循環利用プロジェクトの成果報告を行いました。
     (山下グループ長の説明の様子)

    当局技術普及課、森林技術支援センター及び岡山森林管理署から、「里山広葉樹林活用・再生プロジェクト」について報告しました。
    (質問を受ける当局櫻井企画官)

     共同研究機関である、岡山大学農学部の坂本教授及び三木准教授から、天然更新状況の調査結果について報告いただきました。
     
    (坂本教授の説明の様子)(三木准教授の説明の様子)

    岡山県美作市経済部森林政策課の小林係長から、「美作市における里山林整備の取組」と題して、同市が行っている民有林での里山林整備の取組について報告いただきました。
    (質問に答える小林係長と福長森林政策課長)

    広島県立総合技術研究所林業技術センター山場主任研究員から、「里山林未利用樹種ネズミサシの高付加価値化への取組」と題して、広島県内の里山林で多く見られる針葉樹ネズミサシの高付加価値化の取組について報告いただいました。
    (山場主任研究員の説明の様子)

    参加者全員による総合討論を行いました。販売に有利な採材について質問があり、1.8mではフローリング材等の用途に限定されるのに対して、3mあれば建築用内装材にも利用できることから長い方が有利ではあるが、1mでも必要としている企業はあるので企業に相談してみると良いといったことが情報共有されました。また、里山林について、再生した後にどういった森林とすることを目指すのかについて、丁寧なゾーニングや地域での合意形成が大切であるといった意見も出されました。
    (総合討論の様子)

    第2部(10月11日) 

    第2部は、当局「里山広葉樹林活用・再生プロジェクト」のフィールドである、釜谷国有林(岡山県新見市)で行いました。

    今年度の里山材生産事業現場において、当局森林技術・支援センター森林技術普及専門官及び岡山森林管理署主任森林整備官が林況や里山材生産事業の概要について説明した後、伐採、造材、集材の実演を行いました。
    (坪倉専門官の説明の様子)
    (伐採の実演の様子)    (造材の実演の様子)    (集材の実演の様子)

    平成29年度の里山材生産事業跡地に移動し、三木准教授から、天然更新状況について説明をいただきました。
     (三木准教授の説明の様子)

    【現地検討会資料】

    (資料1)なぜ今里山広葉樹に着目するのかー国産広葉樹の需要をめぐる最近の動向からー(PDF : 726KB)
    (資料2)近畿圏中山間地における広葉樹循環利用に向けてー森林総合研究所関西支所プロジェクト報告ー(PDF : 6,542KB)
    (資料3-1)近畿中国森林管理局プロジェクト報告(PDF : 1,818KB)
    (資料3-2)大径木化したナラ二次林伐採後の再生過程(PDF : 394KB)
    (資料4)美作市における里山林整備の取組(PDF : 862KB)
    (資料5)里山林未利用樹種ネズミサシの高付加価値化への取組(PDF : 2,256KB)
    (資料6)里山広葉樹林における素材生産事業の概要(PDF : 341KB)

    お問合せ先

    森林整備部技術普及課

    担当者:企画官(技術開発・普及)/ 企画官(民有林連携)
    代表:06-6881-3500(内線3457/3524)
    ダイヤルイン:050-3160-6729/6786

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