ぐんまフォレスター連絡会「技術交流会(小根山森林公園での効率的な森林調査)」を開催しました。
森林を3Dスキャンした画像をその場で解析しました。 |
3Dスキャナによるスキャン画像 |
実際の森林とその森林を3Dでスキャンした画像 |
群馬県民国連携推進フォレスター等連絡会(ぐんまフォレスター連絡会、会長:野畑直城群馬森林管理署長)は、県、国、独立行政法人の技術担当職員が一体となって林業・木材産業の振興に向けた各種の取組を行っています。
小根山森林公園(安中市)に岩井市長様をお招きし、林業のDX の一環として汎用的なICT 技術(地上型3D レーザスキャナOWL(アウル)やドローン、収穫調査支援アプリ等)を活用した効率的な森林調査をテーマに技術交流会を開催しました。
また、小根山森林公園や当会会員の技術を活用した今後の地域振興策についても意見交換を行いました。
日時
令和5(2023)年9 月14 日(木曜日)10 時~12 時場所
群馬県安中市松井田町横川 小根山森林公園(国有林)参加者
安中市(岩井市長様ほか市職員)他市(渋川市、富岡市、みどり市)
碓氷川森林組合、林業事業体
日本森林林業振興会(講師協力)
群馬県(講師協力)
関東森林管理局(講師協力)
県内の3森林管理署(群馬、利根沼田、吾妻)の職員
計70名
レポート
岩井安中市長をお招きした開会式 (野畑直城ぐんまフォレスター連絡会会長からの挨拶) |
開会式 |
70名の参加者はそれぞれ森林調査に対する関心、経験、知識レベルが異なります。
このため、小根山森林公園内に3つのフィールドを設け、そこに次の3つのテーマ(各30分尺)を設定しました。
(ア) 森林インストラクターによる林内の解説とスマホ用森林調査アプリ「マプリィ」の活用(群馬森林管理署、群馬県職員が講師)
スマホ用森林調査アプリ(マプリィ)による森林のスキャン |
スマホ用森林調査アプリ(マプリィ)による森林のスキャン |
(イ) 地上型3D レーザスキャナを活用した林分材積の計測とドローンによる上空からの林相の把握(関東森林管理局、群馬森林管理署職員が講師)
地上型3DスキャナOWL(岩井安中市長(右)による計測実施) |
地上型3DスキャナOWLによるスキャン画像 |
森林を3Dスキャンした画像をその場で解析しました。 |
(ウ) ドローンによるオルソ画像撮影とGIS との連携、専用アプリによる樹頂点の抽出等からの林分材積の計測(日本森林林業振興会職員が講師)
ドローンによるオルソ画像の撮影 |
ドローン |
テーマ(ア)(イ)(ウ)を行う各フィールドに講師を固定し、参加者が、時間内にそれぞれの関心や習熟度合に応じて2テーマ(例えば(ア)と(イ)、(イ)と(ウ)等)を受講できるよう時間割を構成しました。
また、当会会員が保有する技術を活用した市町村の林業行政への支援のほか、市が主催する一般市民への森林啓発活動にも当会として必要なお手伝いができるよう今後の地域振興策に向けた意見交換を行いました。
岩井市長と参加者全員による意見交換 |
岩井安中市長から「小根山森林公園を活用して地域振興を。」 とのご発言がありました。 |
当日行ったアンケートでは、「デジタル技術を活用した最新の調査技術の知見を得ることができた。」、「当社でも(当市町村でも)ぜひ導入し事業で活用したい。」といった期待以上のことが学べた技術交流会だったという好評価が得られました。
また、「せっかくの最先端の調査技術なので、1つのテーマを時間をかけて学びたい。」、「3つのテーマのそれぞれがとても興味深いテーマなので、参加者が自ら体験できるような技術交流会を開催してほしい。」という今後の実施に向けた改善提案も得ることができました。
林業の現場がDXにより大きく変わろうとしています。
ぐんまフォレスター連絡会では、引き続き林業のデジタル化・イノベーションの推進のため技術交流会を進めるとともに、市町村の森林・林業行政を支援してまいります。
お問合せ先
群馬森林管理署
担当者:森林技術指導官
ダイヤルイン:027-210-1203