真庭システム協議会の現地研修

   令和4年11月17日（木曜日）に、真庭システム協議会（真庭地区木材組合、真庭森林組合、岡山県、真庭市、うじひら木材産業、服部興業）から7名の皆様が来所され、「森林・林業技術視察プログラム」に基づく現地視察（赤滝国有林、早生樹コウヨウザン）を行いました。

   この度は、木質バイオマス関連視察の一環として、当視察プログラムを組み込んでいただきました。近年、木質バイオマス発電の増加に伴い、燃料材の需要が大きく増えており、燃料材を輸入に依存する傾向が高まっています。このような状況下で、コウヨウザンは初期成長に優れ、高い萌芽力を有する特長があるため、萌芽更新施業により燃料材としての用途が期待される樹種となります。しかしながら、コウヨウザンはノウサギの食害を受けやすいという弱点もあるため、当センターでは、ノウサギ専用罠「ノウサギN型誘引捕獲罠」を試験的に設置し、効果的な捕獲方法についても調査を進めています。

   現地到着後、コウヨウザンの試験地へご案内し、コウヨウザンの旺盛な生育状況や、ノウサギの食害状況を間近に見ていただきました。その後、ノウサギN型誘引捕獲罠についても見ていただき、罠の仕組みや、捕獲効率を上げる工夫についてご説明しました。

   参加者からは、「ノウサギの食害を受けても、萌芽で復活するのはすごい。」、「コウヨウザンは、隣のスギ（対照木として植栽）と比べて、明らかに生育が良い。」などの感想をいただき、コウヨウザンの有する可能性をお伝えできたようで、嬉しく思いました。

   当センターでは、自治体や一般企業等の民有林関係者の技術的支援を積極的に行っております。視察のご希望等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。