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京都大阪森林管理事務所

メールニュース「平安」第17号 配信しました。

2009年3月4日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第17号

平安
第17号
平成21年 3月 2日

林野庁 近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1. 管内国有林の紹介(第16回):神山・本山国有林

2. 2月のニュース
(1)第28回「嵐山植林育樹の日」を開催
(2)コンゴ河流域諸国の森林行政官が高台寺山国有林を視察
(3)労働基準監督署との合同パトロールと「労働災害防止連絡協議会」を開催
(4)「きぬかけの森」で小学生がキノコの種駒打ちと巣箱外しを体験
(5)箕面国有林で小学生が森林散策と測樹を体験

3. 3月の予定

1. 管内国有林の紹介(第16回):神山・本山国有林

神山(こうやま)国有林(8-12林班:127ha)及び本山(もとやま)国有林(14・15林班:26ha)は、京都市北部の上賀茂地区に位置する国有林で、上賀茂神社(賀茂別雷神社(かもわけいかずちじんじゃ))の背景林となっています。神山国有林及び本山国有林は、江戸時代には、上賀茂神社の社領でしたが、明治4年の「社寺上知令」により官有地に編入されました。昭和初期には合計約357haの国有林が所在していましたが、戦後、「社寺等に無償で貸し付けてある国有財産の処分に関する法律」に基づく上賀茂神社への譲与、京都大学演習林や農林省開拓局への所管替え、京都産業大学や華頂学園への売払いなどにより、現在では、合計約153haとなっています。

上賀茂神社は、下鴨神社(賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ))とともに賀茂氏の氏神を祀る神社で、両神社の祭事である「葵祭(あおいまつり)」で有名です。上賀茂神社の祭神は賀茂別雷大神(かもわけいかずちのおおかみ)で、太古、神山国有林に隣接する神山(標高302m)に降臨したと言われています。上賀茂神社の参道からは、この神山を一直線上にのぞむことができます。

「葵祭」は、別雷大神が降臨した際に祭祀を行ったのが始まりであると言われており、現在では、毎年5月15日に、平安時代の衣装を身にまとった人々が、牛車とともに、京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社まで練り歩きます。

神山及び本山国有林には、昨年ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英教授が所属する京都産業大学が隣接しています。また、本山国有林の一部は、ゴルフ場敷として、「京都ゴルフ倶楽部」に貸付を行っています。このゴルフ場は、戦後、GHQの要請により、昭和23年に開設されたものです。

神山国有林では、平成18年からカシノナガキクイムシによる枯損木被害が発生しており、昨年度は約200本の伐倒処理を行いました。今年度も、ほぼ同数の被害が発生しており、1月中旬より、伐倒処理を進めています。当所では、今後も、神山国有林におけるカシノナガキクイムシ対策に継続的に取り組む方針です。

2. 2月のニュース

(1)第28回「嵐山植林育樹の日」を開催

2月25日(水曜日)に、嵐山国有林において、「嵐山植林育樹の日」を開催しました。この「嵐山植林育樹の日」は、名勝「嵐山」で、松枯れの拡大によりアカマツが減少するとともに、広葉樹の成長によりヤマザクラが被圧されつつあることから、嵐山の再生に向けて、昭和57年から毎年2月25日に嵐山保勝会と連携して開催している植樹行事で、今回で28回目となります。当日は雨天のため、式典のみの開催としました。

開会式では、福田所長より、今日で嵐山での植栽を始めて丸27年となり、嵐山国有林を取り巻く環境は大きく変化しつつある、このため、来年度、今後の嵐山国有林の取扱について幅広い観点から検討するため、地元関係者及び専門家の参画による意見交換会を開催する考えである旨開会の挨拶を述べました。

その後、一昨年の「嵐山植林育樹の日」に林内のアカマツ老木から採取した枝を用いて、(独)森林総合研究所林木育種センター関西育種場が増殖したアカマツ苗木の「里帰り式」を行いました。「里帰り式」では、関西育種場の橋本収集管理係長から福田所長に増殖した苗木を手渡した後、橋本係長より、増殖の過程について説明が行われました。増殖して頂いたアカマツ苗木は、後日、嵐山国有林内の別の箇所で植栽を行う予定です。

最後に、記念植樹として、来賓により、嵐山保勝会から提供して頂いたヤマザクラの大苗3本の植栽を行った後、記念撮影をして、式典を終了しました。

式典終了後は、当所職員により、参加者に植栽して頂く予定であった苗木の植栽作業を行いました。数時間の作業の結果、ヤマザクラ10本及びイロハモミジ15本の植栽を終えることができました。

当所では、今後とも、地元関係者と連携しつつ、嵐山国有林の再生に向けた取組を強化する方針です。

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(2)コンゴ河流域諸国の森林行政官が高台寺山国有林を視察

2月20日(金曜日)に、JICAの招聘により来日したコンゴ河流域諸国の森林行政官9名が当所を来訪して、高台寺山国有林の視察を行いました。JICAでは、来年度から、世界第二位の熱帯雨林を擁するコンゴ河流域諸国の森林行政官を日本に招いて、森林保全に向けた研修を開始する予定となっています。このため、研修の開始に先立ち、ブルンジ、カメルーン、ガボン、コンゴ民主共和国、赤道ギニア、ルワンダ、サントメ・プリンシペ、チャド8ヶ国の政府高官を招いて、日本の森林政策や最新技術についての視察して頂くとともに、関係者との意見交換を行うこととなりました。当所では、「世界文化遺産地域における森林の保護管理」をテーマとして視察をして頂きました。

