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2007年12月3日
京都大阪森林管理事務所メールニュース
「平安」第2号
平安
第2号
平成19年12月 3日
林野庁近畿中国森林管理局
京都大阪森林管理事務所メールニュース
(目次)
1. 管内国有林の紹介(第1回):嵐山国有林
2. 11月のニュース
(1) 金閣寺小学校の森林教室開催(衣笠山国有林)
(2) 「森林・林業交流研究発表会」で関西育種場長賞を受賞
(3) 米国林野庁の上級政策分析官が来訪(嵐山国有林)
(4) ガールスカウトと「東山クリーン作戦」を実施(高台寺山国有林)
(5) JICA研修受け入れ
(6) 大阪「山の日」にクリーンハイク(楊梅山国有林)
(7) 京都農林水産総合庁舎で耐震工事始まる
3. 12月の予定
4. 編集室より
当所では、京都府・大阪府に所在する国有林約5,700haの管理・経営を担当しています。管内国有林の多くは団地的に散在しており、それぞれ特徴のある林況を示しています。読者の皆様に京都府・大阪府の国有林のことをご理解頂くため、これから毎月、各国有林の紹介をしていきたいと考えております。初回となる今回は、紅葉と渡月橋で有名な嵐山の国有林を紹介致します。
紅葉と渡月橋で有名な嵐山の多くが国有林となっていることをご存じでしょうか?
嵐山国有林は、京都市西部の大堰川(桂川)の南側に位置しており、渡月橋から上流側左手に見える山々はほぼ全域が京都大阪森林管理事務所の管理する国有林となっています。嵐山国有林の面積は約59haです。
嵐山は、桓武天皇の平安遷都以降、行幸地とされてきました。13世紀に亀山上皇が嵐山に離宮を設置した際には、離宮からの景観を維持するため、吉野からサクラを数百株取り寄せて、嵐山に植栽したと言われております。その後、夢窓疎石が後醍醐天皇の菩提寺として天龍寺を開山してからも、天龍寺によって、継続的にサクラ・カエデの植栽が行われてたと言われています(「嵐山風致施業計画」)。
現在では、かつての主要樹種であったアカマツはマツノザイセンチュウの被害によってほぼ全滅してしまい、カエデ、サクラ、ケヤキなどの落葉広葉樹とアラカシ、アカガシ、シロダモなどの常緑広葉樹による混交林となっています。林内には1本だけアカマツの老木が残っています。昨年2月には、抵抗性アカマツを育成するため、「ツリークライム・ジャパン」のジョン・ギャスライトさんの協力により、この老木から枝の採取を行いました。現在、林木育種センター関西育種場において、採取した枝から培養した苗木の育成が進められています。
また、毎年2月25日は「嵐山植林育樹の日」として、地元の嵐山保勝会と当所の連携により、サクラやカエデの植栽を行っています。
今後、嵐山を訪れる機会があれば、是非、国有林の姿にも目を向けていただきたいと思います。
11月13日(火曜日)に、金閣小学校の3年生125名の児童を対象として、衣笠山国有林において、「京都森林インストラクター会」の主催による森林教室が開催されました。衣笠山国有林は、金閣寺小学校と当所が協定を締結した「遊々の森」であり、京都森林インストラクター会に活動の指導が委嘱されています。
当日の植物観察では、インストラクター会の丁寧な指導により、沢山の植物やキノコの名前を学習しました。また、山頂では、坪倉上賀茂森林官より、森林官の仕事と国有林について説明がありました。学校に帰着後は、拾った木の実でキーホルダーの作成や、落ち葉をパウチしました。
次回は、来年2月に鳥の巣箱かけを行う森林教室を開催する予定です。
なお、箕面国有林では、11月9日(金曜日)に豊中市立豊中北小学校を対象に、11月22日(木曜日)には豊中市立東丘小学校を対象にして、当所の主催により森林教室を開催しました。
(※「遊々の森」:国有林と学校等が協定を締結することにより、学校教育の中での自然体験フィールドとして国有林を継続的に利用できる制度)
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11月15日(木曜日)から16日(金曜日)にかけて、近畿中国森林管理局において、「平成19年度森林・林業交流研究発表会」が開催され、局内各署や関係機関等から合計20課題について研究成果の発表が行われました。
当所からは、木原箕面森林官と鎌谷箕面自然休養林部会員による「箕面リーディングプロジェクトの実施について:箕面国有林NPOとの連携による活動の歩み」、早瀬指導普及主幹及び二宮係員による「森林環境教育の実践と評価:清水小学校での取組」の2課題を発表しました。
審査の結果、早瀬主幹及び二宮係員の発表が「林木育種センター関西育種場長賞」を受賞しました。
