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京都大阪森林管理事務所

第3号

2008年1月4日

京都大阪森林管理事務所メールニュース

「平安」第3号

平安
第3号
平成20年 1月 4日

林野庁近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース

(目次)
1. 管内国有林の紹介(第2回):高台寺山国有林

2. 12月のニュース

(1) 「京都伝統文化の森推進協議会」設立総会を開催

(2) 若林農林水産大臣が北山林業地を視察

(3) 第16回箕面自然休養林部会を開催

(4) 清水小学校で今年5回目の森林教室を開催

(5) 「箕面の山大掃除大作戦」に参加

(6) 平成18年度広報コンクールで最優秀賞を受賞

(7) カシノナガキクイムシ被害木の伐倒駆除作業を開始

3. 1月の予定

4. 編集室より

1. 管内国有林の紹介(第2回):高台寺山国有林

京都は、東、北、西の三方を山に囲まれ、それぞれ「東山」「北山」「西山」と呼ばれています。このうち、「東山」の多くは国有林となっており、北は青蓮院・知恩院から南は清水寺・大谷本廟までの背後にある山塊は、「高台寺山国有林」(108-112林班)と呼ばれています。高台寺山国有林の面積は約75haです。

かつて、東山は、アカマツを中心とする林であったと言われていますが、明治以降の風致保護を目的とする禁伐により、徐々にシイを中心とする常緑広葉樹林へと林相が移行してきました(「東山/京都風景論」加藤哲弘他編)。昭和9年9月には、室戸台風により、清水寺の背後を中心に大規模な風倒被害が発生しました。被害の復旧に当たっては、当時の大阪営林局長の指揮の下、被害前の状態を回復するよう、細心の注意を払いながら植栽等の作業が行われました(「東山国有林風致計画」大阪営林局)。

昭和30年代以降は、マツノザイセンチュウ被害の拡大により、かつての主要樹種であったアカマツはほぼ全滅してしまいました。更に、平成17年以降は、「カシノナガキクイムシ」によるナラ、シイ、カシ類への被害が広がりつつあり、当所では、徹底した駆除作業を行っているところです。

高台寺山国有林の山麓には、世界文化遺産に登録された清水寺をはじめとして、歴史的・文化的に重要な社寺が多く所在することから、万が一、山火事が発生した場合には、甚大な被害を与えかねません。このため、高台寺山国有林内には、防火線や防火管理道、防火水槽などを設置することにより、山火事の防止に努めています。

2. 12月のニュース

(1)「京都伝統文化の森推進協議会」設立総会を開催

12月26日(水曜日)に、京都市上京区のホテル「ルビノ堀川」において、「京都伝統文化の森推進協議会」設立総会が開催されました。この「京都伝統文化の森推進協議会」は、当所管内の「東山風景林」を対象として、「レクリエーションの森」制度の活用により、広範な関係者の参加を通じて、東山風景林の有する文化的価値につき情報発信を行うとともに、外部資金の導入を図りつつ、森林整備・景観対策を実施するものです。

当日は、福田所長の司会により、発起人代表として、宗教学者 山折哲雄氏より、呼びかけ人代表として、日尾野興一近畿中国森林管理局長並びに星川茂一京都市副市長より、協議会の設立を歓迎する旨の挨拶がありました。

その後、山折氏の議事進行により、出席委員17名によって「京都伝統文化の森推進協議会」の設立が決定されるとともに、同協議会の規約などが採択されました。

議事終了後は、「『レクリエーションの森』の整備・管理及び活動に関する協定」の締結式として、星川副市長の立会の下、山折会長と日尾局長との間で、協定書への署名が行われました。この協定は、協議会が国有林内で活動する際の基本的なルールを決めるものです。

今後、協議会では、文化的価値発信事業として、パンフレットの作成やイベントの開催を行うとともに、森林整備・景観対策事業として、長期的な森林づくりの方向を議論しつつ、具体的な森林整備活動を実施していく予定です。

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(2)若林農林水産大臣が北山林業地を視察

12月9日(日曜日)に、京都リサーチパークにおいて、「美しい森林づくり」をテーマとする若林農林水大臣との「国民対話」が開催されました。

「国民対話」の開催に先立って、当日午前に、当所のアレンジにより、若林農林水産大臣が京都市北部の北山林業地を視察しました。当日は、黄瀬京都府農林水産部長の案内により、まず、京都北山丸太生産協同組合にて、北山丸太の現物や丸太磨きの作業を見ながら、吉田京都市森林組合長及び中田京都北山丸太生産協同組合理事長から、北山林業の概要について説明がありました。続いて、北山杉資料館にて、森下館長より、北山林業の歴史について説明がありました。最後に、個人による台杉(※)の植林地を視察して頂きました。

若林大臣からは熱心な質問が多数あり、北山林業独特の森林経営のあり方に強い関心を抱いて頂くことができました。
(※台杉:15~20年生の立木を地上高1m程度で伐り、数本の萌芽枝を直立させて仕立てたもの。)