当日は、まず、所内にて、福田所長より、当所の管内概要と最近の主な取組について説明を行いました。続いて、高台寺山国有林に移動した後、福田所長の案内により、東山山頂公園から清水寺まで高台寺山国有林の林内を視察して頂きました。福田所長からは、林内を1時間半ほど歩きながら、高台寺山国有林の歴史的変遷やカシノナガキクイムシの被害対策、「京都伝統文化の森推進協議会」による活動などのトピックについて紹介を行いました。参加者達は、自国とは全く違う森林の状態に感心しながら、終始熱心に説明を聞いていました。清水寺到着後、参加者達は、清水寺の背後に立派な国有林があることに驚きの声を上げていました。

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(3)労働基準監督署との合同パトロールと「労働災害防止連絡協議会」を開催

2月19日(木曜日)に、京都上労働基準監督署との共催により、歓喜山国有林において合同パトロールを行うとともに、所内にて「労働災害防止連絡協議会」を開催しました。

まず、合同パトロールでは、歓喜山国有林において、請負事業体が実行中の山腹工事箇所における作業状況の点検を行いました。杉浦課長からは、急斜面における転落防止措置の実施、運搬機械の適切な整備、仮設資材置場における重量制限の遵守などについて指導が行われました。

当所に移動後、所内会議室にて、「労働災害防止連絡協議会」を開催しました。冒頭、福田所長より、国有林野事業における請負事業体の労働災害は依然として高い水準にあるので、労働基準監督署と連携しつつ、「発注者」の立場から、請負事業体に対して安全の確保を呼びかけていきたい旨開会の挨拶を述べました。続いて、杉浦課長より、管内における林業関連の災害発生状況や新たな転落防止措置の義務づけなどについて説明が行われました。更に、籔内上席調整官より、国有林野事業における災害事例について、説明を行いました。その後、若干の意見交換を行ってから、閉会としました。

当所では、今後も引き続き、労働基準監督署と連携しつつ、労働安全の確保に取り組む所存です。

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(4)「きぬかけの森」で小学生がキノコの種駒打ちと巣箱外しを体験

2月12日(木曜日)に、衣笠山国有林「きぬかけの森」において京都森林インストラクター会の主催により、金閣小学校4年生124名を対象とする森林体験学習が開催されました。今回の体験学習では、シイタケとナメコのほだ木を設置する作業と1年前に設置した巣箱を外す作業を行いました。

最初に、金閣小学校の体育館において、籔内上席調整官から開会の挨拶を述べたあと、京都森林インストラクター会の才本氏からキノコの役割や種類についての説明が行われました。

いよいよシイタケとナメコの菌打ちに挑戦です。電動ドリルを使って穴を空け、種駒を金槌で打ち込む作業を行いました。子供たちは、初めての経験に戸惑いながらも、一生懸命取り組みました。完成して名札を付けたほだ木は「きぬかけの森」まで運びました。ナメコのほだ木は地面に這わせる形で、シイタケのほだ木は「ヨロイ伏せ」という方法で設置しました。

続いて、一年前に設置した巣箱を撤収しました。営巣したのは1つの巣箱だけでしたが、巣箱には鳥のフンやクモ類、ヤモリが入っているものもあり、ふたを開ける度に児童達の歓声が森の中に響いていました。

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(5)箕面国有林で小学生が森林散策と測樹を体験

2月18日(水曜日)に、当所と箕面森林環境ふれあいセンターの共催により、箕面国有林勝尾寺園地周辺において、箕面市立中小学校5年生を対象とする森林体験学習を開催しました。今回の森林体験学習では、15名程度の班に分かれての森林散策と樹木の二酸化炭素固定量を算出する作業を行いました。

最初に、勝尾寺園地の芝生広場において、籔内上席調整官から開会の挨拶を述べたあと、森林散策組と測樹組に分かれて体験学習を始めました。

森林散策組では、生徒達は樹木の名前や葉の形の違い、人間との関わりなどを中心に説明を聞きながら、森の中を歩きました。トチの冬芽の観察では、落葉した樹木は枯れているのではなく、冬の寒さに耐えながら春の芽吹きに備えていると説明を受けると、生徒達は驚きの声を上げ、熱心にメモを取っていました。

測樹組では、森林のはたらきについて映像での説明を受けたあと、樹木の高さを簡易樹高計で測りました。実際の樹木の高さは、生徒達の予想よりも高かったようです。次に、「輪尺」という機器を地上から約1mの所で樹木に当てて直径を測りました。測った樹木の断面が楕円形だったので、当てる場所によって直径が違うことに生徒達は苦労していました。最後に、換算表により、樹高と直径から体積と重さを調べ、二酸化炭素固定量を算出しました。自らで作業を行うことにより、測った樹木がより身近な存在に思えたことでしょう。

作業終了後、芝生広場に再び集合して、体験学習の感想を聞きました。子供達からは、「森林のいろいろなことがわかっておもしろかった。」との感想がありました。最後に、お別れの挨拶をして一日の体験学習を終了しました。

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3. 3月の予定

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