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11月21日(水曜日)に、米国林野庁(Forest Service)のロバート・ヘンドリックス上級政策分析官が嵐山国有林を訪問しました。ヘンドリックス分析官は、前日に(独)森林総合研究所で開催されたセミナー「基準・指標を適用した持続可能な森林管理・計画手法」で講演を行うために来日しました。
当日は、大堰川沿いの中之島公園で嵐山国有林を見ながら、福田所長から英語で当所及び嵐山国有林の概要を説明しました。これに対して、ヘンドリックス分析官からは、最近の米国国有林の動きなどの話があり、福田所長と両国における森林政策の類似点・相違点につき意見交換を行いました。
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11月18日(日曜日)に、高台寺山国有林内の「東山山頂公園」において、当所から3名、(社)ガールスカウト日本連盟京都府支部から33名、日本ボーイスカウト京都府連盟から1名の計37名の参加と京都市からの資材の提供を受けて、「東山クリーン作戦」を実施しました。
当日は肌寒い曇り空の下、展望台周辺の林内でゴミ拾いを行い、1時間30分の作業でビニールや空き缶、ペットボトルなどを約120袋収集しました。
また、11月10日(土曜日)には、箕面山国有林で「みのお山地美化キャンペーン」が開催され、当所職員も、地元団体や自治体職員、一般公募による一般市民とともに、ハイキングコースや車道沿いに捨てられたゴミの回収を行いました。
京都大阪森林管理事務所では、今後とも、様々な関係者の協力を得つつ、林内へのゴミ投棄対策を進める方針です。
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11月1日(木曜日)に、JICAの主催する「森林・自然環境保全分野プロジェクトカウンターパート合同研修(JICA森林監理政策セミナー)」として、中国をはじめとする8ヶ国の研修生計11名を受け入れました。福田所長より英語で管内概要を説明するとともに、箕面山国有林における参加型森林管理の経過と教訓について事例紹介を行いました。参加者からは、我が国における森林行政の組織や野生生物管理の所管などについて、熱心な質問がありました。
また、11月14日(水曜日)には、JICAの主催する「フィリピン国別研修:住民参加型森林管理」として、フィリピンの研修生9名を受け入れました。福田所長より英語で管内概要を説明した後、京都市北部の北山丸太生産協同組合を見学するとともに、鞍馬国有林の「古事の森」を見学して頂きました。
更に、11月28日(水曜日)には、JICAによる「日中協力林木育種科学技術センター計画」の一環として、中国より安徽省林業庁副庁長をはじめとする研修生3名を受け入れました。福田所長からの管内概要説明後、嵐山国有林や高台寺山国有林を見学していただきました。
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11月3日(土曜日)に、大阪府高槻市の楊梅山国有林において、大阪「山の日」の関連イベントとしてクリーンハイク(清掃登山)が開催されました。当日は秋晴れの下、約50名の参加者が国有林及び周辺の清掃作業を行いながらのハイキングを楽しみました。
この楊梅山国有林は、森林ボランティア団体である「高槻里山ネットワーク」が当事務所と「ボランティアによる森林整備の森」の協定を締結して、歩道整備や森林整備等の活動を行っている国有林です。
当日は、同ネットワークのメンバーが、各ポイントで楊梅山での活動や生息する植物などについて説明を行いました。参加者からは「よく手入れされたコースで楽しく森林に触れることができた」等の感想が聞かれました。
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当所の入居している「京都農林水産総合庁舎」では、11月21日(水曜日)から耐震補強工事が始まりました。当面は、補強用鉄骨ブレスの設置工事により事務室内の騒音が大きくなり、ご迷惑をおかけすることがあるかと思いますが、何卒ご容赦頂けるよう、お願い致します。
また、正面玄関脇の駐車場が閉鎖されるため、当所にお越しの際は公共交通機関をご利用頂けるよう、よろしくお願い致します。
秋も深まりといいますか、一気に冬に突入という感じではないでしょうか。夏の高温が遅くまで残ったせいか、紅葉も例年と違ってあっという間に散ってしまい、寂しい限りです。
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