このページの本文へ移動

関東森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    国有林の管理経営の方針

       当署は、森林に対する国民の要請が、国土保全や水源のかん養に加え、地球温暖化防止、生物多様性の保全、森林環境教育の推進、森林とのふれあいや国民参加の森林づくり等多様化していることを踏まえ、当署の特色を活かした林産物の供給や地域振興への寄与にも配慮しつつ、開かれた「国民の森林」の実現に向けた取組を推進していくため、国有林野を国土の保全や気象害の防備を重視する「山地災害防止タイプ」、豊かな生態系の維持・保存を重視する「自然維持タイプ」、保健・文化・教育的な利用を重視する「森林空間利用タイプ」及び水源のかん養を重視する「水源の涵養タイプ」の4つに区分し管理経営を行っています。
       上越署管轄区域は、関田山脈に係る東部地域、関川流域に係る中部地域、小蓮華山周辺に位置する西部地域の3地域に大別され、その地域ごとに重点的に行うべき管理経営は次のとおりです。

    東部地域(68~70,72~86林班)

       東部地域は、長野県と接する関田山脈の菱ヶ岳(1,129m)、黒倉山(1,242m)等の北西斜面と最北部の米山(993m)の南東斜面に位置する約3千haで構成されています。
       関川の支流保倉川の上流周辺は、地形、地質等の条件により地すべり地形が見られることから、山地災害防止タイプに区分し、山地災害防止機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。
       関田山脈周辺は、急峻な山岳と緩やかな稜線で形成され、山地帯はブナ、ミズナラを主体とする天然生林となっています。またほぼ全域が水源涵養保安林に指定され、下流域の良質な水源地となっていることから、水源涵養タイプに区分し、水源涵養機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。


    伏野峠(76林班・水源涵養タイプ)

       菱ヶ岳周辺は、直峰松之山大池県立自然公園に指定されており、良好な自然環境を利用して自然観察及び野外スポーツ等の場として利用されていることから、森林空間利用タイプに区分し、森林の保健・レクリエーション・文化機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。


    菱ヶ岳登山道(75林班・森林空間利用タイプ)

       米山地区は、佐渡弥彦米山国定公園に指定されており、豊かな自然を有していることから、全域を自然維持タイプに区分し、自然環境の保全及び保護を重視した管理経営を行うこととしています。

    中部地域(1~67、87~99、114、115林班)

       中部地域は、富士火山帯の北西部に位置する妙高山(2,454m)を中心に、火打山(2,462m)、焼山(2,400m)、天狗原山(2,197m)、及び高妻山(2,353m)等の連なる山岳地域と矢代川上流を含める地域で構成され、これらの地域約24千haの森林は、ブナ、ミズナラ、カンバ類等を主体とする天然生林が大半を占めています。

       妙高山から天狗原山にかけての高標高の地区は、妙高戸隠連山国立公園の特別保護地区に指定されています。また、裏金山から雷鳥平にかけて連なる稜線に広がるハイマツ群落及び高山植物帯では、ライチョウの生息が確認されており、特に火打山はライチョウ生息地の北限として極めて重要であるため「火打山周辺ライチョウ特定動物生息地保護林」に設定しています。このことから自然維持タイプに区分し、自然環境の維持及び生物多様性の保全に係る機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。


    高谷池(42林班・自然維持タイプ)

       妙高山の東麓部及び関川の最上流部に位置する地区は、地形、気象等の自然条件を生かして森林空間を利用したスキー場があるほか、優れた自然景観を活かした自然休養林が設定されており、森林レクリエーションや保健休養の場として多くの人に利用されていることから、森林空間利用タイプに区分し、森林の保健・レクリエーション・文化機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。


    杉の原スキー場(杉野沢国有林内・森林空間利用タイプ)

       関川源流部の笹ヶ峰ダム(乙見湖)に注ぐニグロ川周辺は、高田平野の重要な水源地となっていることから、水源涵養タイプに区分し、水源涵養機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。

       早川上流域は、過去に土砂等の流出による大きな災害が発生したことがあり、山地災害防止タイプに区分し、山地災害防止機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。

    西部地域(100~113林班)

        西部地域は、富山県、長野県と接した飛騨山脈の白馬岳(2,932m)から三国境を経て、北に至る雪倉岳(2,611m)、朝日岳(2,418m)、犬ヶ岳(1,593m)の諸峰と北東に至る小蓮華山(2,766m)、乗鞍岳(2,456m)の両支脈に囲まれた区域であり、標高300m以上に位置する8千haの地域です。
        富山県及び長野県と接する稜線付近の中部山岳国立公園に指定されている地区は、貴重な動植物の保護を図ることを目的として「犬ヶ岳ホンシャクナゲ植物群落保護林」、及び「蓮華ライチョウ特定動物生息地保護林」に設定していることから、自然維持タイプに区分し、自然環境の維持及び生物多様性保全機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。



    蓮華ライチョウ特定動物生息地保護林(102林班・自然維持タイプ)

       姫川の支流小滝川流域は、過去に土砂等の流出による大きな災害が発生しており、山地災害防止タイプに区分し、山地災害防止機能の発揮を重視した管理経営を行うこととしています。


    (長トガ国有林内・山地災害防止タイプ)

    お問合せ先

    上越森林管理署

    ダイヤルイン:025-524-2180