関東森林管理局における東日本大震災への対応について(第8報)
- 3月11日(金曜日)に発生した東北地方太平洋沖地震について、関東森林管理局では、3月11日15時に「関東森林管理局災害対策本部」を設置し、以下の対応を行っています。
1 国有林等被災状況の調査
(1) これまでの対応
- 局の災害関係職員3名を派遣して、ヘリコプターにより茨城県北部、福島県、栃木県の被害状況調査を実施(3月12日)
- 局の災害関係職員3名を派遣して、ヘリコプターにより新潟県上越・中越地域の被害状況調査を実施(3月13日)
- 災害時の協定を結んでいる事業体に対し、「国有林防災ボランティア」に協力を要請(3月13日)
- 各森林管理署において、被害状況等の確認。津波により被災した磐城森林管理署については、署長等が通信が確保できる地点(棚倉森林管理署に設置した現地対策本部)に移動し、引き続き被害状況等の確認を実施
- 15日夜に発生した静岡県東部を震源とする地震の発生を受け、局の災害関係職員2名を派遣して、ヘリコプターにより静岡県の被害状況調査を実施(3月16日)
- 福島県相馬市松川浦の海岸林被害の詳細状況調査を実施(3月31日)
- 4月11日の震度6弱の余震発生を受け、局の災害関係職員3名を派遣して、ヘリコプターにより福島県浜通方面等の被害状況調査を実施(4月12日)
(2) 山地災害の状況
- 3月11日発生(震源:三陸沖)の本震及び津波による被害
【福島県】
「相馬市松川浦の海岸林約65ヘクタールなど、太平洋沿岸の海岸林の複数箇所が流出。」
「福島市内の国有林で5箇所、郡山市で1箇所、須賀川市で1箇所、西郷村で1箇所の山地災害を確認。」
【茨城、栃木、新潟、静岡県】
「3月12、13、16日のヘリコプターによる状況調査では、被害確認なし。」 - 4月11日発生(震源:福島県浜通地区)の余震による被害
「福島県いわき市で林地内に小さな亀裂を確認。」 - 一連の余震活動が原因と考えられる山地災害
「福島県天栄村で林地崩落を確認。」
「栃木県那須塩原市で岩盤剥離、国道への崩落。」
(3) 庁舎等の被害状況
- 津波による床上浸水1署(磐城森林管理署)
- 全壊1事務所(茨城森林管理署磯原森林事務所)
- 一部損壊(要修理)6森林管理署等及び8森林事務所
2 災害復興支援
(1) 県・市町村等災害対策本部との連携
- 福島県災害対策本部との連絡調整窓口を設置(担当:福島森林管理署長)(3月12日)
- 現地対策本部を棚倉森林管理署に設置(3月12日)
- 災害復興支援チームを局災害対策本部内に設置(チーム長:森林整備部長)(3月16日)
(2) 食料配布支援活動等の迅速な実施
- 避難所への食料配布支援活動などを実施(現地対策本部・福島署・白河支署・棚倉署・会津署・南会津支署)(3月16日から開始)
- 東北森林管理局南部方面(山形・置賜森林管理署)への物資支援(燃料、日用品、食料等)(3月17日、3月23日)
- 支援物資の仕分け・運搬に協力(福島署・会津署)(3月18日~4月8日)
- 前橋国有林森林整備協会、(社)前橋林業土木協会からのトラック等の輸送対応車リストを福島県災害対策本部へ提供(3月19日)
- 福島県塙町避難所へ各森林管理局からの支援物資を提供(現地対策本部)(3月19日)
- 福島県の自治体からの要請でガソリン等の燃料を提供(会津署)(3月19日~23日)
(3) 自治体等と連携した被災住民への生活再建支援
- 福島県、栃木県及び茨城県の各災害対策本部に、仮設用住宅用地として使用可能な候補地を関係署長から情報提供(3月17日)
- 当局保有のチェンソー、チルホール等の機材リストを福島県災害対策本部へ提供(3月19日)
- 福島県塙町からの要請により社会福祉協議会の在宅老人の安否確認に協力(3月23日~25日)
- 林野庁共済組合保養施設(草津グリーンハイツ)への被災者の受け入れを決定(3月22日)
- 災害廃棄物の一時仮置場候補地リストを福島県、茨城県対策本部へ関係署長から提出(3月23日)
- 宮城県対策本部から要請のあった薪ストーブ用燃料調達先リストを提出(3月28日)
- 仮設住宅用小径丸太杭、合板等向けの国有林材の前倒し供給について局内検討(3月29日)
- 福島県災害廃棄物処理対策協議会に局の担当官が出席(3月31日)
- 瓦礫の一時置場候補地として、使用可能な国有林の詳細情報を福島県の新地町、相馬市、南相馬市及びいわき市に提供(4月13日)
- 仮設住宅用小径丸太の販売(利根沼田森林管理署:110立方メートル)(4月25日)
- 仮設住宅用小径丸太の販売(群馬森林管理署:24立方メートル)(4月26日)
- 仮設住宅用小径丸太の販売(吾妻森林管理署:30立方メートル)(4月28日)
(4) 被災森林管理署の機能回復
- 磐城森林管理署の被災状況の確認(3月12日)
- 棚倉森林管理署の現地災害対策本部に磐城森林管理署再建チームを設置(3月14日)
- 磐城森林管理署機能復旧計画を策定(3月22日)
- 磐城森林管理署の臨時問い合わせ用ダイヤルを増設(3月23日)
- 磐城森林管理署の機能をいわき市に戻し、本署職員がほぼ通常勤務となり、具体の復旧作業を本格化(4月11日)
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