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京都大阪森林管理事務所

メールニュース「平安」第16号 配信しました。

2009年2月3日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第16号

平安
第16号
平成21年 2月 2日

林野庁 近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1. 管内国有林の紹介(第15回):本山寺山国有林

2. 1月のニュース
(1)カシノナガキクイムシ被害木の伐倒駆除作業を開始
(2)京都女子大学附属小学校が「森の健康診断」を実施
(3)第22回箕面自然休養林部会で「清水谷ビジョン」を採択

3. 2月の予定

1.管内国有林の紹介(第15回):本山寺山国有林

本山寺山(ほんざんじやま)国有林(44-45林班:50ha)は、大阪府高槻市北部に位置する孤立団地で、「北山」本山寺の周辺に所在しています。本山寺山は、江戸時代までは本山寺の寺領でしたが、明治初めの「社寺上知令」により官有地に編入されました。

本山寺は、宝亀年間(770年頃)に光仁天皇の子である開成皇子(かいじょうおうじ)によって創建された山岳寺院で、同時期に創建された「南山」安岡寺(あんこうじ)、「根本山」神峯山寺(かぶさんじ)(いずれも高槻市内)と並んで、「北山」と号されています。本尊の毘沙門天は、財宝福徳を授ける神であるとされることから、近世以降、大阪商人の間では、商売繁盛を願う「毘沙門天参り」が流行したと言われており、現在でも、参詣路沿いには、本山寺へ導く石の道標が多く残されています(出典:高槻市HP)。

本山寺山国有林の近くには、「東海自然歩道」が通じており、高槻市の最高峰であるポンポン山(678m)への登山道となっています。「ポンポン山」は、山頂で足踏みをすると「ポンポン」と音が聞こえることから名付けられたと言われています。また、本山寺の境内周辺約14haはモミ、ツガ、カシ類などのすぐれた天然林が残されていることから「本山寺自然環境保全地域(特別地区)」に指定されています。

今年度、当所では、本山寺山国有林のうち、スギ・ヒノキの人工林約3haにおいて、保育間伐を実施しました。

2.1月のニュース

(1)カシノナガキクイムシ被害木の伐倒駆除作業を開始

京都市内の国有林では、平成17年からカシノナガキクイムシによる立木への被害(ナラ枯れ)が発生しています。「カシノナガキクイムシ」とは、体長5mm程度の甲虫で、繁殖のためにナラ、シイ、カシ等の立木に穿孔して、立木内部で病原菌を繁殖させることにより、立木を枯死させるものです。これまで、当所では、枯損木の伐倒と伐倒木の薬剤くん蒸による駆除作業を実施してきました。

本年度も、高台寺山国有林では43本、阿弥陀ヶ峯国有林では10本、銀閣寺山国有林では5本、嵐山国有林では11本、神山国有林では216本の枯損木が発生していることから、請負事業により駆除作業を実施することとしました。1月中旬に事業体への発注を行い、3月中旬までに事業を実施する予定です。

高台寺山国有林では、平成17年以降、毎年100本程の枯損木が発生していましたが、これまでの対策により、今年は枯損木の発生を例年の半分程度にまで抑制することができました。一方で、京都市北部にある神山国有林では、昨年と同程度の枯損木が発生しており、特に、周辺の民有林では、激甚な被害が発生しています。

当所では、今後も、継続的にカシノナガキクイムシ対策に取り組む方針です。

(2)京都女子大学附属小学校が「森の健康診断」を実施

1月14日(水曜日)に、当所と京都女子大学が「遊々の森」協定を締結している阿弥陀ヶ峯国有林(「京女 鳥部の森(きょうじょとりべのもり)」)において、京都女子大学附属小学校の6年生40名による「森の健康診断」が行われました。

「森の健康診断」は、2005年に愛知県豊田市の矢作川(やはぎがわ)流域において、森林ボランティア・市民・研究者の協働で始まった人工林の現況調査手法で、調査プロット内における立木密度や下草の被覆度、樹木・草本の種類数、落葉層の厚さ、雨水の浸透速度などを計測することにより、人工林の健康度合いを診断する取組です。

当日は、教室で事前学習を行った後、阿弥陀ヶ峯国有林に向けて徒歩で出発しました。10分ほど坂道を登って、国有林の入口に到着した後、福田所長より、阿弥陀ヶ峯国有林の概要について簡単に紹介を行いました。その後、児童たちは4班に分かれて、「森の健康診断」にとりかかりました。作業では、まず、林内に5メートル四方の調査プロットを設定した上で、落葉層の厚さや土壌に水を注いで水が完全に浸み込むまでにかかる時間などの調査を行いました。続いて、半径4メートルの円内に含まれる立木の本数を数えて密度調査を行いました。調査終了後は、再び教室に戻り、調査結果のとりまとめを行いました。

当日の調査結果については、後日、児童たちが、テレビ会議を通じて、同様の「森の健康診断」を行った愛知県春日井市の小学校の児童たちと比較を行う予定となっています。

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(3)第22回箕面自然休養林部会で「清水谷ビジョン」を採択

1月15日(木曜日)に、箕面市職員会館において、第22回箕面自然休養林部会を開催しました。

当日は、箕面国有林で活動する市民団体から10名、大阪府北部農と緑の総合事務所、箕面市公園みどり課、(独)森林総合研究所関西支所からそれぞれ1名ずつ合計13名に参加して頂きました。

会議では、まず、福田所長より、「清水谷ビジョン」の策定に関して、前回提示した骨子を踏まえて作成した「清水谷ビジョン(案)」について説明を行いました。委員からは、これまでの議論を踏まえてよく書かれているとの発言があり、全会一致で採択されました。(※「清水谷ビジョン」の全文はHP記事から入手できます。)

続いて、箕面自然休養林部会の「『レクリエーションの森』管理運営協議会」への移行に関して、役員の選出方法や設立準備会・設立総会の開催などについて検討を行いました。議論の結果、次回会合を設立準備会として、協議会の活動内容を検討するとともに、自薦又は他薦にて役員の選出を行うこと、設立総会は4月又は5月に開催することが決まりました。

次回会合は、3月12日(木曜日)に開催する予定です。

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3.2月の予定

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