山火事(林野火災)注意
日本は国土の約7割が森林であり、森林は国土の保全、水源のかん養など私たちの生活に大切な役割を果たしています。また、最近では地球温暖化防止のための二酸化炭素の吸収源として期待されています。ところが、森林は一旦火災などで失われると、その大切な機能が回復するまでには何十年もの年月と多大なコストを要することになります。山火事をはじめとする林野火災のほとんどは、人間の不注意によって起きています。このことは、日頃から私達一人ひとりが山林周辺での火の取扱いに十分注意し、山火事に対する防火意識を高めることが重要です。山火事をはじめとする林野火災は、ひとたび発生すると急速に延焼する性質があります。特に山間部では、消防隊の立入りが難しく、消火活動が困難な場合があり、人命が失われるほか、住宅等への被害が発生することもあります。さらに、火災によって森林の有する多面的機能(山地災害の防止や水源のかん養など)が失われ、土砂災害などの二次被害につながる可能性もあります。
1.山火事の多くは不注意によるものです
山火事を始めとする林野火災は、年間を通じて発生していますが、年明けから大きく増え始め、特に2月から5月にかけての時期に多く発生する傾向があります。この時期は、降水量が少なく、空気が乾燥し、強風が吹くという、火災が発生しやすい気象条件が重なっていることも原因とみられています。実際に、令和2年(2020年)から令和6年(2024年)の全国の月別出火件数の平均を見ても、出火件数の6割超が2月から5月に集中しています。
(出典:政府広報オンライン)
冬は森林内に落ち葉が積もって燃えやすい状態になっていることや、風が強いこと、特に太平洋側は乾燥した状態になるといった自然条件が重なること、また、春先は、行楽や山菜採りのために山に入る人が増加するほか、農作業に由来する枯草焼きなどが山林に飛び火することも原因となっています。
【近年の林野火災の発生状況】

直近6年間(令和2年~令和6年)の平均でみると、1年間に約1.2千件発生し、焼損面積は約8百ha、損害額は約2.1億円になっています。 これを1日あたりにすると、全国で毎日約4件の山火事が発生し、約2haの森林が燃え、約60万円の損害が生じていることになります。
令和7年2月26日に大船渡市赤崎町字合足地内で発生した林野火災は、それまでの記録的な降水量の少なさ、発生日前後の乾燥、強風、地形等の影響により急激に拡大し、火災の覚知から約2時間で延焼範囲は600ha以上にも達し、最終的には約3,370haとなる昭和39年以降では最大の林野火災となりました。
【出火原因】

山火事を始めとする林野火災の出火原因の多くは、人的要因によるものです。特に2月から5月は、枯れた草や葉を焼却するための「たき火」や、害虫駆除などを目的として草や木などを広く焼却する「火入れ」が行われるなど、火を扱う機会が増えますが、その際に消火が不十分であったり、強風下などの気象条件で火を扱ったりすることなどが原因です。ほかにも、春先には山菜採りやハイキングなどで入山者が増えることで、たばこなど火の不始末が発生しやすくなることにも注意が必要です。
2.山火事を防ぐ6つのポイント
山火事は、ほんのわずかな油断でも発生します。屋外での火の取扱いの際には、次の点に十分注意しましょう。(ア)乾燥・強風の日は火を使わない
(イ)たき火や火入れは複数人で行う
(ウ)火から目を離さない
(エ)消火用の水を準備する
(オ)使用後は完全に消火する
(カ)たばこの投げ捨て、火遊びは絶対にしない

【森林やその周辺で火入れなどを行う際の注意点】
火入れは、森林法において、森林や森林の周囲1キロメートルの範囲内で行う場合には、市町村長の許可が必要と定められています。乾燥した季節や風の強い日は、火が思わぬ方向に広がり火災になりやすいため、火の取扱いには細心の注意が必要です。事前に天候を確認し、消火用の水などを準備した上で、市町村の条例で定められた人数以上で行うなどし、市町村の指示に従ってください。市町村長の許可を得ずに火入れを行ったり、指示に従わなかったりすると、罰金が科される場合があります。 また、庭や敷地内での日常生活上のたき火も同様に、「自分の敷地だから大丈夫」と思わず、天候に注意し、完全に消火したことを確認するまでその場を離れないようにしましょう。
林野火災注意報・林野火災警報
消防庁では令和7年の大船渡市などでの大規模林野火災を踏まえて、林野火災注意報や林野火災警報を創設し、全国の市町村に的確な発令などの運用を呼び掛けています。林野火災注意報や林野火災警報は、市町村の火災予防条例で規定され、市町村長が林野火災の危険性に応じて発令するもので、令和8年1月から全国の多くの市町村で運用が始まりました。〇林野火災注意報:降水量や乾燥といった条件により林野火災が発生・延焼しやすい危険な状況です。発令時には、その地域では屋外での火の使用をひかえるよう努める必要があります。
〇林野火災警報:林野火災注意報の条件に加えて、強風注意報が発表され、発生した林野火災が大規模化しやすい危険な状況です。発令時には、その地域では屋外での火の使用が禁止されます。火の使用の制限に違反した場合は、消防法違反として30万円以下の罰金又は拘留に科される場合があります。
<林野火災注意報・林野火災警報発令時における屋外での火の使用制限例>
林野火災注意報・警報の発令基準、火の使用に関する具体の禁止行為などは市町村により異なる場合があります。
(ア)山林、原野等において火入れをしないこと。
(イ)煙火を消費しないこと。
(ウ)屋外において火遊び又はたき火をしないこと。
(エ)屋外においては、引火性又は爆発性の物品その他の可燃物の附近で喫煙しないこと。
(オ)山林、原野等の場所で、火災が発生するおそれが大であると認めて市(町・村)長が指定した区域内において喫煙しないこと。
(カ)残火(たばこの吸殻を含む。)、取灰又は火粉を始末すること。

国有林野内で活動する事業者・入林者の皆様へ

国有林野内で活動する事業者・入林者の皆様へ(PDF : 544KB)
関連リンク
気象庁「林野火災予防ポータルサイト」林野庁「山火事予防!」
消防庁「林野火災への備え」
静岡県「県内消防本部一覧」
お問合せ先
静岡森林管理署
ダイヤルイン:054-254-3401