(3)第16回箕面自然休養林部会を開催

12月13日(木曜日)に、箕面市職員会館において、第16回箕面自然休養林部会を開催しました。この「箕面自然休養林部会」は、「明治の森箕面国定公園保護管理運営協議会」の下部組織で、箕面自然休養林(国有林)を対象に、関係団体との連携により協働的な取組を行うことを目的として設置されています。

当日は、箕面国有林で活動する市民団体から7名、大阪府北部農と緑の総合事務所、箕面市公園みどり課、(独)森林総合研究所関西支所からそれぞれ1名ずつ、合計10名の委員に参加して頂きました。

会議では、福田所長より、箕面国有林のうち特に清水谷(268及び269林班のうち清水谷両岸付近)を対象として、森林の将来目標像を提示するとともに、将来目標像を実現するために必要な活動項目を整理した「清水谷ビジョン(仮称)」の策定を行うことを提案して、賛同を得ることができました。次回会合以降、各委員より、清水谷の将来目標像と具体的活動に関する提案について発表を行ってもらい、その後、とりまとめを行うこととしました。

次回会合は、明年2月14日(木曜日)に開催する予定です。

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(4)清水小学校で今年5回目の森林教室を開催

12月12日(水曜日)に、京都市立清水小学校において3年生、4年生の児童、計35名を対象とする、今年度5回目の森林教室を開催しました。

今回は、3学期の校内学習発表会で発表する予定となっている、森林環境教育の学習成果の中間報告を行いました。中間報告では、各グループが発表課題、発表方法、発表の概要などを報告した上で、課題のまとめ方や疑問点について当所職員に質問する形式で行われました。子供たちが選んだ課題は、清水山の植物や動物、森林の育て方、森林管理事務所の仕事など様々で、職員が回答に困る場面もありました。

報告会終了後は秋の森林教室の記念として、校庭で集めたイチョウなどの落ち葉を使って、パウチシートを作成しました。イチョウの葉で四つ葉のクローバーや蝶を作ったり、落ち葉を動物に見立てたり、独創性あふれる作品ができあがりました。

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(5)「箕面の山大掃除大作戦」に参加

12月8日(土曜日)に、NPO「箕面の山パトロール隊」の主催により、「箕面の山大掃除大作戦」が開催されました。この活動は、国有林を含む箕面市山間部の環境美化を目的としており、今年で4回目となります。今年も、ハイカーや中学校、企業等から合計360名の参加があり、当所からは、木原箕面森林官が参加しました。

当日は、冬晴れの肌寒い天候のなか、午前9時から約2時間、府道・林道沿い、箕面ダム周辺に捨てられた家庭ゴミや産業廃棄物などの回収を行いました。また、ユニック車やダンプカーにより、大型の不法投棄物の回収も行いました。当日回収したゴミの総量は13tにものぼりました。

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(6)平成18年度広報コンクールで最優秀賞を受賞

12月7日(金曜日)に、近畿中国森林管理局で開催された「平成18年度近畿中国森林管理局広報コンクール」のホームページ部門で、当所のホームページが「最優秀賞」を受賞しました。このコンクールは、近畿中国森林管理局管内の11署3事務所及び2センターが作成するホームページ並びに広報誌について、掲載内容や更新回数・発刊回数などによって審査を行い、優秀と認められたホームページ・広報誌を表彰するものです。

当所としては、今後とも、同コンクールにおいて表彰を受けることができるよう、ホームページ並びにメールニュースの更なる充実を図っていく方針です。

(7)カシノナガキクイムシ被害木の伐倒駆除作業を開始

高台寺山国有林では、平成17年からカシノナガキクイムシによる立木への被害(ナラ枯れ)が発生しており、これまで、当所では、枯損木の伐倒と伐倒木の薬剤くん蒸による駆除作業を実施してきました。「カシノナガキクイムシ」とは、体長5mm程度の甲虫で、繁殖のためにナラ、シイ、カシ等の立木に穿孔して、立木内部で病原菌を繁殖させることにより、立木を枯死させるものです。

本年度も、ナラ、シイ、カシ等について、高台寺山国有林では116本、神山国有林では204本の枯損木が発生していることから、請負事業により、駆除作業を実施することと致しました。本年1月から3月にかけて、現地で枯損木の伐倒・くん蒸を実施する予定となっていることから、作業地周辺には近付かないようお願い致します。

なお、高台寺山国有林では、枯損木の伐採・処理に加えて、昨年度までに伐採した枯損木を林外に搬出するとともに、搬出のための歩道の拡幅工事なども行う予定です。

3. 2月の予定

4. 編集室より

暦で2月は「立春」ですが、一年でもっとも寒い時期ではないでしょうか。その寒さの中、山の木々は枝先に新芽を付けて春の近づいてきているのを感じているのでしょう。

京都大阪森林管理事務所では皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。

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