森林を活かすしくみ 森林環境税・森林環境譲与税
日本の森林は、国土の約7割。環境保全や防災、水の浄化など、森林は様々な場面で私たちの暮らしを支えています。
この豊かな森林が持つ多くの機能を活かすには、 森林をしっかりと整備していくことが必要です。
しかし、林業の採算性の低下や、所有者が不明な森林の顕在化、担い手の不足などにより、手入れ不足の森林が増えています。
このような中、令和元年度に、市町村(特別区を含む。以下同じ。)による森林整備等の新たな財源として、
「森林環境譲与税」の譲与がスタートしました。
令和6年度からは森林環境譲与税の財源となる「森林環境税」の課税も始まっています。
各市町村では、皆様からいただいた貴重な財源を活用して、森林の整備を進めてまいります。
森林の代表的な機能
1.森林環境税・森林環境譲与税の仕組み
国民の皆様から納税いただいた森林環境税は、国を通じて森林環境譲与税として全国全ての市町村と都道府県に配分され、森林整備やその促進のための取組に活用されます。2.森林環境譲与税を活用した取組
全国の市町村で、森林環境譲与税を活用して、森林を持続的に活かしていく取組が広がっています。森林の整備
森林整備では、伐採跡地などに樹木を植える「植栽」、植えられた樹木の生育の妨げになる草木を刈り取る「下刈り」、樹木同士の過密さを防いで適切に日光が当たるように一部の樹木を伐採する「間伐」、そして、これらの作業に必要となる林道の整備など様々な取組が行われています。また、花粉発生源対策としてのスギの植替え、インフラ施設周辺の森林の整備など、地域の森林の課題に応じた取組が行われています。
森林環境譲与税の譲与が開始された令和元年度から令和5年度までの5年間で、約15万haの森林整備等が実施されました。
森林整備を担う人材の育成
森林整備を行うためには、現場で働く人材が必要です。林業は、労働災害の発生も高いなど労働環境は極めて厳しく、林業従事者の給与は全産業平均に比べて低い状況です。
森林整備を担う人材育成として、林業の担い手を育成するための研修や、林業従事者への安全防護服の購入補助、林業に必要な技能講習経費への助成等の取組が行われています。
森林環境譲与税の譲与が開始された令和元年度から令和5年度までの5年間で、約3.9万人が研修等に参加しました。
木材利用・普及啓発
森林整備に伴い伐採・搬出される木材を建築物等に利用していくこと、森林整備の必要性や木材利用の意義等について住民の皆様にお伝えすることも重要です。木材利用・普及啓発として、都市部を中心に、公共建築物の木造・木質化、植樹・木育などのイベント等の取組が行われています。
森林環境譲与税の譲与が開始された令和元年度から令和5年度までの5年間で、約10万m3の木材が活用されました。また、約8,700回の普及啓発イベントが実施され、約71万人の方々が参加しました。
都市部と山村部の市町村が連携した取組
都市部と山村部の市町村が連携した取組も広がりを見せています。森林の無い(少ない)都市部の市町村が、山村部の市町村の森林整備等を支援する取組も見られます。
その他の取組事例
これらの取組のほかにも、全国で様々な取組が行われています。林野庁と総務省は、森林環境譲与税を活用した取組を収集し、取組事例集を作成して公表しています。
- 令和5年度の取組状況(PDF : 2,359KB)
- 令和4年度の取組事例集(市町村、都道府県)(PDF:15,773KB)
- 令和3年度の取組事例集(市町村)(PDF:8,616KB)
- 令和3年度の取組事例集(都道府県)(PDF:11,911KB)
- 令和2年度の取組事例集(PDF : 10,545KB)
- 令和元年度の取組事例(PDF : 14,956KB)
森林環境譲与税の活用額
森林環境譲与税を活用した取組の進展に伴い、活用額も増加しています。3.関連情報
(1)森林環境譲与税等の紹介資料
森林環境税・森林環境譲与税等を紹介するパンフレットとパネルを作成しました。パンフレット(PDF:515KB) パネル(PDF:4,743KB)
(2)使途公表URL一覧
森林環境譲与税の使途については、地方公共団体は、インターネットの利用等により使途を公表しなければならないこととされています。以下の資料では、全ての都道府県と市町村について、森林環境譲与税の使途を公表しているURLを一覧表にまとめています。
より詳しい情報はこちら(林野庁の森林環境税及び森林環境譲与税についてのホームページ)
関連リンク
総務省ホームページ
お問合せ先
森林整備部森林利用課
ダイヤルイン:03-6744-2126