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近畿中国森林管理局

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    平成26年度 森林環境教育セミナー

    国有林野の管理経営にあたって、「森林環境教育の推進」を図るため、教職員への普及啓発や技術指導、森林環境教育のプログラムや教材の提供などを積極的に取り組むこととしており、箕面森林ふれあい推進センターでは、8月4日(月曜日)、箕面国有林「勝尾寺園地」において、箕面市教育委員会との共催による、平成26年度環境教育研修(森林環境教育セミナー)を開催しました。
    箕面市の経験2年目教員と希望者、近隣の豊中市(2名)から、29名の教職員(小学校17、中学校9)が参加。講師2名、指導者(きんきちゅうごく森林づくりの会)4名、森林管理局関係7名、箕面市教育委員会1名の計43名で行われました。

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    セミナー参加者集合写真(箕面国有林 勝尾寺園地芝生広場)

     

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    挨拶する才本ふれセン所長

    開会にあたり、箕面森林ふれあい推進センターの才本所長より、「持続可能な社会を形成していく上で、生態系保全や再生可能な資源生産面等で森林が果たす重要な役割を体感し、身につけることができる森林環境教育の充実を図る必要がある。このセミナーをきっかけにして、学校教育の場で森林環境教育を実践してほしい」と挨拶を受け、セミナーが始まりました。


    初めの講義は、京都教育大学の山下宏文教授より「森林環境教育の重要性と進め方」と題して、小学校での各教科で、森林や里山がどう取り扱われているか。絵本の「ごんぎつね」を題材として里山の扱われ方や森林環境教育のポイント(体験する、知る、かかわる)、今後の森林環境教育の進め方について講義があり、参加者からは、「『美しい森林とは』など考えさせられた」「いろいろな視点で捉え、考える必要性を感じた」「教科書と森林環境教育を結びつけて考えることが勉強になった」などの感想がありました。
    次に、箕面公園昆虫館の久留飛克明館長より「昆虫きらいにならないで」と題して、まずは先生が昆虫を好きになってもらわないとこどもに伝わらないとして、昆虫の進化について「なぜ羽があるのか」「幼虫から成虫への変化のしかたの違い」など、自説も含め昆虫はすばらしいとの想いが詰まった講義があり、参加者からは、「昆虫に興味がわいた」「昆虫が少し好きになった」「不思議だと思う気持ちを大事にしたい」など、館長の意図が伝わった感想が出されました。

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    ごんぎつねの絵本の表紙から里山語る

    京都教育大学山下教授

    昆虫の成長過程の不思議を語る

    箕面公園昆虫館久留飛館長

     

    午後からは、初めに箕面国有林を日常的に管理している京都大阪森林管理事務所の久米村箕面森林官より、国有林の業務や森林の取扱について説明を行い、続いて、間伐についての話と安全に間伐作業を行うための注意点を箕面森林ふれあい推進センターの池田自然再生指導官が説明して、前日までの台風の影響は大丈夫と判断し、間伐体験を行いました

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    倒れない木をみんなで引っ張る

    森林づくりの会による説明

     受け口を作ってます

    間伐体験では、ボランティアグループの「きんきちゅうごく森林づくりの会」の佐倉さんから、現地で間伐する木の前で、注意点を再度説明し、4班に分かれて実際に木を伐って間伐する体験をしました。

    参加者は、傾斜のきつい場所で水平にノコギリで木を伐ることや隣の木に引っかかってなかなか倒れない木に悪戦苦闘して、木を伐るだけと単純に思っていた作業が大変な作業だったんだと実感していました。また倒した木を持ち上げて、細い木でも重いことを実感し、危険と隣り合わせの作業であることも理解するなど、「身をもって体験してわかったことが多かった」「間伐の意義を学んだ」などの感想が聞かれました。

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     ノコギリで水平に伐るのって難しい

     間伐した木が倒れるぞぉ

    挨拶する今井技術普及課補佐

    最後に、参加者一同による記念撮影を行った後に、森林管理局技術普及課の今井課長補佐より、「今回のセミナーの経験をぜひ小中学生の生徒に伝えていただきたい。また、森林管理局もお手伝いができることはしたいので声をかけてください」と要請し、本セミナーを終了しました。

    受講した教職員へのアンケート結果では、「今回セミナーを受講して、森林環境教育は必要だと思いますか?」との質問に対して、小学校教員で回答17名中12名が必要と回答し、中学校教員でも回答9名中7名が必要との回答がありました。しかし、実際に授業が行われているかを聞いたところ、行われている小学校は2校、中学校は3校との回答となっていました。
    意見の中では「実際に山にきて自然にふれて学ばせたい」「環境の授業の中で今回の内容を生かしたい」「学校周辺の森林に入ってみる」「国語・音楽などの教科でも森林について考えたい」「こどもたちに自然とどうかかわっていくか考えさせたい」等の意見が出されました。
      「森林環境教育セミナー」が実践的な森林環境教育に繋がることに期待し、箕面森林ふれあい推進センターでは、引き続き実践での支援や体験学習の場の提供などに取り組んでいきます。

    お問合せ先

    箕面森林ふれあい推進センター

    ダイヤルイン:050-3160-6745