富士山塒塚ウラジロモミ希少個体群保護林に植生保護柵を設置しました
林野庁では、森林生態系からなる自然環境の維持や野生生物の保護等を目的に、国有林内に「保護林」を設定して、原生的な天然林等を保護・管理しています。
当署管内の富士山国有林に設定している「富士山塒塚(とやづか)ウラジロモミ希少個体群保護林」は、富士山の標高1,500m~1,600mに位置し、富士山亜高山帯植生を代表するウラジロモミ、ハリモミ等の針葉樹に、ブナ、ミズナラ等の落葉広葉樹が混交する富士山の植生分布を知る上で貴重な天然林となっています。

富士山塒塚ウラジロモミ希少個体群保護林
しかしながら、富士山のニホンジカの個体数増加により、モニタリング調査においても、同保護林のニホンジカによる下層植生等への食害が深刻であることが明らかとなっていました。
当署では、これまでにも富士山国有林でのニホンジカの捕獲を進めてきておりましたが、これに加え、同保護林におけるウラジロモミ等の天然木の剥皮防止と下層植生の採食圧防止により、天然更新に不可欠な母樹や稚樹を保護するとともに、本来の下層植生を再生させることを目的として、令和7年9~11月にかけて、植生保護柵を設置することとなりました。
柵内の森林を保護するとともに、現在、植被率が0%となっている下層植生について、ニホンジカ等の影響を排除した場合にどのような推移を示すのかについても確認することとしています。
今回は、高さ1.8m、周囲200mの植生保護柵を2箇所に設置することとなりました。
設置箇所は、林道から歩いて40分ほどかかる場所で、資材の重さは全部で約580kgありました。

運搬する植生保護柵の資材
多くの職員が協力し、3日間(延べ23名)で全ての資材を設置箇所に運び上げました。



資材運搬の様子

運搬した植生保護柵の資材
資材運搬は大変でしたが、歩を止めて周りを見渡せば、富士山の貴重な天然林特有の素晴らしい景色が広がっていて、とても気持ちのよい汗をかくことができました。



保護林内の風景
植生保護柵の設置作業では、支柱を立てて固定した後にネットを張り、最後にネットの底部等をアンカーピンで地面に固定し、動物にネットをめくられて侵入されないようにしました。



植生保護柵の設置の様子
当署では、希少な国民の財産である保護林を次世代に引き継いでいけるよう、引き続きこのような保護林の保護・管理に努めてまいります。
(富士山塒塚ウラジロモミ希少個体群保護林:関東森林管理局HPリンク)
お問合せ先
静岡森林管理署
担当者:業務グループ 森林ふれあい担当
ダイヤルイン:054-254-3401




