クマの錯誤捕獲防止に向けた勉強会を開催しました
林野庁ではニホンジカの森林被害防止対策として、くくり罠等によるニホンジカの捕獲をおこなっていますが、クマの生息域でニホンジカの捕獲を行う際、いかにクマの錯誤捕獲を防止するかが課題となっています。誤ってクマを捕獲した場合、クマが暴れて罠を壊したり、クマ自身にケガをさせたりする恐れや、罠を設置した人、放獣作業者が攻撃をされる可能性があり大変危険です。
当署では、これまで罠の小型化や錯誤捕獲されにくい罠の実証を重ねてきましたが、ニホンジカの捕獲効率の低下やクマを放獣する際のコストなどの課題がありました。
今回の勉強会(12月10日実施)では、クマが錯誤捕獲されても、クマが自力で解除できる新たなタイプの罠について、その開発者であるKaryudo GENの大嶋様を招いて、滋賀森林管理署と合同での勉強会を開催しました
この新タイプの罠の開発については、開発者自身がニホンジカの捕獲や錯誤捕獲した際の放獣作業を行っていた経験から、錯誤捕獲した際の狩猟者のコストを下げられないかとの発想から研究開発を重ねてこられたとのことでした。開発に当たっては、クマがくくり罠にかかった際にワイヤーを噛む習性を利用したこと、クマが噛むチューブ部分の素材や当初外れ易かった罠をニホンジカは掛かるがクマは外れるようにするなどの工夫に苦慮したことなどが話され、また、それぞれの担当者からは、この罠に対する簡単な質問からニホンジカ捕獲担当者から見た専門的な意見等も出され、様々な角度からの意見交換も行え、非常に有用な勉強会となりました。
今後も、クマの錯誤捕獲をできる限りゼロに近づけ、ニホンジカの捕獲効率の向上と森林被害防止に取り組み、森林の公益的機能の維持増進に取り組んでまいります。

【罠について説明】

【罠の構造】

【罠の動作確認】
お問合せ先
三重森林管理署
ダイヤルイン:050-3160-6110




